特集 2012年5月14日

お菓子の袋で日食が見えるのか

日食グラス買い忘れた人向け。
うっかり日食グラスを買い忘れた人向け。

5月21日は日食である。

ぜひとも見たいものだが、その日うっかり観察用グラスを用意し忘れていたらどうしたらいいだろう。次見られるのは18年後の北海道だ。がーん。

そんな時はお菓子の袋とカメラを使えばなんとかなる場合があるのであきらめないでほしい。

※この記事ではカメラのライブビュー機能を使って撮影しています。お菓子の袋を通して肉眼で太陽を見るのはたいへん危険ですので絶対にやめてください。また明るさに応じてカメラには減光フィルターを付けましょう。

1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。(動画インタビュー)

前の記事:アタッシュケース弁当

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

直前に盛り上がるのが日食

誰もが認める大イベント、日食。

もちろんずいぶん前から楽しみに準備している人が多いだろう。でも中には「まあ見逃してもいいか、朝早いし」くらいに思ってる人いないか(僕です)。

だけど想像してみてほしい、いざその時になったら道行く人がみんな足を止めて観察グラスかけて上を見ているのだ。「わあ、見えた!」とか「すごいすごい」なんて声もそこらじゅうから聞こえてくるかもしれない。

これは確実に準備しなかったことをその時になって後悔するパターンである。
見たいときにはメガネなし。
見たいときにはメガネなし。

日食観察グラスはこの記事を書いている時点ではまだ普通に売られているが、今後いつ売り切れてもおかしくない(売り切れなくてもおかしくないが)。

前述のとおりいざ見たくなっても近くに売っているお店がないなんて事態も予想できる。その時我々はどうしたらいいのか。反省し続けて18年後の次を待つのもいいが、18年くらいするときっと悔しさも忘れてまた見逃すだろう。

そんな人に朗報です。とりあえず「おれも見たよ!」と人に言いたいくらいのレベルなら、お菓子の袋でも日食の観察ができるのだ。

日食グラスは薄いアルミのフィルムを使っていたりするのだが、裏が銀色のお菓子のパッケージも同様にアルミフィルムを使っている。これを使って太陽が見えるというわけだ。試してみた。

銀色の包みを中心に集めました。
銀色の包みを中心に集めました。
数あるお菓子袋の中から今回はもっとも太陽の観察に適しているものを見つけたい。ただしどこにでも売っていないと意味がないので、コンビニで買えるくらいメジャーなお菓子を対象とした。

エントリーナンバー1 かっぱえびせん

キングオブ袋お菓子、かっぱえびせん。

子どもの頃、かっぱえびせんの端をかじってはちょっと舐め、次々とつなげて長くしたことのある子どもはいないか。「一本長いのはいってた!」ってまず騒ぐのが僕らの定番だった。

あの頃から変らぬおいしさ、かっぱえびせん。
あの頃から変らぬおいしさ、かっぱえびせん。
期待の銀色である。
期待の銀色である。

さすが長い人気を誇るだけあって実にしっかりとした袋である。パリッとしていて高級感のある触り心地だ(袋が)。適度な厚みもあって湿気や光を完全にシャットアウトしてくれそうな安心感である。

期待をこめて袋の裏側から太陽をのぞいてみた。

※この記事ではカメラのライブビュー機能を使って撮影しています。お菓子の袋を通して肉眼で太陽を見るのはたいへん危険ですので絶対にやめてください。

見事に光をシャットアウト。
見事に光をシャットアウト。

結果、ごくごくぼんやりとしか太陽は見えなかった。中身を大切にしたばっかりに日食を見逃したかたちだ。

ただお菓子袋としては非常にしっかりと性能を発揮しているだけに言葉がない。グッジョブ!バット、ドンマイである。

エントリーナンバー2 キャラメルコーン

こちらも昔から変らぬおいしさを誇るキャラメルコーン。僕は湿らせてから食べる派だった。
赤い色が太陽っぽい、ということでセレクト。あと久しぶりに食べたかったから。
赤い色が太陽っぽい、ということでセレクト。あと久しぶりに食べたかったから。
思った以上に中身が詰っているから注意。
思った以上に中身が詰っているから注意。

袋に関して言えば、かっぱえびせんに比べてすこし柔らかいだろうか。表面はザラリとしていながらもしなやかな伸びを感じる肌触りである。

どうだ、太陽は見えるのか。

※肉眼で見てはいけません。目を痛めます。

なんとなく。
なんとなく。

キャラメルコーンの袋からはぼんやりと赤い光が確認できた。

当日金冠日食になったらもしかしたらこのぼんやりがドーナツ状になるのかもしれないが、判別できるかちょっと不安ではある。あとキャラメルコーンは中身がぎっしり詰っているので日食が始まってから食べきれる自信はない。食べてるうちにきっと日食終わる。

