
伊藤です。
実家から戻る途中の駅のホームで乗客同士のいざこざがあったらしく、大声で罵り合う声が聞こえてきました。休日の昼下がり、各停しか止まらない郊外の駅で人もまばらでしたが、駅員さんが2人の間に入ってなだめ止める様を数人が遠巻きに眺めていました。
揉めていたのは20代後半から30代半ばぐらいの男性と50代後半くらいのおじさんで、少し酒が入っているようにも見えるおじさんがいちだんとヒートアップして、間に入った駅員さんをはさんで、「おめえが悪いんだろこのタコ!」と罵声を飛ばしました。
このタコ、か……昔は人をタコと罵る人は今よりずっと多くて、私も何度か言われたことがありましたが正直「この人ほんとうに怒ってんのか?」というくらい意味不明で、どうしてそれで相手に屈辱感を与えていると思えるの?といった感じでした。
なぜ人は他の誰かをタコと罵るのだろう。電車に乗ってからも心の中に「このタコ!」がリフレインしていた私はさっとスマホで調べました。
やはり諸説あるのですが、有名なのが江戸時代の武士で、旗本の子が下の身分の御家人の子を揶揄して「イカ(以下)!」と罵ったのに対して御家人の子が「タコ!」と言い返したのだそうです。
そんなハイコンテクストないわれがあったのか......そもそも「以下!」って悪口なんなんだよ。初手がおかしいだろ初手が。
中学生の頃、同級生にあの有名なホテルのCMをもじって「イトウに行くならハトヤ〜」と揶揄されて、何言ってんだこいつときょとんとしていたら「いいか、イトウに行くぐらいならハトヤに行くほうがましだ、だからイトウは下だっていう意味の悪口だよ」と丁寧に解説されたのを思い出しました。この闘争心の盛り上がらなさ。大いなる解釈を要するハイコンテクスト罵倒こそが、人の憎悪や争いを緩和してゆくのかもしれません。

では、記事の紹介です。
11:00 横浜観光で行くべきは中華街でも赤レンガ倉庫でもなく『横浜税関資料展示室』
16:00 読者が選ぶ「買ってよかったもの」一挙紹介します(2025年10月版)
16:00 全部描き下ろしの群衆ポスター
ライフネット生命保険とのコラボ記事は13年ぶりに復活した伝説のイベント「ほめられ屋敷」のレポート。来場者をくす玉、テープカット、除幕式、鏡割りとあらゆる手をつくしてほめにほめまくる。写真も笑顔だらけのピースフルな記事...かと思いきや、序盤のライフネット川端さんのコメントでジーンと来てしまいました。泣かせにもくるのかほめられ屋敷よ!
りばすとさんが大好きな横浜税関資料展示室を取材。「白い粉、黒い武器」こと違法薬物や銃火器の押収方法から大英博物館のようにずらりと展示された押収品の数々、参加型の密輸品探しコーナーはここまでやって大丈夫ですか?と心配になるほど楽しそう。マスコットのカスタム君がやたらめったらかわいいのも笑いました。
16時はみなさんが教えてくれた「買ってよかったもの」特集です。
人生変わったっておおげさな、とコメントを読むと、うわ、これは変わるわとしか思えない逸品ばかり。「今までのブックエンドは本を取ると倒れて困っていた。お前も倒れてどうする」そう!ほんとそう!それが倒れなくなる、名状しがたき気持ちよさがじんじん伝わってきました。
ここ2ヶ月は支出が収入の1.5倍だけど私は元気です!




