叙情編
落ちている靴に胸を痛める
道端に落ちている靴(はるさめ さん)
「見たいわ」きっての叙情派が、こちら。投稿された当初はまったく身に覚えのないテーマに「ん?」と思ったのですが、掲載してみたら写真がくるわくるわ、そしてそのどれもが味わい深のなんの。投稿者のはるさめさんの切なさセンサーに脱帽です。
水に落ちてしまった革靴。今にも水が入って沈みそうなのに、ギリギリで持ちこたえているあたりがけなげ。蓮の葉のみどりとのコントラストも、心に染みます。(写真:やし畑 さん)
金網のワイルドさが、落ちている靴にもドラマを与えます。きっとロックスターに憧れた一人の若者が、ここで夢破れたのでしょう。(それでなぜ靴を脱いだのかは各自考えて下さい)(写真:タタタ さん)
落ちている理由がわかれば安心して見られます。残された黄色い袋が、落とし主は靴を買い換えんですよ、というメッセージです。(写真:タタタ さん)
レンガと靴の色が見事にあっています。現代美術かと思わせるほどの完成度。しかし現実の出来事だとわかると、途端に心がざわつきます。(写真:元町二十四軒 さん)
最後は少しコミカルな写真で胸の痛みを癒しましょう。そろえて置かれた靴のせいで、ポストに人が入ってるみたいに見えます。またはポストが靴はいてる。(写真:ばばたん さん)
こちらのページにあともう少し投稿がありますので、秋の夜長にでもじっくりご堪能ください。(半年先ですが)
スカスカの時刻表に泣く
切なさの応酬はまだまだつづきます。つづいてはこちら。
スカスカの時刻表(とむ さん)
もうタイトル見ただけでキュンときました。誰もが「あー、あるよねー」と思うテーマですが、そんな親近感も、写真が放つ圧倒的な寂しさの前では全くの無力なのです。
やってくるバスは休日のみ、それも1日1本のみ。「バスは休日21:50のみです」と書けば1行ですむのに、表にしたせいでこんなにスカスカになっています。それでも「時刻表」だから表にせずにはいられない。彼らはそんな業を背負っているのです。(写真:ひゃくはちじゅう さん)
小さな文字もスカスカを強調します。これまで紹介したものに比べたら決して少ない本数ではないですが、文字が小さいばっかりに…。キュン。(写真:ありょん さん)
いちど涙腺が反応してしまったら、こんどからこんなバス停を見かける度に涙がにじむようになってしまうかもしれません。そんなときは、ぜひ「見たわよ」に投稿して、涙供養していただけたらと思います。