特集 2013年2月12日

ウォシュレットの強さ調べ

みんな、どのくらいの強さに設定して使っているのだろう
みんな、どのくらいの強さに設定して使っているのだろう
ウォシュレットというものがある。ご存じ、温水でお尻を洗ってくれる画期的な発明品だ(「ウォシュレット」はTOTOの商品名で、一般名は「温水洗浄便座」と言うらしいが、ここではより馴染みの深いウォシュレットで統一させてもらおう)。

ウォシュレットを使った後の爽快感は素晴らしいもので、私もまた積極的に使っているのだが、そんなある時ふと思った。他の人は水勢をどのくらいに設定しているのだろう。
1981年神奈川生まれ。テケテケな文化財ライター。古いモノを漁るべく、各地を奔走中。常になんとかなるさと思いながら生きてるが、実際なんとかなってしまっているのがタチ悪い。2011年には30歳の節目として歩き遍路をやりました。2012年には31歳の節目としてサンティアゴ巡礼をやりました。(動画インタビュー)

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最強派は少数なのか?

私はいつも、水勢を最強にしてウォシュレットを使っている。

ジャバババと噴射するその威力に安心感が持てるのだ。弱い水勢だと汚れが落ちる気がしないのである。
最近では、入院していた病院でウォシュレットを使っていた
最近では、入院していた病院でウォシュレットを使っていた
車椅子でも使える多機能トイレで、ウォシュレットも当然完備
車椅子でも使える多機能トイレで、ウォシュレットも当然完備
ウォシュレットはいつも最強にセットである
ウォシュレットはいつも最強にセットである
以前勤めていた会社のトイレにもウォシュレットが付いており、私は当然のごとく威力を最強にして使っていた。

ところがある日、社内でそのウォシュレットの話になり、とある先輩が「ウォシュレットを最強にするヤツがいるけど、そいつ絶対変態だよ」と言っていた。私は地味にショックを受けた。

えぇ、みんな、威力を最強にしないの? 弱い水流で使ってるの? 他の人がどのくらいの水勢でウォシュレットを使っているのか、それを気にし始めたきっかけの事件である。
病室から少し離れたトイレに行ってみると――
病室から少し離れたトイレに行ってみると――
水勢は5段階のうち3番目に設定されていた
水勢は5段階のうち3番目に設定されていた
こちらは外来エリアのトイレである
こちらは外来エリアのトイレである
ボケボケで見にくいけど、7段階のうち5番目に設定されている
ボケボケで見にくいけど、7段階のうち5番目に設定されている
やっぱり、普通は中くらいに設定して使うものなのだろうか。水勢を最強にして使う人は少ないのだろうか? 私は変態なんだろうか?

その疑問を晴らすべく、私はウォシュレットの水勢を調査する事にした。ウォシュレットが付いているトイレを見て周り、他の人がどのくらいの強さに設定しているのか、チェックするのである。
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デパートのトイレを周ったものの……

とりあえず私は渋谷にやってきた。他の人のウォシュレット使用状況を知るには、できるだけ多くのウォシュレット付きトイレを見て周る必要がある。

様々な商業施設が密集する渋谷になら、ウォシュレット付きトイレを備えた施設が多いだろうと考えたのだ。
さぁ、ウォシュレットを探そう
さぁ、ウォシュレットを探そう
実際、私にはここ渋谷にウォシュレットの心当たりがあった。

以前、渋谷を訪れた際に突然の腹痛に襲われ、とあるデパートのトイレに駆け込んだのだが、そこにはウォシュレットが完備されていた。

デパートくらいの商業施設になると、ウォシュレットを備える所も多いのだろう。渋谷のデパートを一通り周れば、それなりのサンプル数になると考えた。

しかし、そうはうまくいかなかった。
あちこち周ったんだけどね……
あちこち周ったんだけどね……
まず、私が以前に駆け込んだトイレは、その周囲一帯が改装中の為、立入禁止になっていた。これは幸先悪いなと思いながら次の所へ行くと、ようやくウォシュレット付きトイレを発見。

しかしその後が全くの不作で、トイレはあるけどウォシュレットが付いていなかったり、または「節電対応のため、ウォシュレットを外しています」というデパートもあった。

待っても待っても中にいる人が出てこないトイレも多く(デパートのトイレは暖房がきいていて快適、なおかつ「長時間の利用はご遠慮ください」という趣旨の注意書きが張ってあるトイレが多いあたり、その理由が察せられる)、調査は遅々として進まない。
結局、渋谷でチェックできたウォシュレットは一件だけだった
結局、渋谷でチェックできたウォシュレットは一件だけだった
一縷の望みをかけて向かったヒカリエ(ここのトイレもウォシュレットだと記憶していた)のトイレは、ウォシュレットではあるものの水勢の可視表示が無いタイプのもので、私はがっくりと肩を落とした。
水勢にランプ表示が無いタイプ……
水勢にランプ表示が無いタイプ……
これはちょっと、河岸を変えた方が良いだろう。私は渋谷を離れ、新宿へと向かった。
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新宿ならばどうだろうか

というワケで新宿である。私はとりあえず東京都庁を目指した。都庁の展望台は立派な観光地だし、そのトイレはウォシュレットぐらい付いていても良いだろう、と思ったのだ。
泣く子も黙る東京都庁
泣く子も黙る東京都庁
その展望台はメジャーな観光地なので期待が持てたが……
その展望台はメジャーな観光地なので期待が持てたが……
トイレはウォッシュレットにあらず
トイレはウォッシュレットにあらず
まぁ、良く考えたら都庁の運営費用は税金である。常に経費節減が叫ばれているのだろうし、役所にウォシュレットを期待するのは間違いであった。

