特集 2013年9月3日

千羽鶴ならぬ『千羽群馬』作ってみた

あたり一面、群馬。
あたり一面、群馬。
「鶴舞う形の群馬県」である。本当に、そういう形なんである。

鶴、といえば…そうだ「千羽鶴」だ。では群馬県で千羽鶴を作ってみよう。

(これは、先頃行われた「大群馬展」出展作品の制作風景です)
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

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千羽鶴、というか指が攣(つ)る

わが出身地、群馬県をモチーフに工作を…ということで、あの特徴的な県境の形を使わない手はないだろう。ちなみに「鶴舞う形の群馬県」という七五調は、群馬県民なら誰でも暗唱できる「上毛かるた」の読み札から来ている。

千枚の群馬県をこれから切り抜いていく。とりあえず色画用紙を、虹色になるようにそろえてみた。さてどうしよう。
この時点で無計画。
この時点で無計画。
本当はカッティングマシーン買ってスマートに切り抜きたいところだが…。今、そこに投資するのか?今後使うかな?使うだろうな。でも今かー…など要らん逡巡をしているうちに、千枚ならなんとか手で切れそうな気もしてきた。根拠もなしに。

なので、県を敷き詰めたA4サイズデータを色画用紙にどんどん出力し、それに沿って切り抜いていくことにした。これが後々、大後悔のもととなる。
紙もA4サイズにしておいてよかった。
紙もA4サイズにしておいてよかった。
とりあえず買って来た色画用紙は、3枚×11色。1枚に20個群馬県が載るので、20×33で660個。残りは後からまた買ってくるとして、1日でどれくらいできるか、早々に切り抜き作業に着手することにした。
まずは作業しやすいよう、ざっくりと1枚1枚切り離す。
まずは作業しやすいよう、ざっくりと1枚1枚切り離す。
そしてゆっくり、県境を追う…。
そしてゆっくり、県境を追う…。
もともと、こういう単純作業はきらいではないので、数枚は楽しめた。だが今後どうする。ゆっくり丁寧に、県境に忠実に切り抜いていったら、1枚3分半かかった。え?

3分30秒×1,000=210,000秒=3,500分=58時間。今8月15日で、展示開始の1日前、30日までに送るとして、あと15日あまり。おお、1日4時間費やせば大丈夫か?!

そう考えると楽勝に思えたが、枚数にすると、4時間÷3分半=げ!1日に68枚くらい切らないと。この作業、68回を毎日かー。何の修行だ。
♪とにかくやるしかねぇ~♪
♪とにかくやるしかねぇ~♪
逆に切り込む赤い線の部分(南牧村の余地峠付近)が一番面倒だった。
逆に切り込む赤い線の部分(南牧村の余地峠付近)が一番面倒だった。
右が、丁寧に切って3分半かかったもの。左が、適当に省略しながら最速の1分半で切り抜いたもの。見た目、あまり変わらないのでもう省略しまくることにした。
右が、丁寧に切って3分半かかったもの。左が、適当に省略しながら最速の1分半で切り抜いたもの。見た目、あまり変わらないのでもう省略しまくることにした。
日常のいろいろを犠牲にして切り終えた660枚。
日常のいろいろを犠牲にして切り終えた660枚。
カッティングマシーン買えばよかったーーーー!!!と、ここで吼えたい。目算どおりにはとても行かず、1日50枚がやっと。終盤100枚とがんばったものの、最初に買った660枚分の群馬県を切り抜くに終わった。今も、ハサミの当たっていた部分の指に感覚がない。

というわけでこれ、「千羽群馬」じゃなくて「六百六十羽群馬」になります。でも「千羽群馬」と言い張って続けよう。あ、「群馬鶴(ぐんばづる)」でもいいかもしんない。
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幸せの象徴、群馬。
幸せの象徴、群馬。

まさに群馬を吊る

とにかくこの六百六十羽群馬を、千羽鶴よろしく紐に通して吊っていこう。

とりあえず色ごとに、群馬県をそろえてみた。それが上の写真だ。ある種のカタルシスを感じるが、それが何に起因するのかはよくわからないな。

ところでこうすることによって糸通し作業がしやすくなったわけだが、他にも「持ちやすくなった」ということが挙げられる。中でも、「群馬県を持ちやすいポイント」というものも発見したのでここでお伝えしておきたい。
左手で持つときは、谷川岳~白砂山付近(左上)と玉村町付近(右下)を挟むように持つとよろしい。
左手で持つときは、谷川岳~白砂山付近(左上)と玉村町付近(右下)を挟むように持つとよろしい。
右手で持つときは、館林市と千代田町・明和町付近(「鶴」の首の部分)を挟むように。
右手で持つときは、館林市と千代田町・明和町付近(「鶴」の首の部分)を挟むように。
以上、群馬の持ち方でした。


