僕は今、肛門科の前にいる。ここ1週間くらい肛門が痛いのだ。イボ痔である。肛門の入口に大豆大のイボが出来てしまった。市販の薬を塗ってはみたものの、イボがおさまる気配がない。ようやく椎間板ヘルニアが落ち着いてきたというのに、である。
当サイトのウェブマスター林さんも、かつて痔を患った経験があるという。僕がイボ痔になったことを伝えると、いつになく饒舌にイボ痔のイロハを教えてくれた。イボ痔は3時、6時、11時の方向に出来るらしく、林さんは3時にイボが出来て相当痛かったらしい。発症した朝は、全ての予定をキャンセルして病院に直行したという。病院に行くのは怖くなかったんですか? と聞くと、痛みが強過ぎて「とにかく病院に行かなくては」としか考えられなかったのだとか。ちなみに僕のイボは11時に出来ている。林さんが3時で、僕が11時だ。
「絶対病院に行った方がいいです!」
と林さんは強い口調で言った。林さんと一緒に仕事をするようになって約10年、これほど強く意見されたことはない。
肛門科に行かなくては。
でもどうだろう、僕のイボは林さんのイボに比べて、まだ発展途上の段階にあると思っている。我慢出来ないことはない。市販の薬でなんとかならないだろうか?
「ならないです。早めに病院に行ってください」
林さんの口調が更に強くなった。
そうか、行くしかないのか。
しかし、肛門科の門をくぐるには、色々と心の準備が必要だ。
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