特集 2011年7月22日

ゴキブリが恐くなくなる方法 (フナムシを愛でる)

トップ写真は心象風景にしときました。一応。
トップ写真は心象風景にしときました。一応。
ゴキブリが苦手な人は多いだろう。


私もそうだ。が、しかし最近、あることをきっかけにゴキブリに対する恐怖がやわらいだ。以前のようにはもう驚かなくなった。

答えはフナムシである。

あのゴキブリそっくりの生き物・フナムシをじっくり観察、愛でることにより、ゴキブリに対する恐怖がだいぶ減少したのだ。
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。

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先入観なしで行こう

最近、子供が釣りにハマっていて、よく連れて行かされる。
小学生の方(右)は釣りに夢中だが、4歳の方(左)は何やら違うことを。
小学生の方(右)は釣りに夢中だが、4歳の方(左)は何やら違うことを。
何をしてるんだ?と思ったら、なんとフナムシを捕まえようと追い回していた。

フナムシと言えば「ゴキブリにそっくり」という理由で多くの人が忌み嫌う生き物。私が住むここ長崎ではゴキブリもフナムシもどちらも「あまめ」と呼ぶ(区別しない)。

そんなものをなんで!!…と思ったが、子供は先入観が無い。気持ち悪いとは思わないようだ。

ついに捕まえ、手のひらに乗せて見せに来た。
捕れたよ~。
捕れたよ~。
これにはいろいろな意味で驚いた。

まず、あのゴキブリ同様にすばしっこいフナムシを子供が捕まえてること。それから手のひらの上でじっと動かないでいること。
フナムシって死んだフリするのか!?
フナムシって死んだフリするのか!?

ほかの生き物との共通点

死んだフリと言えばダンゴムシだ。
ダンゴムシは大人にとってはあまりいいイメージの生き物ではないが、子供たち、特に3歳未満くらいの小さい子たちにはとても人気がある。なにしろ、

だんご+むし

という、子供が好きなキーワードが2つ組み合わさった名前をしているのだ。

調べてみると、ダンゴムシとフナムシは分類学上はどちらも同じ等脚目に属するそうだ。
一応モザイクかけました。(画像クリックで解除)
今までやや遠目にサササーッと逃げる姿ばかり見ていたが、こうして間近でじっくり観察すると、カブトエビにも似ていることに気づく。
チョコエッグより。 尾が2本に分かれてるところが似てると思う。
チョコエッグより。 尾が2本に分かれてるところが似てると思う。
あの生きた化石・カブトエビに似てると思ったら、グッとフナムシへの親近感がアップした。そういえば絶滅した三葉虫にも似てるかも。

ちなみに分類学的にはカブトエビとフナムシは同じ甲殻類とのこと。

こうして、恐くない別の生き物との類似点を見いだすことで、徐々にフナムシへの警戒心が解けていく。

フナムシを愛でる

その後、海水浴に行った。
海水浴場にて
海水浴場にて
そこにもやはりフナムシはいて、暇だったのでいじってみた。

するとなんだか、「恐くない」どころか、
「かわいい」とすら思うようになってきたのだ。

動画にまとめたので見てみてほしい。
大丈夫。
たぶん恐くないと思うので。
ステキな感じのBGMもつけてみた。
超高速なイメージのあるフナムシも、意外と常識的な速度であることが動画からわかる。(それとももう途中から逃げることを諦めてしまった?)

どうだろう?
けっこうかわいい感じがしてこないだろうか。

意識が変わった

以上のような経験をした結果、私の中で何かが変わった。

ある日、家にゴキブリが一匹現れたのだが、その時、ふと
「虫取りアミで捕まえて外に逃がせばいいんじゃない?」
と思う自分がいたのだ。家でゴキブリを見てこんな風に思ったことは今までない。この気持ちの変化は明らかに“フナムシ愛で効果”だろう。

というわけで、ゴキブリが恐ろしくて仕方がない、というかたにはフナムシを可愛がるのがオススメです!
虫食ライター(?)のほそいさんであれば最後は 「フナムシは残さずおいしくいただきました」で締めくくるところだろうが、さすがにそれはないです。(一説によると恐ろしくマズいらしい)
虫食ライター(?)のほそいさんであれば最後は 「フナムシは残さずおいしくいただきました」で締めくくるところだろうが、さすがにそれはないです。(一説によると恐ろしくマズいらしい)
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