特集 2019年4月9日

南アルプスの水道水を飲みに行く

南アルプスで水道水を飲みました。

「ペットボトルの水」で最初に思い浮かぶのは「南アルプスの天然水」ではないだろうか。南アルプスの天然水を販売しているサントリーによると山梨県北杜市にある南アルプス国立公園から採取しているらしい。
採取地に行ってみたいがグーグルマップで行き方を案内してもらえないほど、気軽には行けない場所のようである。だが、あきらめてはいけない。山梨県には南アルプス市という地域がある。そこの水もきっとおいしいだろう。南アルプスの水道水を飲んでみたい。

 

1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

前の記事:むかし、祖母の家で飲んだお茶が媚薬でした


南アルプス市へ行ってみる

昔からあり、全国的に販売されている水だと思っていたが、調べてみると南アルプスの天然水を売っているのは関東だけで「奥大山の天然水」や「阿蘇の天然水」だったりと地域によって名称が変わっているそうだ。

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自販機でも南アルプスが買える。

他の水にも興味があるが、昔から知っている南アルプスに行ってみたい。

新宿からバスで1本で行けるらしい。こうしちゃおられないの気持ちで仕事終わりに急いで向かう。

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23時に着いた。

夜遅くに知らない自宅へ「すみません、水道水を飲ませてください」と訪問するのは事件の始まりになってしまうので、公園の水道水を飲むことにした。

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歩いてみたら見つけた広場。

誰もいない広場である。誰にいなくて安心した。こんな時間に人がいたらお金を取られるタイプのからまれが発生するだろう。東京から来てお金を取られたくない。夜は人を不安にさせる。

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そして見つけた公園の水道水。
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学校の水飲み場であった蛇口を上に向けて飲むタイプであった。

初めての南アルプスの水道水。透明できれいな水である。早速飲んでみよう。

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公園の水って大人になると飲まないな。
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おいしい。
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公園で水を飲んでいる途中に週刊誌の突撃取材を受けたような写真になった。

東京の水道水に比べて変な臭みがない気がする。やはり南アルプスの水が違うのか。あと、夜に撮影すると全体的に事件が起こる感じでてしまう。ホラー映画かなと思われてしまうかも知れない。夜明けまで撮影しようとしたが一度寝てから朝から撮影しよう。

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ホテルへ向かう途中、見つけた南アルプスの猫水。
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もう一度、水を飲む

朝、起きてから水を飲みに行く。寝起きにおいしい水を飲みに行くなんて素敵な朝である。ティファニーで朝食を取るぐらい素敵である。

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翌朝、夜には気づかなかったがこの町には自然があふれている。

自然をあふれている南アルプス市。自然があふれすぎていて花粉症がすごい。くしゃみが止まらない。ハクション、ハクションと歩きながら気になっていた「南アルプスのコンビニには南アルプスの天然水が置いてあるのか」を見に行ってみよう。

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ファミリマートに置いてあった。
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セブンイレブンも置いてある。

地元でも南アルプスの天然水が置いてある。「これが本物の南アルプスの天然水です!」とポップを出して売り出しているのかと思ったが、普通に売っていた。あと、コンビニの店員さんとおばあさんが楽しく会話をしていたのも日本百景にしたいですね。

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そうして歩き回りながら、昨日の夜に行った公園に戻ってきた。

夜だったのでわからなかったが、広くそして景色がよい広場だった。水を飲むのに最適な場所である。そして、主観だけではなく、おいしさの目安として水の硬度を調べる道具を買ってきた。

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検査セット。昨日、新宿の東急ハンズでバスが発車する10分前に買ってきた。

さっそく測ってみる。30秒ぐらいで結果がわかるらしい。

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南アルプスの天然水の硬度は50ぐらいの硬度。
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硬度が50度だと思いながら飲んでみる。
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おいしい。すっきりしている気がする。

そして、次に飲むのは水道水。硬度はどれくらい違うのか。隣の家の人がすごく見ているが気にせず飲んでいく。

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こちらは南アルプスの水道水。2日連続飲むなんてもう水道水のとりこである。
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硬度は100と出た。日によっても結果が変わるかもしれない。
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もう一度飲んでみる。
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相変わらずおいしいな。

水道水もおいしいが、天然水に比べると少し後味に変な風味が残る気がする。ただ、東京で飲む水道水よりはおいしい。

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主観のおいしさをのおいしさをグラフにしてみた。天然水が今のところおいしい。
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南アルプスの水事情

そんなことをしていたら、広場の隣の家に住むおじさんがやってきた。なんだ、怒られるのか。「なにをしているんだ」と言われる気持ちの準備しながら、おじさんはこういった「山の写真、きれいに撮れてますか?」。

「はい」と答えた。

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そのときに見せた山の写真がこちらです。

そう言っておじさんが一度家に帰った。そして10分後、またやってきた。
多分、怪しい者だと思われている。正直に伝えよう。

「実は水のおいしいところの水質検査をしているんです。南アルプスの天然水ってあるじゃないですか。だからおいしいかなと」と伝える。それはもう早口だった。

そして、そのおじさんはこの地域の水について色々と教えてくれた。

「ここは富士山とか南アルプスの雪解け水だから東京なんかと違って、水のおいしさが違う。お水もうまいからお米もお酒もおいしい。甲府市からお酒を作りにこっちに来た人もいるほどだから」

