安藤(パンダ):こんにちは。
高野(居酒屋):こんにちは。
安藤:今回は
前回の記事をうけてもりあがった「
はてなセリフ」をふりかえりたいと思います。記事では居酒屋のアルバイト役をお願いしたはてな高野さんですが、周りからの反応はどうでしたか。
高野:好評でしたよ。おかげで社長からも「似合う」って言われました。
安藤:いいですね。僕なんて着ぐるみなので僕だってことすら認識されておらず悔しい思いです。
高野:あんなに汗だくだったのに。
安藤:愚痴から入ってすみません。ではさっそくはてなセリフでおもしろかった投稿を見ていきましょう。
高野:はい!よろこんで!(居酒屋)
セリフだけでストーリーが見える
安藤:まずはこちらから。これ、セリフの割にぜんぜんテンション高そうに見えないのがいいですね。
高野:この写真きれいなのに、なんとなくがっくりしている系のセリフが多かったんですよね。これとか
安藤:全員が肩を落として見えますね。なんでだろう、撮ってるときはおれたち嵐みたいだなって思ってたのに。
高野:バイト戦士のかっこつけポートレートくらいの気持ちだったんですが。
安藤:次のみたいに前後のストーリーが見えるのもいいですよね。
安藤:二人組作ると一人余るんですよ。
高野:パンダがあまるんですかね。
安藤:でしょうね。ぼくならパンダとだけは組みたくない。次もいいですよ
安藤:まったくもたいまさこ出てないのに、なぜかかもめ食堂に見える。
高野:見えます。パンダの中がもたいさんですかね。
安藤:失礼ながらそういうことになりますね。
はてな高野さんにはセリフの振り返りだけでは物足りないので、ちょっと新しい撮影にも付き合ってもらいました。
緊急企画1:バイトは街頭でチラシをもらえるのか
いかにもバイト、という二人にお願いしました(一人は僕ですが)。
町を歩いているとチラシやらティッシュやらいろいろもらえる。あれはバイトが配っていることも多いと思うのだが、ではこちらもバイトだったらどうだろう。明らかにバイトっぽい人にも分け隔てなくチラシはもらえるのだろうか。試してみた。
バイトは街頭でチラシをもらえるのか
明らかにバイト中っぽい人でも街頭でチラシがもらえるのか。パンダと居酒屋でどちらがチラシをたくさんもらえるのか、試してみた。
10分間でどちらがたくさんチラシをもらえるかの勝負です。
さっそくコンタクトレンズのちらしを配っているお兄さんを発見した。いつもならば半分くらいしか受け取らないのだが、今日は違う。
積極的に周りをうろつく。
じっと物欲しそうに見る。
それでももらえず。
明らかにもの欲しそうにチラシ配りのお兄さんの周りをうろついてみるも、いかんせん見た目がバイトである。さすがにもらえないのだろうか。
あきらめずにその後もチラシ配りの多い場所を何度もうろうろしてみたが、やはり相手も仕事、僕らが通ると出していた手を引く。さすがちゃんと人を見て配っているのだ。
しかし、根気よく歩き回っているうちに居酒屋に風が吹いた!
