さらに銭湯の重油ボイラーで芋やリンゴやファミチキが焼けた

ボイラーの熱で芋がふっくらと焼け、ファミチキがカリカリ食感になった。今回、ボイラーで焼くなら何がいいだろうと考えた時、「玉子」が思い浮かんだ。しかし、一回やめた。
ボイラーの高温で玉子がどうなるのかは未知数だが、なんとなく「爆発しそう」という感じがするのだ。
編集部からあらすじ:
銭湯のご主人にボイラーで焼き芋が焼けると聞き、ぜひと頼んで焼かせてもらえることになった。無事に芋とファミチキは焼けたが、たまごは無事なのか!
前の記事:ついに銭湯の重油ボイラーで芋やリンゴやファミチキが焼けた

ライター:スズキナオ
第一回:やるぞ窯の掃除!
第二回:いよいよ焼くぞ
第三回:芋とファミチキの焼け具合
第四回:たまごとりんごの焼け具合
第五回:コンビニ弁当の焼け具合
※小出し記事は書けたところから即、小出しに公開する連載企画です!
ボイラー熱を利用した「銭湯たまご」は可能か
だが、たまごがもし成功すれば「温泉たまご」じゃなくて「銭湯たまご」ができあがることになる。「銭湯たまご」という、耳に馴染む割に聞いたことのない言葉の魅力には抗いがたく、千鳥温泉・桂さんに「もしボイラーを汚したら掃除をがんばりますので!」と前置きした上でやっぱり焼かせてもらうことに。
焼き芋同様、玉子を濡らした新聞紙で包み、その上をさらにアルミホイルを巻きつける。銀色の球ができあがった。

他の食材と同様にボイラーに30分火を入れて取り出した。アルミホイルを剥いていくと焦げた新聞紙が現れた。

不安を覚えながら新聞紙をよけていくと、しっかりと形を保った玉子が出てきた。

殻がパリパリでアツアツで、白身に張りついてしまっていて剥くのが難しい。慎重に剥いたつもりでもポロポロと白身が欠けてしまう。

しかしまあ、食べるのは自分だし、いいか!とにかくなんとか「銭湯たまご」ができあがったぞ。

ハードボイルドなゆで卵が好きな私にとっては好みの食感である。普通に作るものと味わいがどう違うかといえば、まあだいたい同じだけど、これが重厚な作りのボイラーの中から出てきたと思うと愛しく思える。

ボイラー焼きリンゴは大成功
リンゴも焼いた。こっちはうまくいっただろうか。これも焼き芋式で、濡れた新聞紙で包んだものにアルミホイルを巻きつけてボイラー内に置いておいただけである。

開封してみるとリンゴの皮は熱でしおしおになっている。

スプーンでそのまま中身をすくえるほどに柔らかくなっている。

スプーンですくいとって食べてみると、これが絶品。ノートに「あったかいアイスみたい」とメモを取り、我ながら素朴過ぎる表現だと思ったが、どうしてもそんな風に言いたくなる。ジェラードのような食感で、甘みと酸味のバランスも絶妙である。
桂さんにも味わってもらったのだが「あ、これは美味しいですね!」と高評価。「シナモンふりかけたらいいスイーツになりますわ」とのこと。もし千鳥温泉の前に「ボイラー軒」という屋台を出すとしたら、締めの一品としてこの「ボイラー焼きリンゴ」が名物になるだろう。
ボイラーの熱で焼いたものを提供する幻の屋台が「ボイラー軒」で、「銭湯たまご」も出すし、ボイラーの熱でどうにか日本酒をお燗にできないか……と、妄想しているうちに忘れそうになったが、ダッチオーブンに詰めて焼いたコンビニ弁当が残っていたんだった。
さてその中身はどうなっているだろうか。
ライター:スズキナオ
第一回:やるぞ窯の掃除!
第二回:いよいよ焼くぞ
第三回:芋とファミチキの焼け具合
第四回:たまごとりんごの焼け具合
第五回:コンビニ弁当の焼け具合
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