お正月特集「共感ゼロ」 2013年1月1日

お正月特集「共感ゼロ」声に出して読みたいシティハイム

「シティハイム・パインテール」思わず読み上げたくなる。
「シティハイム・パインテール」思わず読み上げたくなる。
積水ハウス施工のアパート「シティハイム」のシンプルな駆体に映えるグリーンのサインに惹かれている。

大学を卒業して就職し、東京で一人暮らしをしたのが「レスポワール」というシティハイムだった。
会社で必要書類に住所を書き込んだ時に、人事担当の人から「伊藤君、レスポワールはフランス語で希望って意味だったよな」と言われ、「知らんがな」と
思いながらも「あ、はい…」と答えた。
その後、いろいろな手続きで住所欄に「レスポワール」と書く度に、「フランス語で希望か」と思うと、なんとなく気恥ずかしさを感じたものだ。

そんなどうでもいい思い出が深層心理に影響を及ぼしたのかどうかはわからないが、引っ越してから何年も経た今でも、シティハイムが気にかかり、見かけると思わず記録してしまう。

6人のライターがワンテーマで書くお正月特集、1/1は「共感ゼロ」。共感にはほど遠い個人的なフェティッシュをご説明します。共感ゼロがせめて1に(100点満点で)になったらこんなに嬉しいことはありません。
1975年神奈川県生まれ。毒ライター。
普段は会社勤めをして生計をたてている。 有毒生物や街歩きが好き。つまり商店街とかが有毒生物で埋め尽くされれば一番ユートピア度が高いのではないだろうか。
最近バレンチノ収集を始めました。(動画インタビュー)

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1980年代後半~1990年代前半に建てられた物件が多く、オーナーの意向等により様々な名前が付けられているが基本的には「シティハイム○○」というフォーマットで表現される。
その定形故に、名前ごとに名状しがたい味わいが生まれる。

「シティハイム・レーゲ・ホシバ」「シティハイム・エスカローナ」
「シティハイム・レーゲ・ホシバ」「シティハイム・エスカローナ」
目にやさしい、グリーングリーンした「シティハイム」ロゴの下に可読性の高い、素っ気ないまでにシンプルな書体で記された、ロマンチック、あるいは文学的な物件名。シティハイムの詩(うた)である。
ただよう文豪感「清雅ムサシノ」、ハイムとコーポのコラボがいい「コーポ朝日」
ただよう文豪感「清雅ムサシノ」、ハイムとコーポのコラボがいい「コーポ朝日」
そしてなんといっても「やたらある」のがいい。
各地にかなりの数が分布しており、都内では駅を降りて少しぶらぶら歩けば簡単に遭遇できるはずだ。もちろん、インターネットで調べてからピンポイント・シティハイムを狙って出かけるのもいいだろう。

電車から窓の外を見つめ、流れる景色の中に発見し、「お、シティハイム・セダルA、セダルA」と車窓シティハイムを読み上げた時の充足感は格別だ。その時、窓に向け、きっと私は笑っているに違いない。

「シティハイム・ヒロ」「シティハイム・パサニア」「シティハイム・メモリー」…詳しい事はわからないが恐らく、このデザインの「シティハイム」は新しく建てられておらず、今後は老朽化により減っていく一方だろう。
シティハイム集めは今がまさに旬である。野山で野鳥を愛でるように、レッツ、シティハイキング。
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