居酒屋が旅行のチラシをもらったのだ。
よく見ると居酒屋がウーロン茶のジョッキを体で隠し気味にして歩いているのがわかる。くやしいがうまい。その点パンダには工夫するすべもない。
パンダ、もらえず。後ろのドラゴンボールも慰めてくれているようだ。
このままでは負ける、と思ったパンダは自分からもらいに行った。まさか写真に撮られているとは気づかなかったのだが(パンダは視界が極端に狭いので)、ばれていたからにはこのチラシはノーカウントである。
悔しくてもらいに行ったところを撮られていた。これは反則である。
結果、バイト中でもチラシがもらえるのは着ぐるみよりも居酒屋だということがわかった。
安藤:でも結果パンダも居酒屋も2枚ずつチラシをもらったんですけどね。
高野:パンダは明らかにもらいに行っていましたが。
安藤:チラシ配りのバイトさんも戸惑っていました。やっぱりちゃんと人を見て配っているんですね。
高野:パンダはお客にならなさそうですから。
次のページからまたセリフのまとめに戻ります。後半にも実験企画があるのでお楽しみに。
セリフで世界が反転する
安藤:紹介したいセリフがたくさんあるので先を急ぎましょう。
安藤:セリフひとつで一気に絵が違って見えます。
高野:無理してる感が出ますね。助けを呼んでいるようにしか見えなくなってきました。
安藤:はてなセリフの醍醐味ですね。
安藤:ひとつ言わせてもらえれば、今回のはてなセリフって要素が詰まりすぎていると思うんですよ。もうあらためてボケる必要がないというか、写真自体すでにおかしいですから。
高野:そうなんですよね。写真を選ぶときにも悩みました。なにせ全部変なんで。
安藤:でもそこをあえてボケてくる人はよっぽどボケたいんだな、と。
高野:ええ。安藤さんも投稿してくれていましたよね。
安藤:これ投稿したら本物のゴスペラーズの人にばれまして。
高野:おかげさまでアクセスが急増しました。
安藤:僕はわきに汗かきましたよ。あわててtwitterのリプライであやまって、帰りにゴスペラーズのCD買って帰りましたから。
高野:これに乗じて「○○結成の瞬間である」って投稿すれば本人が拾ってくれるんじゃないかと思ったんですが。
安藤:いや、どうかなあ。実はこれ、最初「とんねるず結成の瞬間である」って書こうとしてたんです。
高野:3人どこいった!
安藤:そう。でもわかりにくいかな、と思ってやめました。
高野:結果的にゴスペラーズでよかった。
安藤:ゴスペラーズの方、優しくて助かりました。
安藤:これすごい。セリフの枠を超えていますね。
高野:立ち位置を活かしてよく考えたなー、と。この自由な発想はやられた、と思いましたね。
安藤:これもうまいですよ。
安藤:パンダかわいいのになんでこんなひどいことになるんですかね。
高野:やっぱパンダの違和感が絶妙だったんでしょう。パンダによって一気にストーリーに奥行が生まれました。
安藤:そういってもらえるとかぶったかいがあります。
安藤:ほめられたと受け取って、気分よくもう一本特別企画をどうぞ。
高野:どうぞ。
緊急企画2:バイト中でもタクシーは止まってくれるか
バイト中でも急いでタクシーを止める場面があるかもしれないだろう。そういう時、制服に向き不向きはあるのだろうか。検証したい。
へい!タクシー。
まずは居酒屋がタクシー止めに挑む。掲げているのは明らかにジョッキだが、はたしてタクシーは止まってくれるのだろうか。
しかし、一瞬の出来事だった。
あ!
止まるんだ。
2台目くらいのタクシーで居酒屋は風のように乗り込んでいった。くやしい。今回、パンダと居酒屋で中身代わればよかった。タクシーの運転手さんにどうして乗せたのか聞くと「こういう人たまにいますよ」とのこと。いるのか、こういう人。
何事もなかったようにワンメーターで降りる居酒屋。
居酒屋は下がってろ。
正直居酒屋がタクシーを止めたことで、僕にもできるんじゃないかと自信を持っていた。
ところが、である。
まったく減速することなく通過。
止まらず。
着るなら居酒屋
タクシー対決も居酒屋の完勝だった。緊急の度合いでいくとパンダの方が切迫した感じが出ているのではと思ったのだが、負けは負けである。まあ僕がタクシーの運転手でもパンダの前では止まりたくないが。
自転車のおじさんがハイタッチしていったがそういうことではない。
前回の山登りの件もふまえ、居酒屋の店員のコスチュームはかなり汎用性が高いものという結論であろう。これに異議はない。
でも観光客に人気だったのはパンダですけどね(くやしまぎれ)。
安藤:この先もますます脂ののったセリフが続きます。
インパクトから文学まで
安藤:珠玉のセリフの数々。紹介にもどります。
安藤:ぬるい。
高野:ぬるい。一言のインパクトには勝てないですね。
安藤:そうそう、これ投稿したの高野さんですか?
