天気予報は変化しているのか
林:
このインタビュー中に見る予報と原稿をまとめているときに見る予報が変わっていることがあって、気になったので直近1週間の天気予報をキャプチャーしてきました。
増田:
営業マンが成績表をポンと前にされて、さあ話しましょうかって言われてるような感じです。
林:
感じ悪いかなとは思いました。
増田:
いやいやいや、そういう仕事ですから。
林:
どうでしょうか
増田:
今日(4月2日)、雨が午前中中心に降っている。4月1日も31日も降りましたよね。なかなかすごいな(当たっている)。自分たちで言うのはあれですけれども。
明日の3日の確実な晴れっていうのをもう1週間ぐらい前から予報している。
林:
1週間前からもう確度Aで出してるんですね。
注)降水確率の右にあるA~Eが確度
増田:
なかなかじゃないですか。なかなかだと思います。
林:
唯一、変わったところは3月24日の時点では、3月30日から4月3日までずっと雨だったのが、近づくにつれて4月3日の晴れが現れている。
増田:
そう、先に行けば行くほど、予報が滲むような感じというか、ぼんやりしていくような。 景色と一緒で、遠くがぼんやり見える。
林:
雨なのか、あいだに晴れがあるのかよくわからないみたいなことですか?
増田:
そう、この辺ごちゃっとなんとなく曇りと雨にも見えるな、みたいな。
林:
だんだん近づいてきたら、ここに晴れがあるのか~って分かる
増田:
そうそう、遠景と近景っていう感じだと思います。
まさに予報してる時、そういう気分にはなる。だんだん見えてきて、こういうことかーって。こういう雨雲の形だったのね、じゃあ隙間があるよなとか。
林:
比喩ではなく、雨雲のような目に見えるものが見えてくるんですね
増田:
わかるようになってくるし、風の流れとか、高気圧・低気圧の形だったりもだんだん見えてくる。解像度が上がっていくっていうところですよね。
信頼できる日数はない。パターン
林:
何日ぐらい前になったら信じていいですか。
増田:
笑。もちろん前日が1番信じられるし、その次に信じられるのが2日前だし、次に信じられるのが3日前だしってことなんですけど。
例えば、明日4月3日金曜日。この日の晴れは予報通り、3日は大丈夫だよっていうのはずっと前から自信を持って言える。
林:
近寄ればではなくて、日によって違うってことですかね。
増田:
日によってというか、パターンによってというか。近くなってもわかんない時はわかんないんですよ。
西村:
わかる日とわからない日がある。
増田:
結論としては、気象予報士に聞いて(笑)
遠くてもわかる時は大丈夫って言えるし、3日前でも、ごめん、ちょっとわかんないっていうときもあるから。
林:
なんて正直な天気予報。
天気予報のふたつの流派
増田:
これ見て思ったのが、意外と予報が日替わりしてないなと思いました。
小林:
そうですね。
増田:
週間予報って日替わり予報とか言われることもあるんですけど、なってないですね。
西村:
1週間前から予報が変わってないですね。
増田:
『日替わり予報容認派』と『日替わり予報慎重派』っていうのがあって。
ころころ日替わりさせるなってお叱りをユーザーからいただくことがあるんですよね。
当然毎日データは入ってくるんですけれども、コンピューターのデータが晴れから雨に変わったときに、いや、昨日まで晴れって言ってきたのに、今日は雨で出すかどうか。
西村:
迷いますね。
増田:
予報データ通りやるんだったら出すんだけど、昨日までの流れでいくと全然言ってることが違うじゃん、ってなる。
増田:
さらに翌日になったらまたデータが戻ってまた晴れに戻すと、なんでコロコロそんな変わるんだってお叱りを受けることがあるので、そうならないように、コンピューターが出してきたデータをもとに、最後人間がならすというか、コロコロさせない調整をしている予報もあります。
林:
へえええ。人間だ。
増田:
でも一方で、やっぱり今入ってきたデータは最新のデータでいちばん当たる。今の時点でいちばん当たるんだから、これを反映させるべきだろう。これがコロコロ予報。日替わり予報容認派。
林:
それは気象情報会社によって違うんですか?
増田:
気象庁は昔から日替わり予報をなるべくさせないようにしてる印象を受けます。
林:
コロコロ変える派はどこですか。
増田:
比較的、ウェザーマップ。
注)増田さん、小林さんの会社です
西村:
あ、そうなんですか!
増田:
あ、これ言っていいのかな
小林:
知らないです(笑)
増田:
じゃあこれ個人の感想ってことにしてください。比較的、ウェザーマップは容認派です。
でも、これは本当に意見は分かれますよね。どっちがいいかっていうのはユーザーによっても分かれると思います。コロコロさせないでよっていう人もいるし、わかってるんだったら最新のデータで言ってよっていう気持ちもありますもんね。
林:
記録をとった3月末~4月頭はあまり変わってないですよね
増田:
だからこれ見て意外、と思った個人の感想です。
コロコロ容認派ではあると思うんですけど、それだけ比較的この時期の予報が安定してるというか。大きい高気圧が来て、低気圧が来てってわかりやすいパターンだったから、比較的安定してる。
林:
会社の傾向が分かるのはユーザーとしていいですね。
小林:
性格というか。
増田:
いま個人の感想として言えるのは、比較的ころころ予報容認派はウエザーマップ。
林:
ウェザーマップってことは、つまりヤフー天気ですね。
伝家の宝刀・曇り
増田:
気象庁はなるべくならしてるように見えますね。ギリギリまで変えないようにしてるなーとか曇りで様子見してるなーとか。予報をする人の中では昔から、わからなかったら曇りにするっていう伝家の宝刀があるんですけども。
林:
分からなかったら曇り(笑)
増田:
特に週間予報は、晴れからデータは雨に変わったのは我々は当然わかるんですけれども、いきなり雨に変えずに一旦曇りで様子見てるなみたいなっていうのはありますね。 気象会社は予報にそれぞれの特徴があると思うので、ぜひ皆さん見極めてみてください。
西村:
過去の予報のデータってサイトには残さないですよね。
増田:
出ないですね。
林:
内部には残ってるんですよね。
増田:
はい、我々は国に予報業務の許可をもらっているので、チェックみたいなものが入るタイミングがあるので、そのために全部データはとってあります。
林:
来月は各社比べたいですね。ドラスティックに変わった日が見えるかも。
小林:
確かに。コロコロ容認派かどうか分からないですけど、メリハリをしっかりつけるっていうのはいいと作った人が言ってました。
増田:
大人!
林:
大人の表現、メリハリ
増田:
実はこれ、民間の週間予報にとってメリハリというのはひとつキーワードになってます。
民間の週間予報をテレビとかネットで皆さんが多く見られるようになってきたのって2000年代ぐらいからなんですよ。
西村:
そうか、そうですね
増田:
そのときに当然民間なので売りを作らなきゃいけない。じゃ、何かというと、気象庁とこう違うんですって言うために、メリハリ。
林:
なるほど、メリハリは魅力的
増田:
週間予報は気象庁と違ってメリハリがありますって売り出してた気象会社っていうのは多かったと思います。
小林:
気象庁の予報も並べていただくと、曇りが多いかもしれません。
増田:
昔に比べて分からないということは減ってきてるので雨はつきやすくなってますけど。
昔は本当にデータがもっともっとぼんやりしていて、1週間先なんて日によっては、なんだこれはどこに高気圧があるんだろう、低気圧があるんだろうみたいなデータを見ながら週間予報をやっていたので、そうすると曇りが多くなりますよね。
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