麺も大好き、新婚さんも大好き
盛岡の名物といえば、やはり「盛岡冷麺」「じゃじゃ麺」「わんこそば」。麺だけでトップスリーって街はなかなかない。しかもじゃじゃ麺がちと知名度的に落ちるくらいで、あとの2つは地方名物として十分メジャーだもんなあ。
「お前の麺への思い、受け止めてやる」的なポスター。
普通のそば屋ですが、右下にじゃじゃ麺。ポピュラー!
ちなみに現地ではじゃじゃ麺と冷麺のお店はけっこう見かけましたが、わんこそばはそれほどでもなかったような。やっぱ準備大変そうですもんね。ツルッ、カポッ、のアレが。
しかし、よく考えてみると上の三大麺のうち冷麺・じゃじゃ麺のふたつが小麦粉で出来ている。しかもそれ以外にも小麦粉を使った名物があるらしい、のだ。実は「麺大国」ではなく「小麦粉大国」ではないのか?盛岡って。
しかし、よく考えてみると上の三大麺のうち冷麺・じゃじゃ麺のふたつが小麦粉で出来ている。しかもそれ以外にも小麦粉を使った名物があるらしい、のだ。実は「麺大国」ではなく「小麦粉大国」ではないのか?盛岡って。
小麦粉と清廉な水のヴァイブスが盛岡を育てたとかなんとか。
ということでその名物をいただきに参ります。朝早くから開いてるそうなので、夜行バスで早朝到着してからさっそくゴー。小麦粉食えば眠気も飛ぶぜ!きっと。
しかし、そこまでの道のりでやたら気になる看板があちらこちらに。「石川啄木」は言うまでもなく盛岡出身の有名な詩人ですが…。
しかし、そこまでの道のりでやたら気になる看板があちらこちらに。「石川啄木」は言うまでもなく盛岡出身の有名な詩人ですが…。
啄木新婚の家、なんて観光名所があるのか。
「すぐそこ!外国人もどうぞ!」な勢い。
バス亭だって作っちゃうぜ!
う~ん、週刊文春に載った前田敦子の記事を見て「あ~アイドルじゃなくてよかった」と言った女の子が「何様だよ!」とツッこまれてるのを目にしたけれど、つい「あ~偉人じゃなくてよかった」と言ってしまいたくなるこの看板。死んだ後に新婚スポットとか公開されたくないよ!
中は綺麗だけど外は樹がもっさもさ。
「新婚生活を送った…」てなんか悶々する感じ。
しかもここ、3週間くらいしかいなかったらしい。それでも当時を残す啄木関連の建物というとここくらいしかないそうで、それだけにやたら看板でプッシュしてたんでしょうか。草葉の陰で恥ずかしがってるでしょう、きっと。
晒されちゃった啄木さん。銅像ですが。
40種類以上の具が並ぶパン!
さてそれはさておき。朝から向かったのは盛岡では有名な「福田パン」。パンの種類の名前ではなく、お店の名前です。コッペパンが有名らしいんですが…。
学校の校舎っぽい建物ですね。特に時計。
コッペパンに挟む具が40種以上!スゲー。
お店で注文すると、その場でコッペパンの切れ目にジャムや総菜を塗り塗り&盛り盛り。シンプルなバターやジャムからフライなどのガッツリ系まで種類も豊富。
混雑というほどではなかったものの、注文してジャムを塗ってる間にもお客さんは切れ目なく現れる。車で来た地元の方が5,6個買っていったり、観光客ぽい学生の集団が1人一つずつ注文していったり。わざわざ買わなくても、キミらは給食でなじみっぽいんじゃないのか?コッペパンて。
混雑というほどではなかったものの、注文してジャムを塗ってる間にもお客さんは切れ目なく現れる。車で来た地元の方が5,6個買っていったり、観光客ぽい学生の集団が1人一つずつ注文していったり。わざわざ買わなくても、キミらは給食でなじみっぽいんじゃないのか?コッペパンて。
店内と椅子と机もあるので、その場で食べてきますよ。
一個でけっこう腹に溜まるサイズ!
まさに「かぶりつく」感じで食べてみると…。パン柔らかいー!外側の茶色い所もほどよく香ばしいー!こういうザ・コッペパンをパン屋で買うこと自体少ないとはいえ、美味しさをあらためて実感。給食で食べてる子らも驚くな、たしかにこれは。
ちなみに最初に買ったのは朝からあんこ。あといくつか買ったので合間合間に食べました。一気に2個食えないことないけど、その後絶対しんどい!
ちなみに最初に買ったのは朝からあんこ。あといくつか買ったので合間合間に食べました。一気に2個食えないことないけど、その後絶対しんどい!
