特集 2024年9月21日

米を湯取り法で炊けばチャーハンはパラパラになるのでは?

湯取り法でタイ米を炊いてチャーハンを作ってみる

湯取り法といえばタイ米なので、輸入食材店でタイ産のジャスミンライスを買ってきた。タイ米のチャーハンも作ってみよう。

ジャスミンライスというのは「ジャスミンみたいな香りの米」だと思っていたが、「ジャスミンの花のように白い香り米」という意味なのだと、この記事を書く上で調べて気がついた。

ジャスミンティーと匂いが違うなとは思っていたのだが、そういうことか!

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円安だからなのか、日本米を買うよりも高かった。これが「大枚はたいてタイ米を買う」というやつか(ミールスという料理にタイ米を使っていた南インド料理界の巨匠の定番ギャグ)。
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ジャスミンライスの香りはジャスミンの香りじゃなかったのか。でも良い香り。
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サッと洗ってから冷蔵庫で二時間吸水させたが、チャーハンにするなら吸水させずに硬く炊くという手もあったかな。
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沸騰したお湯で茹でる。
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日本米よりもお湯の中でグルングルンと軽やかに踊っている。
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茹で時間は8分にしてみた。まだ行ったことのない東南アジアを思い出させる香りが素晴らしい。これにサラサラのカレーをかけて食べたい。
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細長い米が折れないように優しく炒める。
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タイ米のチャーハンが完成。

これはパラパラでもハラハラでもなくサラサラだった。まるで粉雪。湯取りしたタイ米のチャーハンは飲み物なのかもしれない。

インディカ米だからこそのフワっとしたくちどけは、やはりビリヤニを思い出させる。スパイスを利かせるとよりうまそうだ。

これは日本米の湯取り法のときと同じだが、キレのあるビールを目指したら糖質オフの軽いビールになってしまったみたいな感じも若干あるだろうか。パラパラとはなにか。

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フワフワ~。これは本筋と違う話だが、ナンプラーの国のお米なので、魚醤であるいしるとの相性が良いようだ。
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炊飯器でタイ米を炊いてチャーハンを作ってみる

そして翌日、せっかく買ってきたタイ米を、あえて炊飯器で炊いてチャーハンにしてみるという方法論を試してみることにした。

浸水をさせるべきか、水の量を増やすべきか(タイ米は日本米より水を吸いやすいので多めにすべしという考えもある)、迷うところは多々あったが、あくまでチャーハン用のライスと割り切って、一番パラパラになるであろう、浸水時間ゼロ、水分量は普通で炊くことにした。しかも早炊きモードをセレクト。

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タイ米を炊飯器で二合炊きます。

ちゃんと炊きあがるのか心配だったが、日本の炊飯器でもタイ米は見事に炊けてくれた。湯取り法に比べて米の表面が崩れておらず、粒がしっかりしている。

試しにこのまま食べてみると、さすがにちょっと硬い印象があるけれど、これはこれですごくうまい。この硬さこそがチャーハンに合うのでは。

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普通に炊けました。タイ米って炊飯器で炊けるんですね。
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ベーコンが無くなったので豚小間に変わった以外は同じ作り方です。
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タイ米のチャーハン2号が完成。いしるは多めがうまい。

これはパラパラというかパリパリだった。米粒かパリっと硬い。だがそこがいい。

湯取り法だと米の表面が崩れがちなので、そこに汁っ気のあるおかずやカレー的なものをかけるには良いのだが、炒めるのであれば適度な硬さのある炊飯器炊きが向いているのかも。

これは好みの問題だが、もう少しごはんを柔らかくしたければ、吸水時間を長くしたり、水の量を少し増やしたりすることで調整可能だろう。タイ米の炊飯器炊き、チャーハン以外でも日常に取り入れられそうだ。

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米粒がしっかりしているんですよ。

こうして様々なライスを試してみたが、だんだんとどれでもいいんじゃないという気がしてきた。それぞれにちゃんと個性があるのだけれど、どれも違っておいしいのである。

 

ただ目指すべきチャーハンに向かう方法論をたくさん持っているということは、人生を豊かにするための素晴らしい知識なのではないだろうか。どっちでもいいことこそにこだわりたい。今後とも誤差の範囲を楽しんで生きていこうと思う。


いろいろ試してみて思ったのが、果たして私はどんなパラパラチャーハンを求めていたのかという根本的な疑問である。

どこかの名店の味を再現するとかではなく、漠然とパラパラにしたかっただけなので、なにが正解なのかわからない。一体どれが自分の好みの味だったのだろう。

最初の食べ応えのあるチャーハンもうまいし、二番目のハラハラとほぐれるチャーハンも好きだし、三番目のサラサラと飲めるチャーハンも好きだし、四番目のパリパリした歯ごたえチャーハンも好きだ。

結局のところ「チャーハンって難しいな~」と唸る体験こそが、最高のごちそうなのである。さて次に作るときはどうしようかな。

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普通のチャーハンに飽きたので、いしるキムチチャーハンも作りました。最高。
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