デジタルリマスター 2023年12月14日

体育館で無重力(デジタルリマスター)

ラートについて聞きました

不安を隠してひとまず今日の先生にお話しをうかがった。

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ラートの先生、小山さん。

今回お話しをうかがうのは筑波大学の小山さん。さっきからすごい空中技を跳んでいた人だ。さわやかな笑顔につられずに、やんわりと僕は跳べないことを伝えなければならない。

--まずこのラート、どういう競技なんでしょう

「そうですね、ラートは技の難しさと美しさ、あと正確さなんかを競うスポーツです。そういう意味では新体操に近いかもしれませんね。」

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いま跳んでるのが小山さん。圧倒的に高いところにいる。
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そして体ひねって降りてきた。これが宇宙体験です、って言われたらどうしようか。
いったん広告です

「競技としては三種目あります」

小山さんいわく、競技会なんかで行うラートを使った競技は三種目あるのだとか。

・直転(両輪が地面に接したまま回転)
・斜転(片輪だけで回転)
・跳躍(ラートを使って跳んだりはねたり)

僕がさっき見てびびっていたのは「跳躍」という競技だったようだ。「大丈夫ですよ、跳躍はさすがに初めてでは無理なので」、と僕の不安を見抜いたかのように小山さんは笑いながら言う。よかった。

「それぞれの種目に構成があって、それを満たしながらいかに美しくやるかで競うんです。日本選手は特に跳躍が強いですね。直転と斜転はドイツが圧倒的です。」

なにを隠そう小山さんは2007年の世界選手権、跳躍の部の銀メダリストなのだ。世界で2位だぞおい。それってすごいことだろう(ちなみにこのとき1位も日本人だったらしい)。

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両手離して回っているのが小山さん(これが斜転)。
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どういう筋肉のつきかたなのかさっぱりわからない。

「いま跳んでいるあの人、日本でも有数のラート選手ですよ。」

確かに見学していてもレベルの違う人が何人かいるなと思って見ていた。さすが総本山だ。

--競技人口はどのくらいいるんでしょう

「競技会に出てくる人たちはざっと2~300人くらいでしょうか。日本ではまだまだこれから増えていく競技だと思いますね。」

小山さんをはじめ多くの日本選手は大学に入ってからラートを始め、すでに世界レベルの戦いをしているのだ。ラートはこれから始めても十分に世界に出て行ける競技といえるだろう。

「今いっしょにやっている10代の子らがこのまま続けたら、たぶんたいへんなことになると思いますよ。」

未来のチャンピオンはここからうまれるのだ。さてうかうかしていられない、さっそく僕も始めなくては。

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でもなー、まったくわかんないしなー。

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