特集 2013年7月17日

弁当の空容器を氷のトレーにする

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連日の猛暑で飲み物には氷が欠かせない。

しかし毎回同じ形の氷ばかり入れていては飽きるのではないだろうか。 たまにはちょっと違った形の氷も味わってみたい。 でもわざわざ氷作りのトレーを買うほどでもない。 日々の生活の中のちょっとした工夫で、違う氷を作れるのが理想なのだが。

そんなことを考えながらコンビニ弁当をモサモサ食べていると、 お弁当の空容器がアイスのトレーになりそうなことに気がつきました。
1985年生まれ札幌市出身。髪がとても硬いため寝癖がなかなか直りにくい体質。そのためよく帽子をかぶっています。

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大局的に見るとトレーと弁当容器は似てる

アイスのトレーとお弁当の容器、用途は違えど 細かい空間に物を詰めるという役割は共通だ。

だからその二つはお互いにとても似てる、ってお母さんも言ってました。
信じられないかもしれないが、手前が弁当容器で奥がアイスのトレーである。
信じられないかもしれないが、手前が弁当容器で奥がアイスのトレーである。
ほら、特にこの辺とか、ほら。
ほら、特にこの辺とか、ほら。
母親が「なにかに使えるから」と空容器でもなんでも捨てずに残してる家では 実際にアイスのトレーとして使ってるかもしれない。それぐらい似てる。

ただ写真で示したとこ以外はでかすぎる氷が出来てしまうだろう。 ただそういった変わり種が出来てこそ、いつもと違う氷を作る価値が2円ぐらいあると思う。

讃岐うどんと天丼セット 430円。

最近見かけるうどん+丼の形式。
最近見かけるうどん+丼の形式。
アイストレー候補1番手は、うどんと丼がセットになったタイプの弁当。このところよく目にするようになった組み合わせだ。
鬼のように欲張りな弁当である。
鬼のように欲張りな弁当である。
このお弁当、レンジで温めるかどうか迷った末、いつもの弁当と同じように温めたら、うどんが大変残念なことになってしまったことがあるのでお気を付けください。
大きいのと小さい氷が2つずつ出来そう。
大きいのと小さい氷が2つずつ出来そう。

ファミリーマートの冷やし中華 450円

麺と具が上下に分かれてる立体容器。
麺と具が上下に分かれてる立体容器。
麺と具がうまいこと分離されている冷やし中華。 これもまた最近いろんなコンビニで見かける。
具に合わせた形の氷が期待できる。
具に合わせた形の氷が期待できる。
バケツみたいなのが出来そう。
バケツみたいなのが出来そう。

ファミリーマートのざるそば 305円

ざるそばの「ざる」部分が形骸化している。
ざるそばの「ざる」部分が形骸化している。
名称としてはプラスチックそば、プラそばと呼ぶのが正しいかもしれない。
でもそんなこと関係なくおいしいから別に良いです。
でもそんなこと関係なくおいしいから別に良いです。
たぶん水はけとして彫られた溝がお日様みたい。
たぶん水はけとして彫られた溝がお日様みたい。
容器の裏には「ざるそば13」と書かれてある。そばで狙撃する暗殺者だ。
容器の裏には「ざるそば13」と書かれてある。そばで狙撃する暗殺者だ。
容器に工夫して彫られた独特の模様が氷になったときどうなるか。

ざるそば13と書かれた氷はぜひ出来て欲しい。

失敗したけどおいしいから載せたい弁当

とりあえず上の3つの容器で氷を作ってみたい。

ただ事前に氷を作ってみた弁当で、あまりうまくいかなかった例もある。 今後の参考、かつ写真がとてもおいしそうに撮れたので載せておきたい。
eashion 人気 variet 790円。
eashion 人気 variet 790円。
仕切りが少しでも繋がっていると、隣に流れたりしてあまりうまく凍らなかった。
仕切りが少しでも繋がっていると、隣に流れたりしてあまりうまく凍らなかった。
でもとってもおいしそうに撮れたので載せます。
でもとってもおいしそうに撮れたので載せます。
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うどん+丼の氷

うどんより丼部分の方が氷が大きいかもしれない。 氷で分かる飯の量。
うどんより丼部分の方が氷が大きいかもしれない。 氷で分かる飯の量。
氷にするとメインディッシュのうどんとかより、お新香とかの方が まともに使えるありがたい氷になってる様子。
容器にあった十字架の模様も氷になって出る。
容器にあった十字架の模様も氷になって出る。
聖なる氷の誕生だ。
聖なる氷の誕生だ。
大きな氷は横に添えて涼感アップ。
大きな氷は横に添えて涼感アップ。
氷はこのモヒートというミント系カクテルにして使ってみた。 小さい氷は普通に使えるが、大きい氷は効果的な演出に一役買っている、かもしれない。
お新香の氷は全く問題なく使える。
お新香の氷は全く問題なく使える。
これを使ってるというのなら、大きい氷も使えなくはない。
これを使ってるというのなら、大きい氷も使えなくはない。
そのときの床の様子。
そのときの床の様子。

