顔半分を厚化粧に
同僚に、いつもしているお化粧セットを持ってきてもらい、顔の半分をメイクしてもらった。
ちなみに彼女は化粧が濃いと言っても、宝塚のように派手だったりギャルのようにケバい訳ではない。なので彼女がいう「濃い化粧」がどのようなものなのかも興味深い。
彼女がまず取り出したのは緑色の下地クリームだった。赤みを抑える為に緑色を塗るらしいのだ。
緑色だ!
茶色のシミやクマには黄色系のものを塗ると目立たなくなる。それは知っていたが緑色の化粧品は初めて見た。
酔って顔に出ないのは化粧の「濃さ」というより、この緑色がポイントなのでは?と思うが、カバー力があればだいたい同じらしい。彼女は色々と化粧品を試したり、化粧の教室に行っていたそうで詳しいのだ。
次に塗ったのはこれ。このあと乳液、パウダーと続く
彼女は「作品を作るように丁寧に」と言って、指の腹で軽く、丁寧にポンポンポンポンと塗ってくれた。
ダイナミックにベタっと滑るようにつけてはいけないそうだ(私のやり方だ)。「肌が呼吸できるように網目状にたたきこむ」やり方がいいそう。
良い例と悪い例
左が同僚にしてもらった濃い化粧。右がいつもの自分の化粧(時間をかけないのでたぶん薄い方)。離れればあまり違いは分からない
工程と丁寧さの違い
彼女は化粧下地(緑色)→クリームファンデーション→乳液→パウダーファンデーションをしてくれた。途中乳液を挟むのは珍しいそうだが、彼女が使っている化粧品ブランドではそういう工程を踏むのだそうだ。
一方、私は下地(肌色)とパウダーファンデーションを、いつものように適当に塗っている。
下地の色の違いだけでなく工程、塗り方と、比べるとだいぶ違う。彼女は化粧のことを「作品」と言っていたが、ほんとにまるで陶芸の塗り工程のようだ。
変化をごらんください
お酒を飲みはじめる前(左側の頬はチークで最初からピンク)
飲み始めて20分後。赤みがだんだん出てきた
1時間後。割と酔っている状態
コントラストを強めると赤くなっている部分が分かるだろうか(この写真こわい)
1時間後、私のいつものメイク側はまぶたから頬まですっかり赤くなった。
一方で、同僚に塗ってもらった方は、まぶたの内側部分は赤みが出たものの他は赤くなっていない。やはり濃い化粧は酔った時の赤みを隠してくれていた!
首がダントツで赤いのを見て、自分の化粧も赤みを抑えてたことに気づく
そして首や手の赤さと顔色の違いに気づいた。
自分の化粧はそれほど濃くないと思ってきたけど、こうして改めて比べると赤みを十分抑えているのが分かる。
いわれてみれば、スッピンでお酒を飲んだ時の方が顔が赤い気がするし、居酒屋で顔を真っ赤っ赤にしているのは男性の方が圧倒的に多い気がする。あれは化粧していないからか。
色をそれぞれとっていくと違いが分かる
この発見は自分にとって割と衝撃的。化粧の威力がそんなにあるとは思っていなかったから気づかなかった。
一部赤くなったのを見て悔しがる同僚
感心している私の横で同僚は、自分が塗った方のまぶたが少し赤くなっているのを見て「もっとしっかり塗るべきでした。人に塗るのは初めてで…」と悔しそうにしていた。
きっと厚化粧の威力をもっと見せたかったのだろう。
同僚の厚化粧のカタキをとるためドーランを導入
すごい。ドーランは顔の赤みを完全に隠した!目が血走ってるけど
結論:厚化粧にすると酔っても赤くならない
彼女が最初に言ったことは本当だった。
飲み始めて3時間、彼女の首や手はほんのり赤いが顔色はまったく変わっていない。厚化粧をすることで、酔っても顔に出ない(出にくい)ことが証明されたのだ。
その一方、顔半分にドーランを塗り、勢いでバカ殿のようなメイクをした私は酔っていることがこれ以上ないくらいあからさまである。いま編集のために大量に残った写真を見返しているのだが、恥ずかしさでまた顔が赤くなってきた。
こんな飲み相手はいやだ
ドーランてすごいなという企画でした
ドーランてすごい
考えてみれば化粧品は着色されている訳で、それを塗るのと塗らないのとで差が出るのは当然だったのか。
特に、今回初めて塗ってみたドーランは、赤みとかの色を通す気配がまったくしなかった。舞妓さんやピエロは、実はいつも酔っているかもしれない。
赤と白のドーランがついたグラス。こんな女性はいやだ