特集 2014年1月29日

炎に見えるライトの布をスルメにしても炎に見えない

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布を風ではためかせ、下からオレンジ系の光を当てることで まるで火が揺らめくように見せる照明がある。

その照明自体のことはそれほど関心があるわけではないけれど、 布みたいに薄くてヒラヒラしたものにオレンジ系の光を当てると 炎みたいに見えるという大発見は偉大だと思う。

この発見を布だけで終わらせるのはもったいない。 もっとパンとかイカでも焚き火に見えるか試してみるべきではないだろうか。
1985年生まれ札幌市出身。髪がとても硬いため寝癖がなかなか直りにくい体質。そのためよく帽子をかぶっています。

前の記事:東急百貨店のマークはおにぎりである

> 個人サイト こざとへんなところ+++

かがり火ライト

正式名称はなんなのか調べてみたところ、「本物そっくりかがり火」「リアルかがり火」など特に決まった名前はなく、でも一応かがり火であることは共通のようだったので、 これからはかがり火ライトと呼ぶことにする。
かがり火ライト3D。
かがり火ライト3D。
いきなりのCG登場で驚いたかもしれない。 実は説明用に実物の写真を撮ろうとネットや店舗を探してもまったく見つけられなかった。 「かがり火 ライト」などで画像検索するとだいたい出るので本物はそちらで見てほしいが、ここでは再現CGでの説明でご了承願います。
こんな風に動いてたっけ。
こんな風に動いてたっけ。
これだけ見るとそれほど炎に見えないけど、薄暗いおしゃれ居酒屋なんかに置いてあると、意外と炎に見えて驚く。
驚くの図。
驚くの図。
揺らめく布にライトを当ててるだけなのは分かる。興味深いのは、それだけで炎と認識できることだ。
私は考えた。
私は考えた。
「揺らめく布にライトを当てる」 それは言い換えれば、薄いものを風でなびかせてライトを当てればなんでも炎に見えるということではないだろうか。

つまりレジ袋とかスルメでも炎に見せられる可能性があるかもしれないのだ。

ちなみに心理状態を表すために謎のキャラクターが登場しているが、適当なフリーモデルを使っただけなのであまり気にしないで欲しい。

再現する

どんなものでも炎に見えるのか試すにはまずかがり火ライトがないと試せない、 でも手に入らなかった。なのでまずそういう装置を作るところから始めよう。
スチロールをくり抜いてパソコンのファンをはめる。
スチロールをくり抜いてパソコンのファンをはめる。
ライトをセット。
ライトをセット。
完成。
完成。
かなり質素な作りでも、必要十分な機能は備えてるはず。これでいいだろう。

ものづくりは高みを目指すと永遠に終わらないが、そうでないとあっという間に終わり放題です。
機能性を追求した結果。
機能性を追求した結果。
見た目は確かにゴミっぽくて不安になるが、しかしライトアップして揺らめかせれば、炎になることを僕らは知っている。
あれ?
あれ?
炎になってない。 ティッシュを風になびかせてライトアップしてるだけである。かがり火ライトというより単なる奇行じゃないか。
ティッシュをなびかせてライトアップする奇行。
ティッシュをなびかせてライトアップする奇行。
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あっさりあきらめてご本人登場

前ページのものは忘れてもらって、 なんとかかがり火ライトを探して買ってきた。6800円。

決して安くはないけれど、自分で作って数千円のゴミを作るよりはいい。 お金で全て解決するという社会の掟発動である。
頼もしい燃えっぷり。
頼もしい燃えっぷり。
色んなところを回った末、かっぱ橋道具街の看板等の扱うお店でようやく見つけた。

あまりにも見つからなかったので「こういうの最近減ってるんですか?」と聞いてみると、「そんなことないわよねえ。でも以前に比べたら減ってるわよねえ」ということで結局どっちなのか分からなかった。
基本的な構造は自作のとあまり変わらない、ような気がする。
基本的な構造は自作のとあまり変わらない、ような気がする。
素材はかなり薄いシルクの布。
素材はかなり薄いシルクの布。
説明書には事故レベルの炎が描かれている。
説明書には事故レベルの炎が描かれている。
そこまではいかないけど、結構ちゃんとした炎だ。
そこまではいかないけど、結構ちゃんとした炎だ。
GIFにするとなんだかおしゃれ。
GIFにするとなんだかおしゃれ。

スルメは炎になるか

頭の形で選びました。
頭の形で選びました。
かがり火ライトの布は薄い三角の形をしているので、薄いかつ三角形のスルメの頭は 相当炎になる可能性は高い。
スルメのライトアップ。
スルメのライトアップ。
うーん、ただスルメをライトで照らしてるだけになってるかもしれない。 またしても奇行の域を脱していないというかティッシュより変になってる。
でもこれはこれでキレイ。
でもこれはこれでキレイ。
布みたいに揺らめけばいいが、なにせスルメなので固い。 焼けば多少は柔らかくなるかもしれないけど三角系を保てない可能性はある。

そういうときどうするかというと、画像加工で悪あがきしてお茶を濁します。
モザイクをかけると意外と炎に見える。
モザイクをかけると意外と炎に見える。
投げやりにモザイクをかけてみたら、思いの外いい感じに炎に見えた。 これで喜んでいいのか分からないけど、もう少し手を加えてみよう。
肉を焼く。
肉を焼く。
ちょっと無理がありました。
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パンティーは炎になるか

薄い布で三角系、と考えるとなかなか思いつかないもので、スルメの次に思いついたのはパンティーだった。
980円。
980円。
三角系の薄いもの、のレパートリーがスルメとパンティーぐらいしか思いつかないことに 自分でもびっくりする。
ただこの布でも風で持ち上がらないので糸で引っ張っている。
ただこの布でも風で持ち上がらないので糸で引っ張っている。
期せずしてパンティー釣り竿で釣る構図に。
期せずしてパンティー釣り竿で釣る構図に。
エレガント。
エレガント。
どんな感想を持てばいいのか。

なにも感想がないわけではないけれど、 なにか言えば言うほどマズイことになりそうなので黙っておこう。

とりあえず炎ではない。

パンは炎になるか

ならないと思う。 しかしあっという間にどうしていいか分からなくなってハードルがマイナス方向まで下がった結果、パンでもなるんじゃないかと思うまでになってしまった。白い面積多いし、切れば三角だし。

あと別にパンティーつながりとかじゃないです。
もはや薄くも三角でもない。
もはや薄くも三角でもない。
ならないよなあ…。
ならないよなあ…。
うん、ならない。
うん、ならない。

スルメ、パンティー、パン

総括すると「すいませんでした」としか言えません。

それにしてもいま思えば三角頭巾とか諸々あるだろうに、なんでスルメ、パンティー 、パンなのか。

いま総額約一万円のかがり火ライトとパンティーを前に途方に暮れている
昆布で試してみたけどやっぱり炎に見えない。
昆布で試してみたけどやっぱり炎に見えない。
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