立体冷やし中華の氷

タマゴが特徴的。
タマゴが特徴的。
全体的に薄板の水面に張るような氷が出来ている。 お肉の入ってた氷はブーメランのようだ。氷を使った凶器として悪用されるかもしれない。
半タマゴの氷。つるんとしてる。
半タマゴの氷。つるんとしてる。
こちらはおそらく錦糸玉子の氷。容器の質感でザラザラしている。
こちらはおそらく錦糸玉子の氷。容器の質感でザラザラしている。
麺の氷は予想通りのでかさ。
麺の氷は予想通りのでかさ。
やっぱり横に添えて涼感アップと言うしかない。
やっぱり横に添えて涼感アップと言うしかない。
涼しげではある。
涼しげではある。
大きい氷の上にグラスを載せて活用しようと計画していたのだが、 冷凍庫から出した途端すごい勢いで溶け始めて斜めになっていったのでムリだった。
ちょっとだけ水面から出た半たま氷がステキ。
ちょっとだけ水面から出た半たま氷がステキ。
細く長い氷はグラスと相性いい。
細く長い氷はグラスと相性いい。
具の方の氷はどれもサイズが適していて、特に細長い氷は重ねて入れられるので グラスにちょうどいい。見た目も氷山の海に浸かってる部分のよう。元々は肉の部分の氷である。いいぞ肉氷。

ざるそばの氷

地上絵みたいな模様が出現。
地上絵みたいな模様が出現。
ざるそば13の文字はちょっとだけ痕跡がある。
ざるそば13の文字はちょっとだけ痕跡がある。
元そばとは思えない縄文時代のような氷だ。
元そばとは思えない縄文時代のような氷だ。
つゆ入れのカップが付属してるのもアドバンテージ。
つゆ入れのカップが付属してるのもアドバンテージ。
見た目だけは良い。
見た目だけは良い。
つゆ入れの氷がグラスの縁でひっかかってる。 輪切りのレモンと同じように見た目の演出と思えばアリだと思うが、 邪魔すぎて全然飲めない。
グラスに氷がほとんど入ってないのは仕方ない。
グラスに氷がほとんど入ってないのは仕方ない。
ただ一つ、他の氷にはないとても有益な点があった。
このカーブがグラスにピッタリなんですよ!
このカーブがグラスにピッタリなんですよ!
元々つゆ入れの丸い形状に沿って弁当容器が作られているため、 完全とは言わないまでもグラスの形に沿う。

だからどうだと言われると困るが、 きっとこのわずかなグラスと氷の接点によって、 グラス全体が冷却されるに違いない。ほら、80対20の法則とかそういうので。
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どの氷が最も溶けないか

灼熱の氷耐久レース。
灼熱の氷耐久レース。
実用的な氷の使い方から有用性を考えるのもありだが、 やっぱり氷と言えば溶ける溶けないを競うものだと思う。

ということで三つの氷グループを外に出してどれが最後まで保つか見てみよう。
冷やし中華の具は既にきびしい。
冷やし中華の具は既にきびしい。
麺の方は余裕ありすぎ。
麺の方は余裕ありすぎ。
10分経過。
10分経過。
冷やし中華の具はもうほとんど溶けた。
冷やし中華の具はもうほとんど溶けた。
さすがにこれは保たなかったか。

ただこの暑さなのでもっとすごい勢いでガンガン溶けていくかと思ったら 意外と溶けない。溶けにくいのは結構なことなのだが、なにせ溶けるのを待つだけなので、 時間がかかるとそれはそれで辛い。
暑い&地味の地獄。
暑い&地味の地獄。
45分経過。
45分経過。
ざるそばが円と三角のプリミティブな図形になっていた。
ざるそばが円と三角のプリミティブな図形になっていた。
ざるそばが円と三角のプリミティブな図形になっていた。
ざるそばが円と三角のプリミティブな図形になっていた。
うどんも限界が近い。
うどんも限界が近い。
一方冷やし中華は溶けきる気配なし。
一方冷やし中華は溶けきる気配なし。
60分経過。
60分経過。
溶けにくさではやはり冷やし中華の一人勝ちか。 しかしもっと差が出るかと思ったら、どの弁当容器もだいたい同じ速度で溶けていく。 地面に広がる水の跡もほぼ同じサイズだ。

これは何を食べても全体的な量はだいたい同じ、という弁当真実を氷によって導いてしまっているのかもしれない。

豪雨で一気に消滅

そしてその3分後、突然発生した雨雲によって、 氷は一気に溶けていくことになった。
突然すごい雷雨になってきた。
突然すごい雷雨になってきた。
ここまで来たなら完全に溶けきるまでは見届けたい…。
ここまで来たなら完全に溶けきるまでは見届けたい…。
ムリ!
ムリ!
ということで最も溶けない氷は冷やし中華でした。 前ページと比べてこの清涼感の無さ。
ということで最も溶けない氷は冷やし中華でした。 前ページと比べてこの清涼感の無さ。

アイストレーにご飯を詰める

結局お弁当の容器がアイストレーの代わりになったかどうか結論を 出すのはむずかしい。 使おうと思えば使えるが、それだと「焼けば食えるさ!」ぐらいの話になってしまう。

もしかしたらアイストレーにご飯を詰めていく逆説的方法も 試す必要があったりなかったりするかもしれない。
ハーフパンツに丈の長い5本指ソックスを履くと足袋に見えるイリュージョン。
ハーフパンツに丈の長い5本指ソックスを履くと足袋に見えるイリュージョン。
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