チョコレートの香りがするコスモス
秋を彩る花「コスモス」。咲き誇るコスモス畑を女の子が歩けば、メルヘンチックで童話のワンシーンのようになると思う。
コスモス畑
さらにそのコスモス畑にチョコレートのような甘い香りが漂っていたらどうだろう。きっとよりメルヘンチックになる思う。「やるせない」とか「悲しい」とかという言葉が似合わない場所になるはずだ。
チョコレートの香りもするればさぞメルヘンだと思う
そんなメルヘンチックを叶えてくれるコスモスが「チョコレートコスモス」である。チョコレートの香りがするコスモスなのだ。原産地はメキシコで大正時代に日本に入って来たそうだ。メルヘンの塊のような花だ。
コスモスなのにチョコの匂いがする
そのメルヘンの鬼「チョコレートコスモス」の開花時期がちょうど今頃らしい。調べてみると東京は立川にある昭和記念公園で見ることができるそうだ。ぜひチョコレートコスモスを見てメルヘンの世界に迷い込んでみたいと思う。
こういうことがいっぺんに堪能できる
コスモス550万本
昭和記念公園は東京は立川にある東京ドーム約40個分の広さを誇るとにかく大きな公園だ。そんな公園で9月の中旬から11月の初めまで「コスモスまつり」が実施されている。なんと550万本のコスモスが咲き誇っているらしい。
入り口に掲げられた550万本の文字
コスモスが550万本と言われても想像がつかない。というか550万という数字を何に於いても実際には見たことがない。そんな数のコスモスが咲き誇っているのだ。さぞメルヘンチックだと思う。
公園はとにかく広い
コスモスにもいろいろな種類があるので、そのうちの何本がメルヘンの化身「チョコレートコスモス」なのかは分からない。しかし、先にも書いたように550万本である。メルヘンの申し子「チョコレートコスモス」もさぞ咲き誇っていると予想される。
公園は曇り空だけれど、多くの人々が楽しそうに遊んでいた
チョコレートじゃないコスモスを堪能
メインの大きな原っぱの西側ではサンセットイエローというコスモスが満開を迎えていた。まず目に入ったコスモスである。見渡す限り白や黄色でメルヘンな童話の一場面のようであった。
天気が曇りなのが惜しい
サンセットイエローを匂ってみると幼稚園のような香りがした。香りという点ではチョコレートコスモスの持つメルヘンに劣る。チョコレートの香りには他の香りはなかなか勝てないのだ。特に男性はチョコレートに弱い。2月14日の高校の教室を見ているとそう思う。
平和な休日ですな
サンセットイエローの対面には、見頃は若干過ぎてしまったがハッピーリングなど14種のコスモスが花を咲かせていた。コスモスと言われて、まず最初に思い浮かべるコスモスだ。こちらもかなりメルヘンだと思う。
美しい
サンセットイエローやハッピーリングなどの中を歩けば自分が童話の主人公のような気持ちになる。僕は男で、どう自分を好意的に見てもメルヘンな物語には出てきそうにないけれど、そういう気分になるから不思議である。
顔ハメもありました
チョコレートコスモスは?
さて、メルヘンの権化「チョコレートコスモス」はどこで咲き誇っているのだろう、と探してみるも見つからない。Webサイトを確認すると原っぱ南売店前で咲いているそうだけれど見つからない。メルヘンの象徴「チョコレートコスモス」はどこにあるのだろう。
この売店の前らしいけれど
僕の予想では人がディズニーランドのように溢れていると思ったのだけれど、人がいるのはサンセットイエローやハッピーリングといった種類のコスモスの周りだけ。ひとり黙々と人気がない場所でチョコレートコスモスを探した。
それっぽいのを発見!
しばらく売店の周りをウロウロした結果、それらしき花を見つけた。チョコレート色をした美しい花だ。花の名前が書かれたプレートなどはないが、ネットで見たチョコレートコスモスにすごく似ている。
問題は場所だな
問題は場所である。メルヘンな要素がなさ過ぎるのだ。先のコスモス畑を見た後では特に「やるせない」や「悲しい」という言葉がしっくりと来る。ここを少女が歩いてもメルヘンチックな童話のワンシーンのようにはならない。絶対に悲しい現代劇だ。
聞いた
チョコレートコスモスを匂う
売店の店員さんに聞いたら、やっぱりさっきの場所に連れて行かれた。そして鼻を近づけ「匂わないですね~」と店員さんは言った。チョコレートコスモスにメルヘンはないらしい。
メルヘンな感じが一切ない
店員さんが先にほぼ結果を言っているけれど、店員さんの鼻が詰まっていたことも考えられる。せめて匂いだけでもチョコレートならばメルヘンだと妥協して僕も花に鼻を近づけた。
後ろがボケて若干メルヘンな写真に
カメラをひくと全然メルヘン感はないけれど
やっぱり匂わない。恐ろしく何も匂わない。先のコスモスは幼稚園の匂いや花屋のような匂いがした。しかし、コチラは全然に匂わない。全く香らない。香りといえば、風に乗って売店の焼きそばの匂いがしてくるくらいだ。それはかなりいい匂いだ。
引き続き匂う
匂い続けた結果、微妙に匂いがした。本当に微妙だ。これが声で体育会系だったら「もっと声をはれよ」と怒られること間違いなし。
しかし、その香りは確かにチョコレートだった。どこかで匂ったことがあると思ったら「スーパーカップ チョコクッキー」の香りに近い。
スーパーカップ チョコクッキーの香り
それを30センチくらい離れたところから匂ったような感じだ。スーパーカップ。美味しいけれどメルヘンではない。さらに30センチも離れるのだ。やっぱりチョコレートコスモスにメルヘンの要素は一切ないようだ。
メルヘンとかけ離れた写真
メルヘンはない
メルヘンを期待して行ったチョコレートコスモスだったけれど、メルヘンはなかった。見た時に三角コーナーという言葉が脳裏をよぎったほどだ。しかし、花自体は落ち着いた雰囲気の美しさがある。チョコレートの匂いがするという前情報がなければこんなにはがっかりにならなかったはずだ。10月中旬くらいまでが見頃だそうだ。
そもそも僕にメルヘン感がない(鼻の頭にニキビができているし)