涙を手に入れろ!
涙には誰も逆らえない気がする。もし目の前で泣かれてしまえば謝ってしまうし、涙ながらに何かを訴えられたら、僕はその訴えをかなえてしまうと思う。涙とは男女共に最大の武器なのだ。男泣き、なんて言葉もあるように涙の持つ力は強いのだ。
涙の力は強い
問題はそんな力がある涙は、簡単には流すことができないことだ。ドラマや映画を見ると役者がピッタリなタイミングで泣いていたりするけれど、一般人である僕らはそう簡単には泣けない。流れろ、と思っても涙は流れず、せいぜい涙が流れるまで待つ時間が無駄に流れるだけだ。
目を見開いて乾燥させて泣く作戦! 泣くまでにすごく時間がかかる
そこで、どうにか簡単に涙を流せる方法はないかと考えた結果、涙を人工的に流す方法を思いついた。これによりいつでも泣きたい時に泣けるので、相手に有効的に涙を見せることができる。我々は刀や銃ではない、現代的な武器「涙」を手に入れることに成功したのだ。
急に呼び出され、自分に不利な話をされたら、
泣く! 号泣!
いつでも号泣できるマシーン
上の画像が「いつでも号泣できるマシーン」によって泣いている場面である。夏の夕方に急に降り出した雨のように泣いている。号泣という言葉がしっくりとくると思う。こんな涙を見せられたら、どんなことを話していても、相手を心配してしまうことだろう。
しかもこんな人前で!
しかも、泣きすぎて股間がビショビショに
さらにであるが、このマシーンの開発過程にも泣けるような話がたくさんあった。涙なしには語れない失敗の連続。NHKでドキュメンタリーにしてもいいようなエピソードの数々。なによりその原因が100%自分にあるのがさらに泣ける。
この後、いろいろ壊れます
涙の製作過程
どうすれば号泣できるマシーンが作れるか模索したところ、まず思いついたのは灯油を入れるポンプを使い水を目元に送り込む方法だった。電動の灯油ポンプを使えば、ボタン一つで水を送り込むことができる。つまりボタン一つで泣けるのだ。理想的ではないか。
壊れた!
季節外れでなかなか売っていなかった電動の灯油ポンプ。雨の中を傘をささずに歩くような苦労の末に手に入れたのだけれど、作業を始めた3分後には壊れていた。切ってはいけない線を何の迷いもなくちぎったのが原因だ。迷えオレ、と言いたい。大学2年の春のように迷えオレ、と。
ちなみにこれが設計図だった
小動物だったらストレスで激ヤセするほど悩んだ。一体どうすれば泣けるのかと。東急ハンズの店員さんに相談したら、メガネにトウガラシを貼り付ける、というアイデアをいただいたのだけれど、それはできれば最後の方法にしたいと思う。
次の方法を考えた! この写真はそれが完成したもの!
素晴らしき人力の世界
電動という世の中の便利なシステムはあきらめ、手動で涙を流すことにした。きっとボタン一つで流れる涙より、手動で苦労して流した涙の方が美しいと思うのだ。ポジティブなシンキングが美しい涙へとつながるのだ。
このメガネをかければいつでも泣ける!
太目のチューブにメガネの柄を差込み、そこから水が流れ出す仕組み。かけた状態ではそれが涙に見えるのだ。ポロポロと遠い昔の思い出話のような涙が流れる。実に美しい涙ではないか。問題は水を送り込むシステムで、それを知るとこの涙が全然美しくないと分かる。むしろ汚い。
口に水を含んでそれを噴出すシステム
口に水を含み泣きたい時にチューブを咥え、その水を噴出すシステム。触りたくない。そして、何より、これが嘘の涙だとすぐにバレてしまう。だって、急にチューブを咥えるのだから。もっと自然でないと武器としての涙は成立しない。
そこで新たな設計図を描いた
手動で美しい涙を!
2本のチューブを水筒に入れ、片方からは空気を送り込む。するともう片方から水が出る仕組みだ。空気をどうやって送り込むかだけれど、それは手でシュポシュポするポンプや、浮き輪に空気を入れるポンプなどを使うことにした。
ポンプは着脱式で口で空気を送り込むことも可能!
水が出るチューブを二股にしてメガネにばれないようにつける。水筒の部分はリュックにしまっておけばいい。そうすれば夢のいつでも号泣できるマシーンの完成である。さらっと完成しているがここまでに3日かかっている。泣くのも大変だ。
完成!(黄色いのはポンプです)
泣きまくれ!
こうして完成した「いつでも号泣できるマシーン」。コンパクトなのであまり目立たず、といっても若干チューブが見えたりするので、そこは「未来の服」っぽさを狙った人なのだろうと思わせればいいだろう。それを自然にするために、宇宙の話をよくする人になることを心がけて欲しい。
目立たない設計!
若干未来っぽい
そして、号泣
手で黄色いポンプをシュポシュポしているのだけれど、これだけ大量に目の前で涙を流されると手には目が行かないと思う。クロースアップ・マジックと同じ原理だ。それに誰もこのような漫画みたいな涙を見たことがないと思うので、有効的に話の論点をずらせることだろう。涙が武器として機能するのだ。
手でやっています
むせび泣く
顔に手を当てて泣く場合もあるだろう。涙を必死に隠しながら泣く様は相手の心に改心の一撃を与えることができるはずだ。もちろんこの「いつでも号泣できるマシーン」はそのような泣き方にも対応している。
手を当てて泣く
どうだろう。これだけ泣かれれば相手はもう何も言えない。別れ話でこのマシーンを使えば、別れなくて済むだろうし、お金を貸してくれと泣けば、きっと貸してくれるだろう。我々は涙という最大の武器を手に入れたのだ。
嘘の涙だとすぐバレるけども
バレないようにするために、カフェ等で使う場合は黄色い小さいポンプを使うようにしたい。これでいつでも泣ける。美しい涙をいつでも流せるのだ。もっともその魂胆は汚いことこの上ないけれど。
バレないようにいつでも泣けるぜ!
相手の心を揺さぶる!
思うように泣くのはなかなか難しい。そこで考えたマシーンだったのだけれど、そのマシーンを作る過程もなかなか難しかった。しかしそのおかげでじゃんじゃん泣ける。そして、いつでも泣き止むことができる。理想のマシーンだ。これで相手の心を動かせることだろう。別れ話をしていても「それはなに?」となるはずだ。このマシーンで明るい未来がやってくればと思っている。