サイバーなメガネを作りました
少し前に、あまりに斬新すぎるコンセプトで話題となったレンズだけカメラ。
交換用のレンズじゃなくて、コレがカメラ本体です
今回、アレをソニーさんからこのレンズだけカメラ(DSC-QX10)をお借りすることが出来ました。
しかも2台も!
このレンズだけカメラ、スマートフォンに無線LANで接続することによって、スマホのレベルを超えた高画質写真などを撮ることが出来るという優れモノなのですが……。
普通はこんな風にスマホにくっつけて
使用するわけです
でもまあ、せっかく2台もあるんだから、ちょっと普通とは違う使い方をしたいですよね。
……ということでこんなメガネを作ってみました。
やってみたくなる形状をしてますもんねぇ
うーん、サイバー! ……というよりはバカ。
漫画『ドクタースランプ』に、服が透けて見えるメガネが出てきましたけど、ルックス的にはアレにものすごく似ています。
残念ながら、こちらには洋服スケスケ機能は搭載されていません
いかにも色んなものが見えちゃいそうなこのサイバーメガネですが、実際にはこのメガネをかけると前が全く見えなくなります。
普通に考えたらそんなメガネ、使い物にならないわけですけど、この左右のカメラをそれぞれ無線で2台のスマホに接続すると……。
こんな感じで、メガネをかけた人の視界を離れた場所で別の人が見ることができるわけです
この箱の中に2台のスマホを並べてくっつけてあります。仮に「3Dボックス」と呼びましょうか
2台のスマホには、若干左右にズレた画像が送られるため、2台のスマホを並べて立体視すると、他人(メガネをかけた人)の視界を別の人(3Dボックスを見てる人)が立体的に体感できるというという寸法です!
やっとサイバーな話になってきましたよ。
編集部の橋田さんにサイバーなメガネをかけてもらうと……女性がかけるとより変態度がアップ!
一方、編集部・石川さんには3Dボックスをのぞきこんでもらいます
この状態だと、橋田さんの視界を、離れた場所にいる石川さんが見ることができるようになっているわけです。さて、コレを利用して何をしようか……。
橋田さんに女風呂に入ってもらって、その光景を見放題……みたいなことを考えなくもなかったのですが、いくら女性とはいえ、こんな変態丸出しなメガネをかけた状態で風呂に入ろうとしたらソッコー止められることでしょう。……というか、そんな記事絶対NG!
……ということで考えたのが、こんなゲームです。
サイバースイカ割りゲーム!
サイバーメガネをかけているため周りが見えなくなっている橋田さん、離れた場所にいるからスイカ自体は見えないものの、3Dボックスを利用して橋田さんの視界を見ることができる石川さん。
このふたりの力を合わせて、スイカをバットでぶっ叩く……というゲームです。
季節的にスイカは手に入らなかったので、生首で代用
周りが見えない橋田さんを……
石川さんがスマホの画像経由で誘導……まあ普通のスイカ割りと同じようなルールですね
「あー、もっと左です、左! ……というか自分の背中が見えるのって不思議な気分ですね」
で、しばらくすると……
ポカリ! 成功!
サイバーメガネの可能性を探る!?
気を取り直して……もうちょっとこのサイバーメガネ&3Dボックスで遊んでみましょう。
今度は石川さんにサイバーメガネを装着してもらいました……未来の殺し屋って感じ
で、ボクが3Dボックスをのぞいて石川さんの視界を体感したいと思います
「ブランコなんて久しぶり!」……近所にいたら完全なる不審者です
……そんな石川さんの視界を体験しているボクは
こんな感じの光景が
見えているのですが……
うーん……
いわゆる3D酔いってヤツでしょうか
自分がブランコに乗っているかのような臨場感を何とな~く感じることは出来たんですが、高速で動いている視界を立体視するとメチャクチャ酔います!
オエーッ!
続いては、このモンブランを
石川さんが食べている時に
石川さんの視界をのぞけば、自分も食べている気持ちになれるか……と思ったのですが
コレは構造上、サイバーメガネをかけている人の口元まではカメラで撮すことが出来ないため、よく分からなかったです。
それじゃちょっと方向性を変えて、コレもゲームにしてしまいましょう。
前が見えない石川さんを誘導して、ボクの口にモンブランを入れてもらうという、サイバー二人羽織的ゲーム!
「うーんと、もっと右、右……イヤ、石川さんから見ると左かな?」自分の顔を自分で見ながら指示を出すというのはすこしフシギ(SF)な気分です。
パクッ、大成功!
……というか、未来からやって来たゲイ・カップルだよ、この姿は。
別の打合せ終わりで合流した林さんにも体験してもらいました
「林さん、見えますか?」
「うーん……よく分からない」
確かにこの3Dボックス、立体視が得意な人じゃないと、なかなか立体的に見えないんですよね……。
「まあ、とりあえず『立体的に見えた?!』という絵を撮っておきますか」
……このようなたゆまぬ努力によって、今日もデイリーポータルZの記事は作られていくのです。
未来はまだ遠い……
色々と難点はあるものの、ちょっこし未来気分が味わえたサイバーメガネ。しかしまあ、最大の問題点はカメラが重すぎてメガネがすぐにズリ落ちてしまうことでしょうか。
「借り物を落としたら一大事!」……ということで、今回の記事で一番気を遣ったのも「メガネを落とさない」こと。まあ、本来はこんな用途に使うためのカメラじゃないですからねぇ。
あまりにもバランスが悪いので、ひもで首にくくりつけていました。アナログ!