来年の運勢を占おう
花占いと言えば「相手が自分の事を好きか嫌いか」とか「相手が来るか来ないか」など恋に関して占うイメージがある。しかし今現在、自分はそういった確認を必要としていないし、相手がいるなら本人に聞けばいいじゃないかと思う冷めた年齢になった。
本人に聞けばいいのにね
そんな、聞けば済む様な占いは必要がない。という訳で今回は来年(2013年)の自分の運勢を占う事にする。
「来年の運勢は良い、悪い…」
ところで前から不思議だったのだけど、花占いというのはなぜ好きか嫌いかの二択なのだろう?その間の「なんとも思わない普通の状態」があって然るべきだと思うのだ。
来年の運勢だって、ちょっと悪い寄りだけどまあそんなでもない、という曖昧な範囲があるハズだ。それを一緒くたに悪いと言ってしまうのはどうなんだろうか。おみくじだって中吉があるのに、このご時世に選択肢が2つなんて考えが古すぎる。
「まあまあ…」
そこで「まあまあ」を追加する事にした。悪いが出る確率を減らしたいのだ。だってこれから新年を迎えると言うのに悪いが出たら嫌なんだもの。
唱えながら一枚一枚、大事にキャベツを剥いていった。想像ではペロンペロンとスムーズに剥けるかなと思ったが、それは最初の数枚だけで、徐々に剥きにくくなり最終的には掴んで千切る形になっていった。
ところで外でやる意味あったっけ
花占いを実際にやっている人を見たことはないが、好きな相手の事を想いながら外で花びらをむしっていくのが皆の頭に浮かぶイメージだろう。
あれは何のために外に出るのだろうか。やれば分かるかなと思って外に出てみたけど、特に意味は見出せなかった。
「良い、悪い、まあまあ…」
今は真冬。外でやるべき季節ではないのかもしれない。寒さを堪え、温かいコーヒーを飲みながら今度はシメジでも占ってみる事にした。キャベツよりも見た目が可愛いらしいし、花に近づいた気がする。
どうしたらいいんだこれ
ホロホロと取れるシメジはキャベツよりも簡単に占えそうに思えた。しかし根っこの方をよく見たら数に入れるかどうか迷うくらいの子シメジが湧いてきている。これは大変だぞ。
しめじ、臭い
しかもシメジは臭かった。むしりとる加減や形状が花びらに似ている点もあるが、匂いに関しては全く違う。せっかくのコーヒーの香りも負けていた。
続けて、一緒に持ってきていたバナナとみかんの皮でも試してみる。これはこれで逆に簡単すぎて占いとしてどうなんだろうと疑問が浮かぶ。
自分の手加減次第だし
かーえろ
ちょっとズルしたのを見て天が怒ったか、小雨が降ってきていっそう寒くなってきてしまった。これ以上外にいる意味もないし、帰って占いやすい食材を探すことにしよう。
えのきはどうだ
シメジより大変じゃないか
エノキと玉ねぎ
子エノキの多さには瞬間でひるんだ。これは無理だ。挑戦してみたい気持ちもあるが相当時間がかかるだろう。また違う機会にしたい。
玉ねぎはどうだ
マジ泣ける
次に手に取ったのは何層あるのか気になっていた玉ねぎ。キャベツ同様に最初はラクに剥けていたが徐々に一枚が分厚くなり最後は親指の力でもぎり取る感じになった。そんな荒いやり方なので、泣かす成分が尋常じゃないくらい飛び散って大変だった。
どんどんやろう
良い…(玉ネギくだいてるとこ)
悪い…(キャベツ、公園の続き)
まあまあ…
良い…
悪い…
まあまあ…
良い…
悪い…
鍋ができましたー!
鍋が完成した
そうして占っているうちに、いつの間にか具沢山のヘルシー鍋が出来ていた。食材による占いは途中のニオイや正確性など問題があるものの、最後にはこうやって美味しくいただく事ができるのが最大の利点なのだ。
凄く美味しい!これは来年いい年になる予感。
全部バラバラにしたためシメジやネギが散乱していたり、キャベツや玉ネギの形が荒々しいのがいつもの鍋とは違う点だろうか(そもそも通常鍋に玉ネギは入れ ないかな)。ただ、味の方は問題なく、というよりもむしろその荒々しい切り口から色んな成分が出たかより美味しく感じた。
これは来年は良い年になるんじゃないのか?
鍋占いの結果
いやいや、味で占う企画では無かった。それぞれの材料で出た結果は以下の通り。
15品目中、良い・悪い・まあまあがまんべんなく入っており、平均するとちょうど「まあまあ」の結果となった。そうか、来年はまあまあの年か。まあ、いいんじゃないかな…。
最初の方でビビらずに良いか悪いかの2択にしていれば、実は圧倒的に「良い」になっていたようだ。来年は物怖じせず素直に生きていこう、と思いました。
「良い!」と言いながら卵を落としたが、殻2つなのでこれは「悪い」になるのか…?ルール決めが難しいところ。
ハッピー鍋占い
食材を使った占いは、工程が面倒だったり結果が曖昧な事もあるけど、最終的には美味しい思いができてハッピーだ。しかし今まだ手が玉ネギ臭い。そうだ、むしられずに済んだ花の香りを嗅ごう。