特集 2020年4月28日

「図弁当」を作ってみてはどうか

図のお弁当、図弁当。

朝お弁当を作って、昼に家で食べる。この工夫で生活が少し華やかになる。より凝ったお弁当を作ろうとするとキャラ弁のようなものになっていくけど、そこまでしなくても「図」で、充分楽しいのではないだろうか。

1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。動画インタビュー

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今、お弁当なのではないか

なんとなく同じような毎日である。

最近は外出できない状況が続いていて特にそう感じる。そんな日々の中、生活を華やかにする工夫をしたいと思ったらお弁当なのではないか。

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昔作ったお弁当(『「キャラ弁の端材弁」で、楽しい弁当ライフを(理論上は)』より)

外に出かけるわけではない。場所は家でもいいのだ。早起きして自分の好きなものを作って箱に詰め、あとで開けて食べる。この一連の行動からくるわくわくした気持ちがどこからどう見ても健全で、今の僕にぴったりな気がする。

でも面倒くさい

しかし凝ったお弁当を作るのは面倒くさい。キャラ弁なども作ってみたいが、うまくいかなくてがっかりしている自分を克明に想像できる。なんでわざわざ早起きして自分にがっかりしなくちゃいけないのだ。だったら寝坊してがっかりする暮らしを選ぶ。

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無理してキャラ弁を作ってみたこともあったが、相応の覚悟が必要だった。(『「キャラ弁の端材弁」で、楽しい弁当ライフを(理論上は)』より)

工夫したお弁当を作りたい。でも面倒なのは嫌だ。

この感情の二大勢力が僕の心の関ヶ原で対峙していたところ、颯爽と第三の勢力が現れてほら貝を吹いた。「図」である。

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キャラ弁ほど難しくなく、いいクオリティが出そう。そしてなんか工夫した感じになって楽しそう。それが図のお弁当である。図だ。図にしよう。図のお弁当を作ろう。

まずは資料から

まずお弁当のための図を用意しよう。なんの意味もない図を作っても味気ないので、このような資料を用意した。

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今考えていることを資料にしようと思ったら「ちゃんと寝よう」になった。健康のために生活のリズムを整えることは大事だし、中でも睡眠は大事だ。そして僕は睡眠が好きだ。

こちらの資料の中の図を、お弁当にしてみよう

図弁当を作る

お弁当を作るために朝5時に起きた。2歳の子どもがいるので物音で起こしてしまったらお弁当作りなんて強制終了である。慎重に進める。

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眠い。眠いと「眠い」以外の感情がなくなる。何が起きても「眠い」と思う。
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とりあえず何の計画もなく卵を茹でる。何かに使うだろう。
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円グラフから作ろう。ご飯の上に炒り卵を詰める。

ゆで卵使わなかった。

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ハムとチーズを乗せて睡眠の「ス」と切ったノリを乗せたら完成である。

卵の部分が睡眠時間、チーズの部分がご飯の時間だ。(朝ごはんの分のチーズを忘れた。朝ごはんも食べたい。)

ここで子どもが起きてしまったので、妻に気を引いてもらいながら次のお弁当を作る。急いでやったら経過の写真を撮り忘れてしまった。突然完成します。

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マズローの5段階欲求弁当。
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闇雲に5品用意した。

隙間にラディッシュの葉っぱを詰めたらモサモサになってしまった。森のマズローである。森のマズローってなんだ。

やはりとても楽しい。こうやって図弁当を作って、ビジネスに使うのもいいかもしれない。手作りのお弁当には気持ちがこもるという。図の部分を弁当にすることでより気持ちのこもったプレゼンになるのだ。

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「こちらの図についてはお弁当をお持ちしました」

暑苦しさがウケて「気持ちがよく伝わった! 採用!」となるかもしれない。

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ただ、パンパンに作っちゃうとフタにくっつくので注意しよう。
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フルーツサンドの図弁当

予定では3つお弁当を作りたかったのだが、この日はここまでとなってしまった。また明日、早起きしてやろうと思っていたところ、妻が「私も作りたい」と申し出てくれた。

最後の棒グラフとところ、フルーツサンドで作ってみたいというのだ。

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フルーツの断面が1個ずつ増えていくグラフ。

とてもいい。確かに粒を積み重ねたタイプの棒グラフってある。僕の方に何もアイデアがなかったので二つ返事でお願いした。

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夜、子どもを寝かしてからそーっと作る。

子どもが寝たがるのがなぜか台所がある部屋なので、小さい明かりをつけてコソコソ作る。

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ブレた。

パンを重ねたらいよいよ切る。

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後ろで見ていて、ここでなんとなくイヤな感じがした。

思っていた切れ方ではない。パンが大きく沈んで「ムニュー」という感じで頼りなくちぎれた。

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そしてこうなりました。切る時にフルーツが動いちゃったみたいだ。

大失敗というわけではない。言いたいことは分かる。でも思っていたやつほどではない。

何しろ企画に付き合ってくれた感謝の気持ちが大きいので、失敗だ、とは言いたくない。じゃあなんと言ったらいいのか。成功である。成功だ!

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翌日のおやつにみんなで食べた。子どもが大喜びで食べた。

図とか関係なく、もう大喜びだった。

あとから埋めたらいいんじゃないか

フルーツサンドの断面をきれいに出すのは難しいらしい。ネットで調べたら冷蔵庫でクリームを冷やして、ラップを巻いてパンを固定して切っていた。それでもうまくいくか、あやしいものである。

おいしく食べた後で、ふと「お弁当箱にクリームだけのサンドイッチを並べて、最後にフルーツだけ埋めていけば失敗しないのでは?」と思いついた。

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こうして、
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こう。

妻に提案したら「それはズルい」と、フルーツサンドへの高い美意識により一蹴されたので自分でやった。

自分でやった、ではない。妻のアイデアを、妻の望まない方法で実現させ、自分の原稿に使わせていただいた、である。ありがとうございます。

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ありがとうございます。

くっきりした線を出したかったので、矢印とグラフの軸にはのりを使った。食べ合わせはアレだけど別々に食べればまあアレだし、これでいいだろう、ということになった。自分の中で。

どうでもいい会話が増えた

これで予定していた3つのお弁当ができた。最初の資料の、図のところを図弁当に置き換えるとこうなる。

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分かりにくくなり、資料に気持ちがこもった。どちらを取るかだ。

そしてやはり、お弁当はよかった。自炊と近所のお店のテイクアウトばかりだったが、そこに新しいバリエーションができた。図にすることで、家族にどうでもいい会話も増えた。気が向いたらまた作ろうと思う。

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お弁当を作った日は、細々したものをみんなで分け合って食べて、それも楽しかった。

ベン図もあった

最初の方で紹介した昔の自分の記事でも図弁当を作っていた。

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ベン図だ。
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そしてその記事でも、フタにお弁当がくっついちゃう失敗をしていた。
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