鉛筆とはキノコだ
スーパーに行くと白いキノコが売られている。「えのき茸」だ。白く細いキノコが束になっているあれである。鍋に入れてよし、炒めてよしの優れもで、同じ形のものが密集して大きなキノコを形作っているようにも思える。
えのき茸
「鉛筆立て」に入った鉛筆もまた同じ形のもの(鉛筆)が密集している。えのき茸と同様に密集しているのだ。これに白くて傘があれば、それはもはや「えのき茸」なのではないだろうかと思う。
鉛筆が密集している。白くて傘があればもはや「えのき茸」だ!
ナメコを栽培するアプリが流行っていたりと、キノコに注目が集まる昨今、この鉛筆をキノコにしてみるのはどうだろうか。鉛筆をえのき茸にするのだ。鉛筆に筆記用具としての使い道だけでなく、部屋のインテリアとしての使い道を作り出すのである。
ということで、鉛筆をえのき茸にしました!
えのき茸鉛筆の完成!
本来、鉛筆立ては机の上に置くものである。床に置いてあるとおかしい。しかし、えのき茸となった鉛筆はどこに置いても馴染む。むしろ地べたの方が映えると言ってもいいかもしれない。そこに生えているように感じるのだ。
キノコ(えのき茸)のように見えるけれど、
鉛筆です!
また鉛筆立ては多くの場合、室内に存在するが、えのき茸鉛筆は外に置いても問題ない。むしろそっちの方が自然に思える。ジメジメのこの季節は特に生えてきたように感じるのだ。問題はえのき茸を目指し制作したが、あきらかに毒を持ったキノコのように見えることだ。
自然に生えたキノコ
でも、鉛筆です
えのき茸鉛筆ができるまで
鉛筆の束を見るたびに「えのき茸みたいだな」と思い、鉛筆をえのき茸にした。しかし、世の中の鉛筆はあまり白くなく、カラフルなことが多い。そのため、えのき茸鉛筆の制作は鉛筆を白くするところから始まる。
鉛筆を白くする
ベランダで!
塗料で鉛筆を白くする。その作業は自宅のベランダで行っているので、ベランダをアトリエと呼ぶことした。大学時代からアトリエの存在に憧れていたが、ベランダにブルーシートを持ち込んだら、とたんにアトリエ。アトリエとはブルーシートなのだと知った。
傘を紙粘土で作って、
えのき茸鉛筆完成!(あとはこれを量産します)
写真ではカップ麺より簡単にえのき茸鉛筆ができているけれど、本当は塗料がなぜか定着せずにベトベトしたりで、完成までには5日を要している。また傘の部分は消しゴムで作りたかったけれど、消しゴムを作る技術はもちろんなかったので、切れ味がいい包丁以上にスパッとあきらめて、紙粘土で作った。妥協と相談する5日の血と汗の結晶がえのき茸鉛筆である。
どっちが本当のえのき茸か分かりません!(優しい目で見よう!)
えのき茸は白くない
えのき茸とえのき茸鉛筆を並べてみると、えのき茸は意外と色白ではないことに気がつく。えのき茸鉛筆が白すぎるのだ。そのため「えのき茸鉛筆」と言ってはいるがえのき茸に見えない。ただし、そのおかげで部屋の片隅に放置しても、むしろしっくり来る鉛筆となったと言える。
机の上より映える
私の部屋がとんでもなく汚いのが、ここに来て役に立っている。汚いから生えちゃったのね、とその白さのおかげで自然と受け入れることができる。子供の頃から母に部屋を片付けなさいと言われ、それをかたくなに拒んできたことが役にたった。
外も映える
梅雨時のどんよりした空の下でもえのき茸鉛筆は絵になる。その毒々しい感じが自然に思えるのだ。問題は机の上ではそんなにしっくりこず、外に置いておくわけにもいかず、部屋の隅に置いたところで、鉛筆は机で使うわけで部屋の隅にあっては不自由で、ナメコ流行の波に乗るつもりが、イマイチ実用性がなくお金の匂いがしないことだ。お金が欲しいのに。
毒キノコっぽさには満足しています!
ヌルヌルにしたらよかったか
鉛筆の束を見るたびにえのき茸と思ってきた。その思いを叶えるために鉛筆をえのき茸にしてはみたが、違うキノコになってしまった。絶対に毒キノコだ。ナメコが流行っていると聞いて、同じキノコだし、次はえのき茸と思って作ったのだけれど、よくわからない毒キノコ。いっそナメコみたいにヌルヌルしたら人気が出るだろうか。鉛筆としての使い道は皆無になるけれど。
私が描いたえのき茸に絵。これは再現されているから、完成が毒キノコになっても仕方がない