特集 2011年7月13日

スタバのカップでマトリョーシカを作れるか

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暑い。言いたかないけど、暑い。

頭も働かず、記事のネタ探しどころではなく、ついついコーヒーショップに立ち寄れば店内は大混雑、仕方なく冷たいものをテイクアウトし、家ですすっている。そのプラスチックカップもだんだんとたまってきた。

このカップ、重ねたらどうも入れ子状になっているようである。お、なんだかマトリョーシカみたい、あははは。…。

そうだ、このカップで、マトリョーシカ作ってみよう。ネタがひとつ助かり、子供の夏休みの工作の提案にもなり、もしかしたらエコでもあるというすばらしい企画である。
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

前の記事:ウェルカムベアならぬ「ウェルカムはんざき」を作った

> 個人サイト 妄想工作所

飲まないと始まらないわけでして

暑い。言いたかないけど、暑い。

出かけた折などについつい、駅で冷たいものを買ってしまいがちだ。最寄駅にはスターバックスがあり、そしてそこにはフラペチーノがある。フラペチーノ。豪華なフラッペ、とでも言おうか、凍ったコーヒーにクリームが盛られてソースがトッピングされていたりするアレだ。
お、入った。
お、入った。
クリームが乗っているメニューのカップは、上写真のように、ドーム型のフタがついている。そしてそのフタ付きカップが入れ子状になっているようだ。全サイズのカップを集めれば、マトリョーシカができそうだ。

だが、今までショート(一番小さい)とトール(その次に小さい)のサイズしか頼んだことがないので、その上のグランデ、そのまた上のベンティの分のカップもゲットしなければならない。

未知の容量、グランデ&ベンティ。そんなタイトルの刑事ドラマがありそうである。テレ東の平日午後に再放送がありそうだ。
初めてのグランデ。
初めてのグランデ。
意を決して、グランデ購入。いくら普段は好きとはいえ、自己の許容量を超えた「凍った飲み物」を買ってしまう行為は、なんだか少し恐ろしい。大量に残ったらどうしようか、おなか壊したら、などといった恐ろしい思いを、帰り道、歩きながら少しづつすすっていくことで緩和しよう。
夜道を辛らつな表情で飲み歩き。そのほうが怖いわ。
夜道を辛らつな表情で飲み歩き。そのほうが怖いわ。
家のドアまで帰り着き、やっと半分。
家のドアまで帰り着き、やっと半分。
なんとか飲み終えたのも束の間、そしてまた翌日はベンティに挑んだ。ベンティの場合、飲みきれるかどうかより、お店で「○○フラペチーノ、ベンティで」と頼むときのほうが緊張する。「私よ!本当にいいのか?!」と念を押してしまう。

「あの人ベンティよ・・・」「まあベンティ!初めて見たわ」「フラペチーノを、あんなにも、ねぇ」という視線を浴びやしないか、とも思ったが杞憂であった。
ショート(右)240ccに対してベンティは590cc。ビールのトール缶より多いのか。
ショート(右)240ccに対してベンティは590cc。ビールのトール缶より多いのか。
でもビールのトール缶と思えば、難なく飲めた。
でもビールのトール缶と思えば、難なく飲めた。
多少の腹のタプつきはあったが、心配していたよりあっさり飲めた。海外のファストフード店で出される、かかえるほどもあるサイズのコーラなど想像していたが、そんなはずないじゃないか。

かくして、スタバでの全サイズは揃った。つまりマトリョーシカの材料が揃ったのだ。
4人家族で行くと一気に集められるでしょう。
4人家族で行くと一気に集められるでしょう。
さて、4つのカップを一つにまとめてみようか。楽しみだなー。
あれ。
あれ。
はまらん。
はまらん。
ここでお知らせがあります。

