ノラの街路樹
東京の街路樹は自然そのものではなく、人工的に植えたものである。そこに植えてない植物が勝手に生えているのだ。しかも狙って植えた植物を凌駕したりしている。
いい犬の集会にノラがしれっとした顔して混ざっている(でも全然違う)みたいでおもしろい。
整備された植え込みの例
カメラの前にイエー!と割り込んでくる小学生男子のような勢いの雑草
雑草に覆われて別の形になってる
もさもさが巻き付いて上下対称になった。いとをかし。
まさに野趣あふれる。さすが武蔵野である(埋め立て地だけど)。
最先端のファッションビルが貼り紙だらけになってしまったり、まじめに考えた祭りが奇祭と呼ばれる祭りになっていたり、狙ってないところに生まれるミラクルなおもしろさがあると思う。
案内板も変わって行く
愛・地球博にこういうキャラいた
いやされない
緑でありながらもまったく癒されないところも魅力である。むしろ不気味で怖い。
いい匂いがすることもなく、ときどきへんな匂いすらする。癒しとか言ってすいませんでした!と言いたくなる。
通さないぞと言わんばかりの雑草(ここ歩道です)。
なんでこんな廃線みたいなことになっているのか
緑のトンネルですね♪と楽しく言い切れない不気味さ
1m進むごとに蚊に3カ所刺されそうだし、なんだか得体のしれない柔らかいものを踏みそうである。たぶん僕の大昔の先祖はこういうところがいやで家に住むようになったのだと思う。
コンテナの下ももっさもさ
聞き慣れないバス停
むだ毛説
冒頭で性癖なんて言葉を出しておきながらこの小見出しはストレートすぎると思うのだが、ありていにいえば都市のむだ毛みたいなものである。雑草。
ちょっとした隙間から雑草が生えているのを見つけた瞬間は、おとなしい人の袖から腕毛が見えてあらこのひと意外に毛深いのねと思う瞬間である。
フランスの批評家 ロラン・バルトも誘惑的なのはパンタロンとセーター、手袋と袖のあいだなどの隙間だと言っていた。雑草もまたしかりである。照れてロラン・バルトとか引用してるんだろうと言われたら堂々と「はい、そうです」と答えよう。
ちょっとした隙間も逃さず生える
空きビルは伸び放題
壁からこちらにあふれ出そうな緑
こういう巨人が手をかけてるようにも見える
隙間に雑草がみっちりあるのはネコが小さい箱に入るのに通じるおもしろさかもしえない。性癖なんて言わずに最初からそう言えばよかった。
伸びすぎて長毛種のようになった雑草。ポンキッキのムックのようだ。
紹介しきれなかったもさもさをどうぞ
では最後に紹介しきれなかったもさもさです。
雑草が逆三角形に生えてポケモンみたいな形になった柳
まるでパレットタウンが廃墟のようだけど夏休み絶賛営業中
高速道路からもいいもさもさが見えます
近所の踏切が見えないぐらいになってた
下がもさもさで上がサビサビ。なぞなぞみたいだけど大崎。
こんな大胆でオジギソウだったらおもしろかったのだが、違った(触った)。
植物なのに肉食系
雑草は力強く、遠慮知らずで肉食系である。植物なのに。もさもさの魅力を説明するたびにどんどんR18の方向に進んでいる気がする。
もさもさの雑草を引っこ抜いて自宅の植木鉢に植えたら植木鉢が割れるぐらい育つんじゃないかと思うので今度やってみたい。