さて、糸通し作業を始めようか。


ただし、なかなかこれが難しいところがありまして。
紐で貫くだけではなんだか取り回しにくそうで。あとくるくる回ってしまいそう。
紐で貫くだけではなんだか取り回しにくそうで。あとくるくる回ってしまいそう。
両面テープでどんどんつないでいく…のがいいかと思ったが、せっかくの群馬県の形がわかりにくい。
両面テープでどんどんつないでいく…のがいいかと思ったが、せっかくの群馬県の形がわかりにくい。
お、透明なビニールを裂いた紐につけていくのは?と思ったが…。
お、透明なビニールを裂いた紐につけていくのは?と思ったが…。
裏が汚い。
裏が汚い。
「ひとつひとつをチェーンのように紐でつなぐ」とか「透明接着剤を使う」とかいうのはナシだ。何しろ時間がないもので。なので結局こういう普通の工作方法に落ち着いた。セロテープ。
けっこう手間がかかる。これは後々編み出した、一気にできる製造ライン。
けっこう手間がかかる。これは後々編み出した、一気にできる製造ライン。
こうして、またかなり時間がかかってしまったが、ようやく群馬県が10枚ずつ連なった!
ここでまたある種のカタルシスを感じるが、やはり何のカタルシスなのかよくわからない。
ここでまたある種のカタルシスを感じるが、やはり何のカタルシスなのかよくわからない。
てっぺんの群馬県を円シールで補強して、パンチで穴を開ける。
てっぺんの群馬県を円シールで補強して、パンチで穴を開ける。
リボンを通して、これで吊るせばOKなはず。
リボンを通して、これで吊るせばOKなはず。
できあがりました、千羽(本当は六百六十羽)群馬!
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群馬の願いを込めて

心を込めて作った千羽(六百六十羽)群馬…誰に捧げよう。群馬がメジャーになりますようにとの願いでも込めるか…
暖色ばかり見えてしまい、まさに灼熱の国・群馬を表してしまった形に。
暖色ばかり見えてしまい、まさに灼熱の国・群馬を表してしまった形に。
残像みたい。群馬、高速移動。
残像みたい。群馬、高速移動。
しかし絡まったらほどけにくい形。ああもう!
しかし絡まったらほどけにくい形。ああもう!
レインボー群馬密集地帯。
レインボー群馬密集地帯。
展示物を送るのに絡まりにくいよう、クリップで留めて。
展示物を送るのに絡まりにくいよう、クリップで留めて。
展示風景。右は「焼きまんじゅうネックレス」だ!!
展示風景。右は「焼きまんじゅうネックレス」だ!!
腰ミノにもなりそう!ズンドコズンドコ。
腰ミノにもなりそう!ズンドコズンドコ。
「群馬がメジャーに」とせっかく願いを込めたのに、最後のコマでまた「未開の地・グンマー」を体現してしまった。ごめんよ群馬。でも素晴らしい我々の群馬よ永遠に!

お知らせ1

というわけで、この工作は先日行われた「大群馬展」で出展したものでした。

このあと、22日昼には東京カルチャーカルチャーにて「大群馬(グンマー)サミット」が開かれます。私も出演させていただきますので、お時間ある群馬県人、そうでない県人のかたもぜひお越しください!

http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_130828204356_1.htm

そしてこれらイベントは、こちらの書籍発売記念でもあるんです。ね、北村ヂンさん!
(「人生の楽園」の菊池桃子風に)
キャプション1

群馬のおきて~グンマーを楽しむための52のおきて~』群馬県地位向上委員会 (編集), 北村ヂン (イラスト)

これで群馬が盛り上がると私もうれしいので勝手に告知させていただきました。群馬県人ならなるほどーなネタ、またこういうネタもあったのかーという意外な発見もあります。
よろしくお願いいたします。

お知らせ2

デイリーポータルZ他での工作記事をまとめた乙幡の書籍、第2弾が発売中です。

乙幡脳大博覧会』(アールズ出版)

また、6日にはなんと消しゴムはんこ本も出ます!


笑う、消しゴムはんこ。かんたん、たのしい、おもしろい』(世界文化社)

阿修羅像とパッククロージャーとゾウリムシが同列に!
とにかく、どうぞ、どうぞよろしくお願いいたします!

お知らせ3

すみません、もう一つだけ告知させてください。
上記2冊出版記念として、個展をいたします。今回は全国3箇所!

10月5日~10月14日 東京:高田馬場10℃cafe
10月24日~10月29日 名古屋:新栄Cafe Dufi
10月31日~11月4日 京都:河原町Second Royal

それぞれ、土日祝日には消しゴムはんこのワークショップもいたします。

詳細は乙幡ブログツイッターにて告知いたします。

こちらもぜひおいでください。
よろしくお願いいたします。
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