10枚切り食パン、良い
今まで10枚切りを買ったことがなかったのを後悔しました。妻に聞いたら「8枚切りと10枚切り?どっちでもいいよ」と言っていたので、今後は10枚切りを買っていこうと思います。
2枚多いからちょっとお得な感じもしますし。
食パンはだいたい6枚切りか8枚切りを買っている。基本は8枚切りで、売ってなかったときだけ6枚切り。なぜかというと、妻が8枚切りを所望するからで、僕は厚さに拘りがない。
ある日、パン売り場で見つけたのがロイヤルブレッドの10枚切りだった。え?10枚切りなんてあったの?買ったことがなかったので、買ってみて食べてみた。
10枚切り、アリだな、と思った。
存在を知っていた人からすれば、10枚切りの食パンなんて以前からあるよ?知らなかったの?と思われるでしょう。
昨日今日発売されたものではないし、スーパーのパン売り場でずっと普通に売られていたはずです。でも、僕には今まで見えていなかったのです。
見えていないものは存在しないので、10枚切りの食パンが僕の世界に現れたのはつい先日ということになります。
人類は、鍋でお湯が沸く時に蓋を持ち上げるのを何千年も見てきたのに、熱が力に変換できることを長年気づかなかったと言います。
僕にとっての10枚切り食パンが、それです。あったのに!見えてなかった!そういう商品ってありますよね。
そんなわけなので、「10枚切り!知ってる!」と思った方は「そうか、お前は知らなかったのか、なら仕方ない」と思ってお読みください。
5枚切りと比べてみると、厚さの違いが一目瞭然です。5枚切りってぶ厚いですね。僕の面の皮くらい厚い。
いつも買うのが8枚切りなので5枚切りがとても厚く見えます。更に、比べてるのが10枚切りなので余計に厚く見えますね。1枚がこんなに厚いのを食べる人がいるのか…。お金持ち?
5枚切りの食パンと10枚切りの食パン、一斤の重さはどちらも380gくらいで、その差は僅かに0.5gでした。食べ物とは思えない製造精度です。さすが世界の山パン。
1枚あたりの重さを比べてみると、適当に取り出した10枚切りが39gで5枚切りが76gでした。ちょうど2倍なら39✕2=78gなので、わずかに誤差があります。1枚あたりの重さには少しバラつきがありそうです。むしろバラツキが無かったら怖い。
厚さは、10枚切りが12.4mm、5枚切りが23.2mmでした。1mm未満くらいの誤差があるけど、どっちにしろエライ正確です。むしろ正確すぎて怖い。
山崎製パンのパンは本当に高い技術で作られているんだなぁと関心してしまいます(なお、僕は山パンファンです)。
ちなみに8枚切りと10枚切りを並べて比べてみるとこんな感じになります。10枚切り、8枚切りと比べてもうっすー。
8枚切りの厚さを計ってみると14.2mmでした。 標準的には14.5mmくらいみたいです。10枚切りが12mm程度なのでわずか2.5~3mm弱の違いですが、数字以上に薄く見えます。
8枚切りで1枚14.5mmなら一斤116mm。これを10枚切りにすると1枚11.6mmくらいなので、だいたい計算は合いますね。
パンの枚数と厚さは算数の問題になりそうです。
A君は8枚切りのロイヤルブレッドを3枚食べましたが、B君は10枚切りのロイヤルブレッドを4枚食べました。どちらの方が多く食べたでしょうか?(正解はB君)みたいな?
味についても書きます。
初めての10枚切り、まずはトーストにして5枚切りと食べ比べてみました。マーガリンを塗ってグリルで焼くと、カリッと茶色。
横から見ると、明らかに薄いですね。比べなくても8枚切りより薄いって分かるくらい薄いです。もはやラスクでは?