あんこも濃厚でうまい。
コンビーフはポテトも入って腹溜まりまくる。
ハムサンドはマヨネーズもしっかり。
外でも食べたいよねえ。
普通パン屋というと、サンドイッチがありカレーパンがありメロンパンがあり…とパンそのものが種類豊富ですが、ここは基本はこのコッペパン。(他のもあるけど)しかも美味いやつ。それに中身が豊富だけに「次アレにしよう」と悩ませるパワーがハンパない!地元でも全種類食べた事ある奴は勇者なんだろうなあ。
福田パン 長田町本店
岩手県盛岡市長田町12-11
岩手県盛岡市長田町12-11
お腹が落ち着くまで爽やかな画像を。
早すぎる自然食品のビスケット
さて盛岡駅から福田パン、さらに東へずんずんと。パンの次の小麦粉ターゲットはビスケットだ!ということで、続いてやってきたのはこの古びた…という表現も可愛らしいくらい古い店構えのこちら。
重厚というにしては重すぎる佇まい。
これは倉?商家?とよく見ると、
こちらが正式名称。なんか重い名前ですが…。
建物はやはり古い。明治末期!
こちらの「盛岡正食普及会」、もともと戦後の食糧難の時代に生まれた組織。「正食」という玄米菜食を基本とした食事法をベースにし、現在こちらのお店では地元産の穀物やパンにお菓子、加工食品が売られています。いち早い自然食品でしょうか。
ライ麦パンなどのパン類でも有名で、たしかにすごく美味しそうなんですが、自然に即した製造過程もあってそれほど日持ちしないという事で今回はお土産にしやすいロシアビスケットを買ってきました。
ライ麦パンなどのパン類でも有名で、たしかにすごく美味しそうなんですが、自然に即した製造過程もあってそれほど日持ちしないという事で今回はお土産にしやすいロシアビスケットを買ってきました。
そしてパンで腹一杯なので家で食べるとします。
見るからに素朴な感じのビスケット。
小麦粉は岩手県産です。
サイズはけっこうデカい!顔のデカい人でこれですから。
しかも固い。これがロシアの味…。
味はなんといいますか、しっかり素材の小麦粉な味。市販のビスケットのような軽さや甘さとは違う、しかし食べると満足感はあるのはこの大きさと硬さもあってか…。食糧難の時代、というのを考えても当時最上のお菓子だったでしょうねえ。お腹に溜まるので今でも上級ですけども!
盛岡正食普及会
岩手県盛岡市上ノ橋町1-48
岩手県盛岡市上ノ橋町1-48
最後は変化球な小麦粉お菓子
そして最後の盛岡小麦粉フードはこちら。写真だと一層分かりづらいですが…。正確には盛岡ではなくて、岩手県の別地域の名物だそうです。でもこれが個人的には一番食べたかったのですよ!今回の中では。なぜなら揚げ物だから!
固いのか柔らかいのかも分かりませんが、実は天ぷらです。
しかも中に入ってる薄いのは?
手づかみではなく箸で食うもの。天ぷらだし。
実はこちらは「ビスケットの天ぷら」通称「ビス天」。岩手県の西和賀町の郷土料理で、道の駅なんかで売られているそう。お菓子なのに揚げちゃう!てそのジャンク感、ぜひ食べたい!と思ったけれど、けっこう離れた場所でそこまで行く足も時間も今回無し…。
しかし調べてみたら盛岡市内でも数軒食べれるところがあるそうで。おおお、それは食わずに帰れまいて。
しかし調べてみたら盛岡市内でも数軒食べれるところがあるそうで。おおお、それは食わずに帰れまいて。
それひとつ!今すぐ!
味の方ですが、天ぷらの甘味とビスケットの甘味が予想以上に相性よくて温めたクッキーサンドのような?イギリスあたりの郷土料理よ、と言われたら納得してしまいそう。
持ち帰りも出来るそうで「アイスとか載せても美味いよー」とお店の方はおっしゃってました。たしかに…(ゴクリ)。家に天ぷらやる設備あればやるんだけどなあ。
持ち帰りも出来るそうで「アイスとか載せても美味いよー」とお店の方はおっしゃってました。たしかに…(ゴクリ)。家に天ぷらやる設備あればやるんだけどなあ。
いただいたのはこちら。鳥も美味しかった!
ももどり駅前食堂
岩手県盛岡市盛岡駅前通10-4
岩手県盛岡市盛岡駅前通10-4
しかしパンとかビスケットとか気になるのが多いのはたまたまかなあ、といろいろ調べてみたら、昭和28年に岩手県は農林省より「パン食普及モデル県」に設定された過去があるそう。それをきっかけにあちこちでいろんなパンやビスケット、さらにビスケットを和風にしようと天ぷらしてみたり、なんて動きが起きたのかも?
ともかく今や日本では当たり前のパン食ですが、オリジナリティある展開が面白いですな、盛岡。とりあえず超お腹に溜まったので小麦粉腹ペコ野郎は岩手に向かえーい!
ともかく今や日本では当たり前のパン食ですが、オリジナリティある展開が面白いですな、盛岡。とりあえず超お腹に溜まったので小麦粉腹ペコ野郎は岩手に向かえーい!
市内でみつけたおもちゃ屋。マスク好きすぎる。
たしかに定食とかも普通に多かった
盛岡の夜に寄ったバーの人によれば「盛岡の人間は大食いなんですよ。わんこそばもそうだし、定食も量が多い」たしかに今回のパンやビスケットもどれも腹に溜まるサイズだった…。それもあってか、あまり東京発信のチェーン飲食店が目立たなかった気がします。お腹いっぱいの街、最高じゃないか!盛岡!