エントリーナンバー3 オレオ

いつのまに牛乳に浸して食べるのが一般的になったのか、オレオ。いまではパッケージからして牛乳浸しを推奨している。僕はそういう食べ方は行儀が悪いからやめろと叱られて育ったのでたぶんこれからもやらないと思うけれど、ちょっとおいしそうですよね。
オレオ・オンザ・ミルククラウン。
オレオ・オンザ・ミルククラウン。
中がさらに二列に別包装。
中がさらに二列に別包装。

オレオの袋は中にもう一枚袋があるからだろう、前のかっぱえびせんやキャラメルコーンに比べやわらか目というか薄手の作りで袋としては頼りなさを感じた。

太陽にかざすとどうなるのか。

おお!
おお!
肉眼だとちょうどこのくらいのサイズで見えます。
肉眼だとちょうどこのくらいのサイズで見えます。

見える。それもかなりはっきりと。

※一見まぶしくなさそうですが、この方法では有害な光線は遮られません。肉眼で見ずにカメラを通して下さい。

オレオの袋、ほぼパーフェクトである。外装なので油でべとべとしていないし、中を食べきらなくても観察できるというのも利点だ。実はオレオの色と形は黒い太陽を暗示しているのだ、と言われたら信じる。

ちなみに今回の撮影はこんな感じで行っています。

おれの日食観察セット。
おれの日食観察セット。

しかしいくらオレオの袋が太陽観察に適した濃さだとしても、きっとそれ用には作られていないはず。

というわけで顔の前に袋をかざして直接太陽を見るのは絶対やめましょう。減光フィルタを付けたカメラのライブビュー機能でおそるおそる確認するくらいに恐れておくのがいいと思う。

※繰り返しますがお菓子の袋をかざして肉眼で太陽を見るのは危険ですのでやめましょう。

家の裏にて。
家の裏にて。
もう一つ、よく見えた袋を紹介したい。

エントリーナンバー4 ポッキー

かつては箱を開けると一袋にまとめて入っていたような気がするのだが。
かつては箱を開けると一袋にまとめて入っていたような気がするのだが。
今は二つに分れて包装。
今は二つに分れて包装。

学生の頃、カラオケボックスで友達がカルーアミルクを注文した。

当時そんなしゃれたものを見たことがなかった僕は、運ばれてきたコーヒー牛乳的なカクテルにポッキーが添えてあるのを見てショックを受けたのを覚えている。いままで無邪気に食べていたポッキーの大人使いを初めて見たのだ。その後ポッキーゲームというのを知ってさらにショックを受けることになるのだが、どうでもいい話なので書かない。

で、どうだ。ポッキーの袋で太陽は見えるのか。

イエス!ポッキー、イエス!
イエス!ポッキー、イエス!

ポッキーの袋でも太陽が見えた。

※肉眼で見てはいけません。

オレオよりも少し明るいだろうか。ただ、ポッキーも中が個包装になっているので日食が始まってからでも一袋食べたらいいだけなのは気が楽だ。人にあげるにも前述の通り大人の遊技に使われるお菓子である、キャラメルコーンとかよりはスマートかもしれない。

ここから先はほとんどというかまったく太陽が見えなかったのでさらっと紹介だけしておこう。

エントリーナンバー5 チョコレート

まずはチョコレートの包み紙。アルミといえばこれだろう、ということで選んだのだけれど、厚すぎるのかかざしてみてもなにも見えなかった。
完璧にブロック。
完璧にブロック。

エントリーナンバー6 m&m's

同じくチョコレート界からエントリーm&m's。お口で溶けて手で溶けない。パッケージを中から見ると案外普通のビニールっぽかったのでダメだろうな、とは思ったが、案の定まったく見えなかった。
遮光性の高さは抜群である。
遮光性の高さは抜群である。

エントリーナンバー7 パイの実

これはパイの実の外包み。こちらも厚すぎるのか何も見えず。
アルミホイルくらい重量感のある袋でした。
アルミホイルくらい重量感のある袋でした。
あとパイの実ってこうやって開けてみるとちょっとなんというか寂しさがある。やっぱり箱にいれたまま半月に破った穴から指突っ込んで食べるのが正解なのだろう。
あとパイの実ってこうやって開けてみるとちょっとなんというか寂しさがある。やっぱり箱にいれたまま半月に破った穴から指突っ込んで食べるのが正解なのだろう。
以上、日食が見えそうなお菓子の袋調べでした。いま原稿書きながら袋開けちゃったお菓子食べています。

日食見るなら日食グラス。ない時にはオレオの袋

というわけで、ふいな日食にはオレオの袋とデジタルカメラが使えることがわかった。これでいつ今世紀最大の天体ショーが訪れても近くにコンビニさえあれば大丈夫である。

とはいえ何度も言うが簡易的なものなので、ちゃんと見たい人、ちゃんと写真に撮りたい人はそれなりの道具を揃えましょう。楽しみですね、日食。

僕も買いました。すごいくっきり見えて日食じゃなくても感動するよ。口開くけど。
僕も買いました。すごいくっきり見えて日食じゃなくても感動するぞ。口開くけど。

 

※くどいようですが、お菓子の袋をかざして肉眼で太陽を見るのはやめましょう。あくまでもカメラのライブビューで確認するか観察グラスでお願いします。

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