対して5枚切りの厚さたるや。
見るまでもないけど、横から見ると標高がすごい。これが2倍の違いか…。
並べてみると圧倒的ですね。
5枚切りを食べると、外はカリッと中はフワッと(外カリ中フワ)っていう、よくある感想が出てきます。美味しい。さすが王家のパン、ロイヤルブレッド。
対して10枚切りは、外がサクッとして、一瞬で上の歯と下の歯が当たります。パンが焼けた香ばしさが強めで、マーガリンと焼けたパンの香りが強く入ってくる感じ。
5枚切りと10枚切り、食べ物としてはお餅と煎餅みたいな違いがあります。
比べてみると、これは、どちらかが良いというわけではなく、違う食べ物なのだなと思いました。肉の厚さが違えば食べ方や料理が変わるのと同じ。
同じパンでも、料理としては焼肉と厚切りステーキくらい違っていて、それぞれの厚みに適した食べ方があります。
厚切りのパンはトーストに向いていて、薄切りは、好みの問題ではあるけどトースト以外の食べ方が向いてるような気がします。重ねるとか?
10枚切りのロイヤルブレッドのパッケージには「サンドイッチに!」と書かれた写真が載っています。5枚切りにも8枚切りにも、こんな写真やおすすめの食べ方は載っていません。「重ねろ!」というメッセージに違いありません。
ということで、おすすめらしいサンドイッチを作ってみました。
おすすめだけあって、普通に美味しいサンドイッチになります。厚みがサンドイッチにちょうどいいですね。 10枚切りは2枚以上を重ねて使うのがよさそうです。
なるほどサンドイッチが良さそうだ。ならばホットサンドにしてみるというのは自然な流れでしょう。
10枚切り食パン2枚と具を入れてみたんですが、どうにもホットサンドメーカー内がスッカスカな感じがして、スペースがもったいない。パンの厚みが足りていません。こんなスッカスカで焼けるんでしょうか?
スッカスカの心配をよそに、ちゃんと焼けました。ちょっと薄い感じはあるけど美味しそう。
確かに悪くないけど、ちょっとだけ物足りない気もします。やはり10枚切りは薄い…。どうしたらいいだろう?
物足りないなら3枚にすればいいじゃない?ホットサンドの中間にもパンを追加して、ビッグマック式としてみました。
ギューっと圧縮して焼いて、半分で切ると、どやさー。
食べる。
カリカリチーズ、サクッとしたパン、ハム、チーズ、中間の柔らかいパン、 ハム、チーズ、サクサクのチーズとパンの層がググッと歯に当たってきて爽快感があります。多重装甲を貫く怪獣的な気持ちよさ?わかります?
にしても、うっま。
中間に入れたパンが多めの具を支える骨格のような役割を果たし、しかもフワッと食感も生み出して良いのです。これは良いホットサンドを作ってしまった…。
毎度のことですが、僕は欲深い人間です。更にボリュームを上げていきます。10枚切りを4枚を使うってわけです。
具とパンを重ねていきます。
ここまででパン3枚、具も3層。
最後にパンで蓋をして、外側にまたチーズとハム。カロリー的には800kcalくらいでしょうか。
ホットサンドメーカーが閉じないのでは?と思ったけど、なんとか閉じました。
厚みがあるので、弱火で時間をかけて焼きました。
焼けたのはいいんですが、カットしようとすると崩れ、食べようとすればまた崩れという感じで、食べにくい。確かにボリュームはあるし色んな味が混じって美味しいのだけど。
2枚での物足りなさと4枚の食べにくさの中間にある3枚重ね、ビッグマック式が10枚切り食パンの最適解と見出しました。甘いものも食べたくなってきたので、ビッグマック式のあんバタホットサンドを作ってみます。
最高のあんバタホットサンドが出来てしまいました。糖質の塊ですが、その辺には目を瞑って食べます。…ありがとう、小麦と小豆とマーガリン。すっごい好き。
真ん中のパンがモチモチっと柔らかく、求肥のような味わいがあります。これは…。止まらん…。
10枚切りの食パンだと、このビッグマック式ホットサンドが3回作れます。1枚余るので、1回は4枚重ねを作ってみて「欲張るのはよくないな」って足るを知るといいと思います。
ん?8枚切りでビッグマック式ホットサンド?3枚ずつ使うと2回と2枚余りだし、オジサンには量が多すぎるので10枚切りが最適です。
今まで10枚切りを買ったことがなかったのを後悔しました。妻に聞いたら「8枚切りと10枚切り?どっちでもいいよ」と言っていたので、今後は10枚切りを買っていこうと思います。
2枚多いからちょっとお得な感じもしますし。
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