渦巻きは七難隠す
試作車の奇妙な模様とはこれである。
英語版wikipedia pre-production car より
こんな気持ち悪い模様の車が走っていたら逆に目立ってしまいそうだが、この模様だと車の細部の造形がわからない、らしい。
そういわれてみれば車体側面がどんな感じで膨らんでいるのかへこんでいるのか把握しにくい。
この柄の服を作って体型をカモフラージュさせてみよう。体型をわかりにくくさせるという新しい次元のダイエット法である。
ベースになる布作りは愛知県一宮市にのぼりの工場を構える堀江織物さんにお願いした。
堀江さん兄弟。僕ら仲悪いですよーといいながらものすごい笑顔
先日掲載された「
のぼり旗工場で等身大自分を印刷してもらう」と同じ工場である。
なぜあの取材に僕も同行していたか、それはこのカモフラージュ柄を印刷してもらうためであったのだ。決して愛知でうまいものを食べたかったからではない。
地元の人が行くという味噌煮込みうどんが絶品だった
そして持参した試作車迷彩柄のデータを布にプリントしてもらう
飲んで帰ってきてからずっとこれ描いてた
すごく大変で…と言いたいところだが実は楽しかった。こういうチマチマした作業が大好きなのだ。
妻は酔って帰ってきた僕が一心不乱に渦巻きを描いているのを見て心配していた。
そして翌日には布になるというスピード感
Tシャツにするぞ
よくあるこういう本の
型紙を使い
布を切り
シャツのパーツができあがる
型紙を切りぬくことや、布にペンでパターンを書き写す作業などすべてはじめてで僕にとっては新鮮だったのだが、世間的には服を作るときの常識なので割愛。
4年ほど前、僕ひとりがコージー冨田を知らなくて「コージー冨田ってものまねの人、おもしろいんだよ」と言ってしまったようなものである。
そして完成
縫製に触れてないのは縫わずに布用の両面テープでくっつけているからである。5分ぐらいミシンいじってみてこれは無理だと断念した。見込みのないときは絶対に頑張らない。
両面テープでも服はできる(そーっと着る必要あり)
体型は隠れたのか
ではさっそく着てみよう(正確には深夜に服を作ったのでひと晩寝てから)。
体型迷彩服
………。微妙である。ちなみに通常の服を着た場合はこちら。
ビフォーとアフターに差が出るように膨張色を着る姑息さよ
迷彩効果あり
なし
並べてみると若干左の方が腹が分からない。効果ありだ!ありったらありだ。
わざと腹を出してみる。
ゲフー、みたいな感じで腹を出っぱらせてみる
おお、わかりにくい。渦巻きは表面のディテールを分からなくさせるので腹が出ているほうがカモフラージュ効果が大きいかもしれない(もしくは思い込み)。
ただのへんなTシャツ説もある
うすうすお気づきのかたも多いと思うが、このTシャツのチンピラ感はなんだ。
夏の強い日差しにあたると明らかに
おばちゃんの服のようでもある。なるほどあれは体型を隠すためだったのか。
トラの柄は目立つようですが密林だとカモフラージュになるのです、と動物園で説明を読んだときのように腑に落ちた。
でももうダイエットサプリいらずだぜ
渦巻きで薄着の季節を乗り切ろうぜ
総柄のシャツが今年はやってるからこれ行けますよ、と布にプリントしてもらった工場の人が言っていた。「これ売ってたら僕買います」とまで。
こういうオダギリジョータイプの服でもいいかもしれない。ボタンダウンでもまた違った印象になるだろう。
夏に向けてのダイエットが失敗した人はぜひ渦巻き柄でこの夏を乗り切っていただきたい。渦巻き柄でこの夏の主役をゲットだ!