という事で東京都の最高峰へ
ここで厳冬期の富士山に登れると格好良いのだが、あいにく僕の登山スキルじゃあと数年は無理そうだ。今登ったら死んじゃう。そこで、東京の最高峰である雲取山に行ってきた。標高は2017mなのでスカイツリーの3倍以上高い。
林道が凍っていた。冬の山は雪と氷が多くて楽しい。
雲取山は奥多摩にある山で、山頂は東京都、埼玉県、山梨県の一都二県が境界を接する。境界マニアにはたまらない山だろう。
奥多摩は好きな山域なので年間を通して何度も行っているし、雲取山も夏なら登ったことがあった。が、冬は初めてである。
最もポピュラーな鴨沢コースを登ります。標高差1500m、距離が片道11kmくらい。
そこそこ雪が積もっていました。これ、東京都なんですよ。
それなりに冬山の装備で登ります。アイゼンは軽アイゼンだけど。
のんびり一泊します
健脚の人は朝から登ってその日の夕方に下山したりするけど、あんまり急いで上り下りしても楽しくないのでのんびり一泊する事にした。
雲取山の山頂近くには「雲取山荘」という山小屋があり、年間を通して営業している。1泊2食付きで7500円。
夕飯はハンバーグとか山菜とか。ご飯はおかわり自由。
朝ごはんは5時半から。全体的に味が濃いのでご飯が進む。
山小屋の夜は長い。大体、遅くとも16時には山小屋に着く。暗い山道を歩くのは危ないし、あんまり遅く着くと小屋のおじさんに怒られるので明るいうちに着くのが鉄則だ(下界のホテルみたいに丁寧な接客はありません)。
夕飯は18時で、消灯は21時。朝食は5時半と早めだが夕飯から朝食まで10時間以上ある。暇である。しかも、雲取山荘はdocomo以外の電波が弱く、僕が大好きなインターネットにも繋がらなかった。
早く朝にならないかなーと思いながらまどろみ、ようやく朝になった。朝ごはんを食べて身支度したら出発だ。
23区の方から夜が明ける。なんでも、夜はスカイツリーとか見えたらしい。
冬は朝が美しい
清少納言も枕草子で「冬はつとめて」と書いている。冬だけ会社に勤めるって意味ではなく、「つとめて」は「早朝」の意味である。漢字では「夙めて」と書き、「冬は早朝が良い」って事だ。って、ネットに載ってた。インターネットって便利。
清少納言の言うとおり、冬の朝は美しい物だらけだ。特に、晴れていて寒い朝は大変に美しい。
霧氷が木の枝に付いている。朝しか見られない。
青空に霧氷が映える。
雲取山荘から30分ほど登れば山頂に着く。ここが東京都で一番高い場所、雲取山の山頂だ。USBメモリが埋められた場所と言うことで話題になった三角点もここにある。
これは埼玉県が建てた標識。東京都のより立派なので記念撮影はこっちで撮りたい。
これが噂の三角点である。すっかり雪で埋まっていた。
これは5年前の夏に来たときに撮った三角点。なぜか人は山に登ると三角点の写真を撮る。
なんの記事だったか忘れそうになってた
すっかり忘れていたが、コンパスが狂う岩は本当にあるのか?という記事だった。では、コンパスを使ってそういう岩がないか探してみよう。
まずは、三角点の上にコンパスを置いてみた。
普通に北を指した。
三角点から離れたところで北を指す事を確認して、コンパスを三角点の上に置いてみた。針はまったく動かず、そのまま北を指している。
次にその辺にあった岩で試してみてビックリした。
三角点の時と同じように、北を指すことを確認してからコンパスを岩に近づける。
岩の上からコンパスをおろしていき、岩に近づける。と、針がくるりと向きを変えた。
あれ?針が左に動いた。
コンパスを狂わせる岩、あっさり発見。
コンパスの針が動いたときは興奮した。いとをかし。
この話を聞いたときは、正直半信半疑だったのだ。そんな岩、そうそうないだろう?と。でもあっさり見つかった。
いやー、あるもんだねぇ。
針が向く方向は不定。北が東を向いたり西を向いたりする。
他の山ではどうか?
雲取山ではあっさり見つかったが、コンパスを狂わせる岩は他の山にもあるのだろうか?近くの「七ツ石山」でも探してみた。
雲取山と同じ尾根にある七ツ石山の山頂です。
七ツ石山って言うわりに、山頂には露出している岩があまり無かった。しょうがないので数少ないそれらの岩にコンパスを当ててみたが、コンパスが狂うことはなかった。
雲取山で見つけられたのは、たまたま運がよかっただけかも知れない。
コンパス狂わず、普通に北を指した。
雷が落ちると磁気を帯びるとかなんとか
なぜ山頂にコンパスを狂わせる岩があるのか?山頂ってのは他より高いので雷が落ちやすいそうだ。山頂にある岩に雷が落ちると、その電撃で磁気を帯びるのだという。
だったら、もっと標高が高い山なら磁気を帯びた岩がたくさんあるのだろうか。山頂じゃなくても、例えばケルンとかもコンパスが狂ったりするんだろうか?今後も山には登り続けるので調査をしていきたいと思います。