
伊藤です。
先日鮭の取材で北海道は道東の標津町に行ってきました。通いはじめて10年になりますが、近年は町の東端からオホーツク海に突き出ている野付半島に宿を取って滞在しています。海水で運ばれた砂が積み上がって作られた細長い陸地に道路が通っていて、すぐ横をエゾジカやキタキツネが走っていたり、海岸ではオジロワシがカラスとケンカしていたりと、かなりワイルドな一本道となっています。

11月になると標津には私の大好きなオオワシが渡ってきて、住宅地の近くの川や港で魚を獲ったりして暮らしますが、野付半島では道路沿いの電柱のてっぺんに止まり、あたりをぼーっと見回したり、いかつい見た目とかけ離れたかわいい声で鳴いたりしているのを見かけます。

オオワシというと、冬の北海道の白銀の大地をバックに魚に飛びかかったり、他の鳥とドッグファイトを繰り広げる臨場感バリバリの写真や映像がよく流され、それはとてもかっこよくて感動的なのですが、私はどちらかというとこんなふうに電柱の上でおすまししている姿のほうが好みなのです。
この巨鳥が、ご近所の人工物の上を「いいあんばいじゃのう」とばかりにふつうに利用している、こののどかな異世界感がまさに道東を象徴しています。


電柱と一体化してマドラーのようになったオオワシを見つけるたびにいいねえと写真を撮っていましたが、ネイチャーセンターの売店でマドラーならぬ耳かきが売っていました。やはり風物詩として愛されているのですね。電柱オオワシ。

電柱マドラーオオワシは冬の間は見られます。さあ野付半島を目指しましょう。
週末のお記事を紹介しますです。
色鮮やかな野菜をゼリーにとじこめたゼリー寄せ。乱暴なことを言う鳥の導きに従ってトルーは野菜のかわりにゼリーをゼリーで固めるのでした。って読んだまま書いたらファンタジーのようになりました。でもそういうファンタジックな記事です。
つりばんど岡村さんは名作ドラマ「北の国から」に出てきた泥付きの一万円札を再現しました。「泥の付いた一万円札があればお金を大切にできるはずだ。だからと言ってわざと一万円札に本物の泥をつけるのはもったいない」完全にいっちゃってる課題設定をすばらしいアイディアでクリアするのが最高です。
寒い日こそでかけましょう!寒かったら戻っても大丈夫です。