高野:いえ、これ知らない方ですね、僕のはこれです。
安藤:だめですよ我にかえったら。僕らの仕事って冷静になったら負けみたいなところがあるじゃないですか。どこまで突っ走れるかのチキンレースです。
高野:なるほど。安藤さんはそうして生きてきた。
安藤:反動で週末誰とも話をしたくなかったりしますけど。
高野:そうだったんですね。着ぐるみの下にはそんなナイーブな顔があったとは。これ見てください。
安藤:人の話聞いてないでしょう。
安藤:いい勢いです。
高野:はい。一コママンガとしてもよくできています。
高野:こんな文学的なのもありましたね。
高野:山月記です。
安藤:山月記、劇でやりたいけど衣装ないからとりあえずアテでパンダ着せとけ、みたいな。
高野:山月記には虎が出てくるみたいなので遠からずですけどね。
安藤:青春です。でもパンダに言われるとなんだか腹が立つ。
高野:パンダってなに言っても説得力に欠けるから損ですよね。まあ聞いてるのがコックなのでどっちもどっちですが。
安藤:これもわけわかんなくていいですよ。
安藤:もはやキャラの前提条件そっちのけです。
高野:修羅場ってやつですね。
安藤:きっと間にはさまってる男が撮影してるんですよこれ。こういう第三者の視点をにおわせるのはうまいですよね。
安藤:これもうまい。
高野:パンダがゴミなんですね。うまいなー。
安藤:うまいのを投稿されるとくやしいんですよ。で、また考えちゃう。
高野:面白いセリフが集まるわけです。
はてなセリフは5月22日まで投稿できますので、ぜひみなさんも考えてみてください。
安藤:バーテンは時計してるのにわざと聞いてる。
高野:そして骨折している人、よく見ると添え木がオタマなんですよ。もう何が何だかです。
切ない系セリフのオンパレード
安藤:この写真には切ないセリフがよくついていました。
高野:切ない。
安藤:でもどんだけ切なくても親にはなりたくない5人です。これも切ないですよ。
安藤:2年前は楽しかった。
高野:2年で何があったのか。
安藤:引っ越しと誰かが付き合って別れたんじゃないですかね。いろいろ妄想が膨らみます。
安藤:一言でまったく見え方が変わるのがおもしろいですよね。ああ、こいつら飴なんだと。
高野:どう見ても飴に見えないのに、飴なのか、と。
高野:アイデムのロゴも容赦なくいじります。
安藤:イーアイデムって書いてあるのに。
高野:でもたしかにしゃくれてますから。
安藤:外見をそのままあだ名にするのって小学生ばりの荒々しさを感じますね。凝ったのもありますよ。
安藤:これ、まさかの2文です。しかもシマミミズって言いきってる。違うのに。
高野:文末の「です。」の使い方も見てください、思いもよらない。
安藤:次のは共感できる系です。
高野:あーこういう模様できますね。
安藤:誰もが見たことあるものに結び付けるのはうまいですよね。
高野:ふたの模様、なめますよね。
安藤:僕はなめないです。
高野:え!なめるでしょう。
安藤:なめないです。高校に入ったくらいでやめました。自意識が過剰なので。
高野:なるほど、なんだか負けた気がします。
安藤:でも食べ終えた後の容器にお茶を入れて飲んだりしますけどね。
高野:それはそれで負けた気がします、悔しくないけど。
天才だらけです
安藤:どうでした、全体的に見て。
高野:インターネットの世界には改めて天才が多いなと。
安藤:そう、恐ろしい人たちを相手に僕らおもしろとか言ってるんだなと思いますよね。
高野:目の当たりにすると戦慄します。
安藤:でもおもしろいからまたやりましょう。また別の着ぐるみ買いますよ。
高野:楽しみにしています。