私は諦め、素直に駅前のデパートを探索してみる事にした。
今度はウォシュレット、付いていてくれると良いが……
今度はウォシュレット、付いていてくれると良いが……
渋谷での収穫が散々だっただけに、どうなるものかと思いきや、これがまさかの大収穫である。

ほぼすべてのデパートの、ほぼすべてのトイレに必ず一つはウォシュレット付きのトイレがあるのだ。私はウハウハ気分で水勢チェックに勤しんだ。

ちなみに、混んでいるフロアは客が入っている確率が高く、そのようなトイレを調べるのは迷惑になりそうだったので調査対象から外している。
南口側でもかなりの数を稼ぐことができた
南口側でもかなりの数を稼ぐことができた
結局、新宿では5軒のデパートを周り、15ヶ所のウォシュレットの水勢を確認した。渋谷の1件、病院の2件を合わせると、計18ヶ所である。

随分歩き回った割には意外と少なく感じるものだが、まぁ、とりあえずこれでまとめてみる事にしよう。

機種によって設定可能な段階数が異なるが、ここでは最も一般的な5段階とし、3段階や7段階のもの、ダイヤル式のものは一番近い値に丸めさせていただいた。
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想像通りというかなんというか、やはり中くらいの「普通」が一番多いようである。

二番目が「やや強い」なので強めに使う人も多いようだが、「強い」に設定されていたのはわずか1件と、やはり最強への風当たりの強さがうかがえる。

反面、「やや弱い」と「弱い」はどちらも3件と同数で、まんべんなく支持されているようだ。

……という結果になったものの、やはり調べた数が少ない事は否めない。これで決めつけてしまうのは、不完全燃焼すぎるのではないだろうか。う~ん、どうしよう。
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いっその事、人に聞いてみた

このままではらちが明かないと思った私は、思い切ってTwitterで聞いてみる事にした。
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テーマがテーマなだけに、かなり答えづらい内容であったと思うが、意外にも多くの方々からお返事をいただく事ができた。

真っ先にお答えいただいたのは、当サイトライターの西村さんだ。
!
西村さんは問答無用の最弱派であった。そして、最強に設定したまま出て行く人に対して怒っていらっしゃる。スミマセン、これからは使ったら中くらいに戻すようにします。

……ん? そうか、ひょっとして、使い終わった後に設定を変える人もいるんじゃないだろうか。特に最強は嫌う人も多いようなので、設定を弱めてから出て行く、そんな気遣い心遣いのできた人が。

現地チェックでのグラフでは最強派が少なかったが、それは隠れていただけで、本当はもっと多くの最強派がいるのではないだろうか。おぉ、なんだか希望が持ててきた。

設定を変えないという剛の者

続いてお答えいただいたのは、同じく当サイトライターの大北さん。大北さんの回答は、なかなかに衝撃的であった。
!
なんと、強さの設定を変える事はせず、その時の設定に身を任せるのだという。波間に漂う木の葉タイプである。

ただ強すぎる場合は弱めるらしく、やはり最強設定はあまり歓迎されてはいないようだ。

様々な事情を抱えた方がいる

お次は当サイトのウェブマスター林さんだ。林さんはかつて痔ろうを患っていた経験があり、その時は本当に大変だったようである。
!
本来はお尻に優しいとされるウォシュレットですら恐怖の対象となってしまうのだ。目玉を触るぐらいの繊細な扱いが求められるのである。

そこまで行かずとも、そのような事情を抱える方は多いはずだ。なにせ、「日本人の3人に1人は痔にかかっている」のだから。

そのような中、「ウォシュレットは最強が一番だ!」と連呼していたのはいささか申し訳ない気がする。

やっぱりいた、最強派

やっぱりみんな中くらいの強さが好みなのかなぁと思い始めた頃、それはいきなり来た。
!
当サイトライターの斉藤さんをはじめ、最強派の波である。そこには最強という力強い字面が並び、私は思わず「うおぉ」と唸った。

最強派の面々は、やはり「しっかり洗った!」という満足感が重要なようだ。私もまたしかりである。

中くらい派も多い

その後も続々と最強派が現れびっくりしたが、やはり「普通」の支持も根強く、中くらい前後の設定にしている方も多いようだ。
!
いずれも「なるほどなー」と思えるお答えである。

確かに最強だと便座の後部がしぶきでびしゃびしゃになり、最後にトイレットペーパーで拭いてから出る事になる(私はそれが当たり前だと思っていた)。

また機種の違いや経年劣化により同じ設定でも威力に差があるようで、最弱にしてから徐々に上げる人、中くらいから具合に応じて上下に調節する人など、様々である。

それでは、お寄せいただいた回答をグラフにしてみよう。今度も先程と同様、5段階に分けさせていただいた。
!
なんと、最強と普通がぶっちぎりの2トップである。しかも最強の方が普通よりも多いではないか。この結果には本当に驚かされた。

ちなみに、お答えいただいた内容はこちらにまとめてあります。ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。

ウォシュレットよ、自由にあれ!

トイレというプライベートな空間という事もあり、ウォシュレットの強さはあくまでも自分基準である。人と比べるような事が無いのでこれまでは完全なるブラックボックスだったのだが、今回の調査ではその中が垣間見れた気がした。

やはり個人差が多く、ぶっちゃけて言えば人それぞれである。いやしかし、これほど様々な意見が出るアンケートというのもそうは無いのではないだろうか。実に興味深い内容であった。
新宿サザンテラスにて、なんでこんなたくさん温度計がぶら下がっているんだろうと思ったら、イルミネーションだった
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