ご存知のとおり、ウインナーは肉でできている。
だから木で作られる一般の操り人形よりも、より人間に近く見えるはずだ。
予想図を描いていたら頭はウズラの卵にしようかとさっそく脱線しかけた
イメージは、絵の練習などで人体の関節の動きを参考にするためのデッサン人形。
スーパーには色々な大きさのウィンナーが売られていたので、うまく組み合わせれば人体そっくりにできそうだ。
オペをしている気分
頭は丸い形のもの、腕と脚はポークビッツ、胴体には太めのウインナーを配置し、竹串とタコ糸を使ってそれぞれつなげていく。
気分はブラックジャック
徐々に人体ができていった。タコ糸を操り縫合するそのさまはまるでオペをしているかのようだ。それだけで気分はブラックジャック。もしくは人間を作り出すところの神である。
ウインナーに命がふきこまれた瞬間
思っていたよりもスムーズにオペは完了した。
腕なんかは胴体からつなげたタコ糸をそのまま上の割り箸につなげていたりと、構造は非常に単純である。
操る部分は割り箸で。構造は非常に単純
なんだ、こうしてやってみると操り人形って簡単に作れるんだな。これから人形の操り師を目指そうと思う人が居たら、第一ステップとしてウインナーで人形を作ることをお薦めしたい。
感情を表現してみよう
路上で見たパフォーマーは、人形で見事に感情を表現していた。私もこの子を使って表現してみたい。
花の美しさに感動しているところ
体操をしているところ、もしくは銃をつきつけられて震え上がってるところ
驚いているところ、もしくは怒っているところ、もしくは喜んでいるところ
色んなシチュエーションに見える
人はあまりにも悲しすぎたとき、笑った顔に見えることがある。その逆もしかり。
それと同じようなことで、ウィンナー人形の感情も、見ている人の捕らえ方によってどうとでも見えることが分かった。
公園でロカビリー踊ってる人
力士
そう、意図して作ったポーズでなくとも力士といってしまえば力士になる。
もはや感情を表現するのではなく職業になってるけど。
ああ俺はもうダメだ
なにやったってダメなんだよ~!
落ち込んでいる最後の二枚はうまく表現できた気がするが、糸を短く持っているので操っていると言っていいのか分からない。
最初の方の「命がふきこまれた瞬間」の写真はとても楽しげに撮れたのだけど、他の感情は意図的に作り出すのは難しかった。構造上、頭は正面以外向けられないから表現できるパターンが少ないのかもしれない。
全体的に動きが酔っ払い
今度は一瞬の表情だけではなく、一連の動きを表現してみたい。しかしどうも酔っ払いにしか見えないのだ。
題名「椅子に座るつもりが寝てしまう酔っ払い」
一歩踏み出すたびにヘニョってなってしまいイライラする。
「早く座れ~!」と操っている本人が言ってしまうくらい、座らせるまで時間がかかった。
関節に遊びがききすぎていて、膝から上のウィンナーの重さ(負荷)に全く抵抗できないのだろう。そこまでは考えていなかった。
座りかけたのにいったん飛び出す動きをしたのも酔っ払いみたいで嫌だ(私が笑ってしまいそういう動きになったのだけど。お尻についているのはラップ)
本業の操り師の方なら、もしかしたらうまく動かせるのかもしれない。しかし私がこれ以上何をしたって酔っ払いにしか見えなくなってきた。
動画の方がより伝わり易そうなので、最後に動画を載せます。
題名「酔っ払いが絡んでくるが相手の方が強くて最後は謝罪しているところ」
酔っ払いを表現したいならウィンナーで
最初は思い通りに動かせなくてイライラしてしまったが、酔っ払いを演じさせているのだと気持ちを切り替えれば、むしろ上手くできているように見える。
なので、この企画は大成功だ。
そういうことにして私も缶チューハイをあけた。
湯船につかる動きをさせたあと、茹でて美味しくいただきました
…
芸術の秋
昨年の今頃、輪ゴムで人形を作っていたなと思い出した(→
輪ゴム人形を作ろう)。そして今年はウィンナーで人形。さすが芸術の秋、気づかぬうちに創作意欲がわいたようだ。
ただ昨年の輪ゴム人形とはちがい、ウィンナー人形は生ものなのですぐに処理(食事)しなくてはいけない。それはほんのちょっぴり寂しい…。しかし食欲の秋でもあるから一気に食べた。ウィンナーはとても美味しい。