文化勲章(藻)
「これで」といっても、本物のクンショウモを採ってきて乾かしてぺタッ。というわけにはいかない。だって直径数十~数百μm(1μmは1mmの1000分の1)というからね。
うちには顕微鏡もないので、近くの池で採ってきても見ることができない(見つけられるかどうかもわからない)。例によってインドアでちくちくと画像検索だ。なかなかの姿をしている個体を集め、プリントアウト。
うちには顕微鏡もないので、近くの池で採ってきても見ることができない(見つけられるかどうかもわからない)。例によってインドアでちくちくと画像検索だ。なかなかの姿をしている個体を集め、プリントアウト。


見事にみんな、エヘン虫にもクリソツだ。

これをはんこに彫りたいという気持ち。消しゴムはんこなど、クラフト好きな方にはわかっていただけるだろう。レースのようなこれらのモチーフ、うっかりガーリィなはんこができあがろうというもの。
さてこのクンショウモを勲章にするわけだが、これまた「勲章」というものがよくわからない。なぜならもらったことないからだ。よってこれも、画像検索でイメージをつかむことにする。
さてこのクンショウモを勲章にするわけだが、これまた「勲章」というものがよくわからない。なぜならもらったことないからだ。よってこれも、画像検索でイメージをつかむことにする。


まーだいたいこんな感じだろう。リボンと、そして誇らしげなパーツ。

この、誇らしげで華やかそうなパーツがクンショウモにあたる。本物の勲章の場合、最大級の顕彰の意、そして最上級の名誉を表しているであろうこのパーツだが、それが「藻」に置き換わるといったいどうなってしまうのか。早く見たいぞ。
いそいそと準備にとりかかる。
いそいそと準備にとりかかる。


やっぱりリボンはストライプな気がするんですね。20cmずつ細かく購入。


クンショウモの透明感と厚み(わからんが)を表すため、机に敷く塩ビのマットの余りを流用。土台は透明プラ板で。


透明なのでトレースし放題。


見るからに面倒なことをやりだす。

いったん広告です
俺たちの勲章(藻)
クンショウモは複数の細胞で成る。その細胞ひとつひとつを切り離して、後から土台の上で組み合わせるとよりリアルなのでは、と最初考えた。


裏からマーカーで色を塗っておく。「らしく」塗るのが結構楽しい。


小さいハサミで…1個1個切り離す!うえー。


ナンバリングされた細胞たち。どうすんだこれ。


より透明感の優れた接着剤というものを買ってみた。おお、透明だ。


番号順に貼っていく。歯科医になった気分(たぶん)。

で、挫折した。
ええい、1個1個細胞を切り離すのは、もうやめだ。ハサミが小さいので手が痛い。塩ビシートも切るのに骨が折れる。時間もかかる。愚痴が多くなってきた。
あとはもう、透かし彫りの要領で、数を作るぞー。
ええい、1個1個細胞を切り離すのは、もうやめだ。ハサミが小さいので手が痛い。塩ビシートも切るのに骨が折れる。時間もかかる。愚痴が多くなってきた。
あとはもう、透かし彫りの要領で、数を作るぞー。


透かし彫り、職人気分で。


網目模様は、スジ彫りだけ施す。

調子に乗って七つ作った。これでもう、いつクンショウモを塩ビシートに彫ってくれという注文が来ても対応できる。そしていきなり七つも、叙勲の誉れを受けることとなった。

いったん広告です
つっぱることが男の勲章(藻)
リボンの部分は、正直どういう造りになっているのかよくわからない。が、見た目だけでも勲章っぽくなれば、我々勲章に縁のない庶民には上等であろう。


適当に針金で留め具を作って、組み立てる。


左から、旭日大綬章、桐花大綬章、紫綬褒章(嘘)。


塩ビシートで、想像したよりも藻っぽくなった。モッポク。


よく見りゃ藻。でもアリかもしれない。


我ガ敍勳記念ノ寫眞。

クンショウモは、思いのほか勲章であった。考えてみれば勲章のモチーフにも菊や桐の花が使われているので、クンショウモが使われたって全くかまわないのだ。「勲章藻大綬章」だ。訳がわからない。
授けられたほうは「ワシ、藻?」と、釈然とはしないだろう。
授けられたほうは「ワシ、藻?」と、釈然とはしないだろう。