グランデとベンティのフタはまったく同じサイズでした。あと、トールはグランデの中に完全には納まりませんでした。

うわぁい!
仕方がないのでトールの縁を切ってみる。
仕方がないのでトールの縁を切ってみる。
かえって不安定に。
かえって不安定に。
へたにリサイズしたら、その下のサイズとも合わなくなっていったりと散々な結果だ。切り刻んでしまったトールサイズのカップを調達しに、もう一度フラペチーノを買いに走った。もうやんなっちゃう。

ところで読み返してみると、この1ページ目は「スタバに毎日通ってコーヒー飲みました」ということしか書いてない。小学生の絵日記か。飲むのが大変でなかなかマトリョーシカが出てこないわけだが、次で一気に仕上げよう。色数も多くなりますよ。
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逆三角体型マトリョーシカ

多少納まりが悪いのはご愛嬌ということにして、どんどん絵付けを進めたい。そうだ、以前からマトリョーシカに絵付けをしてみたかったのだ。

その前に、マトリョーシカってどんなんだったっけ。持ってないので画像検索で、ソレっぽいのを探して参考にしよう。
オーソドックスなものに惹かれる。
オーソドックスなものに惹かれる。
いきなり下書き。
いきなり下書き。
デザインをどうしようか悩んだが、スタバのカップの腹に堂々と掲げてある「人魚セイレーン」のロゴ、これを生かす方向で行きたい。その他は、きわめてオーソドックスなスタイルを模倣したほうがシンプルでよさそうだ。

いったん紙に下書きか出力かして、透明なカップにすとんと入れて上から色ペンでなぞる、という方法を考えていたが、かえって面倒な気がした。多少ガタついた線でも、それはそれで素朴なお土産のような風合いになるだろう。
色付けの前に、家にあるいろいろなペンで描き具合を試す。
色付けの前に、家にあるいろいろなペンで描き具合を試す。
結局、色が乗りやすかったポスカに落ち着いた。爪でこするとはがれちゃうけどね。
結局、色が乗りやすかったポスカに落ち着いた。爪でこするとはがれちゃうけどね。
カップにはさまざまな凹凸があり、行く手を阻む。
カップにはさまざまな凹凸があり、行く手を阻む。
黒線で色を縁取るとこれまたソレっぽい。
黒線で色を縁取るとこれまたソレっぽい。
顔は、はい、セイレーンの顔そのままトレース。
顔は、はい、セイレーンの顔そのままトレース。
やっと1つ塗り終わったが、あと3つあるのだ。
やっと1つ塗り終わったが、あと3つあるのだ。
塗り始めてから、10時間。食事もとらず一心に塗り続けた。あれ、なんだこれ、楽しい。生まれて初めてのマトリョーシカ作りをスタバのカップで行っているという現実、それを直視しながらでも十分楽しい。マトリョーシカという様式美にすっかり乗っかって、あまり考えずにあとはもうひたすら塗り絵気分だから、だろうか。

しかし10時間だ。なかなか終わらない。なぜかというと、4体あるからだ。スタバのサイズ設定がこれ以上細かくなくて本当によかった。
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こわいです

できた・・・手塗り作業は想像以上に時間がかかった。

では大きいほうから順に紹介しましょう。
ドゥ♪
ドゥ♪
ドゥワッ♪
ドゥワッ♪
ドゥワッパ♪
ドゥワッパ♪
ドゥーワ♪
ドゥーワ♪
フォントでこういう顔のがあったと思う。撮ってるうちにちょっと怖くなってきた。原画に忠実に白塗りしなくてもよかったんじゃないか。
「どうする?」「どうする?」
「どうする?」「どうする?」
元気ですかー!
元気ですかー!
かこまれた。
かこまれた。
草木をめでる。
草木をめでる。

絵付け自体は大変楽しかったが、出来上がりは大変ブキミなものとなってしまい、セイレーンには申し訳ないことをした。

万が一、おうちでやる方がいらっしゃいましたら、塗料はポスカだとはげてきてしまいますが、質感はより民芸っぽくなります。あと完璧にはカパッと納まりませんので、その辺はおおらかに作ってみてください。材料調達の際には冷たいものの飲みすぎにご注意を。
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