おじさんが言うには「山の水を飲めるところがあるよ。水道水よりもおいしい。」と言っていたので、「そこに行きたいんですけどどちらですか?」と聞いたが、車で2時間ぐらいのところにあるという。レンタカーを借りられる場所がなく、借りれても運転ができない。自動車学校を卒業してから運転してない。おかげでゴールド免許だが、運転したらすぐに免許がはく奪の危険性がある。タクシーも見当たらないので、ちょっと行けない。

「他に水でいい場所ないですかね?」と聞くと「湧き水が飲めるところもある」と教えてくれた。行ってみたい。どこにあるのか聞いたら「ここから車で3時間ぐらいのところだな。でも、家の中とかに湧いているからから気軽に飲めない」と言われた。もうだめだ。
あとはおじさんの愚痴を聞いて解散した。おじさん、合計3往復くらいしていた。

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話し終わったあとに地図をもらった。最後まで話を聞くとアイテムをもらえるイベントだった。

おじさんに別れを告げて、公園の水を色々と飲んでみよう。

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近くで親子連れが楽しく遊んでいる近くで水を飲む。子どもの頃を遊び疲れて飲む公園の水を思い出して、なんだかノスタルジックな味がした。
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子どもたちがどれだけ砂ぼこりを起こせるかをやっている中で水を飲む。砂が入ってくる気がした。
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今のところのおいしさグラフです。

水のおいしさはほとんど変わらない。そのときの状況が味に関係してくる。

また、水を求めているうちに変わった水道を見つけた。

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それは滝野川公園という公園にあった。
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両生類の水飲み場ってあまり見ないな。
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口から水が出ている。

最近、水を吐き出すふぐが話題になったが、南アルプスには水を出すカエルがいる。

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食べられそうになりながら水を飲む。
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なんだろう、こんな日があってもいいなと思った。

キャラクターの水道水はなんだか気分が楽しくなる。もっとこういう水道が増えてほしい。

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南アルプスの川の水

「南アルプスの川」というときれいな水が流れるイメージがないだろうか。その水もきっとおいしいのではないか。

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清流に見える。
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透明だ。汚い感じがしない。
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コップにくんでみた。飲める気がする。

一応、硬度も調べてみよう。これが見たことない赤になったらそっと捨てようと思う。

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普通の色である。飲むことが決定した。

異常な色にはならなかったので安心して飲める。科学的には安心できるかもしれないが、こういうのは気持ちの問題なので、気持ちを強く持たないと飲めない。

人生で初めてビールを飲んだときのことを思い出した。どんな味なのか、飲んでいい物なのかというドキドキ、どうなってしまうのだろうという恐怖。

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においはよくある川のにおい。

ヘドロみたいなにおいはせず、少し磯っぽいにおいがする気がする。塩水みたいな感じかもしれない。

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飲んでみる。
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うわ、凝縮した川の臭さが口の中に広がる。

打ち上げられて2週間放置したわかめぐらい磯の臭さ、なにかわからないケミカルな味、そして何よりも水の生ぬるさが体をふるえさせる。毒って感じの味だ。

※編集部注:清流に見えても川の水を飲むのはやめましょう。

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くさすぎて老けた。
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飲んだあと、心がここにあらずの状態になった。
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飲んじゃいけないものってあるんだな。

どんなに水がおいしい地域でも川の水は飲めないらしい。さきほど、この川に生活排水が流れこむのを見たが、見ないふりをした。今後は現実とちゃんと向き合っていこう。

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川の水を飲んだあと、南アルプスのコーラを見つけたので飲んだ。
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僕は今までこんなにもおいしいコーラを飲んだことがありませんでした。
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今までのおいしさグラフ。南アルプスのコーラを10点にしようとしたが「水じゃないな」と思って8点にした。
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食べたことのないお店の水

水は公園だけで飲めるものではない。お店でも飲める。地元にしかないお店が時間外でどこもやっておらず、なら行ったことがチェーン店の水を飲み比べようと思う。

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まずはビッグボーイ。

ハンバーグやステーキで有名なチェーン店である。ステーキでもごちそうなのだが、この店はなんと惣菜やご飯が食べ放題のお店なのだ。

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この写真にはうつっていないがカレーやスープも食べ放題。高校生がわんぱくな盛り方をしていた。

水も気になるが、やはりハンバーグも食べたい。お店で押し出していたメニューを注文する。

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カマンベールチーズが乗ったチーズ大俵ハンバーグ。もう、本当にありがとうございます。

そして、一番気になる水。セルフ方式だというので取りに行ったところ、驚きの光景が広がっていた。

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南アルプスの地で堂々と主張する「おいしい水」。
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これがおいしい水か。

おいしい水をすぐにでも飲みたいが、ご飯を食べたあとに飲む水ほど、おいしく、そしてほっとするものはないだろう。
ハンバーグを食べたあとに飲んでみよう。朝から水しか飲んでいないので。

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チーズハンバーグはそりゃうまいさ。ハンバーグにチーズが乗っているんだもの。
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そして、完食したあとに水を飲む。
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水を飲むと終わりを感じる。

おいしかった思い出が残る口の中を水がサッパリさせる。小学生の頃に感じた夏休みの終わりに感じた楽しかった記憶と終わってしまう悲しさ、食後の水にはそんな短パン少年のまぼろしが見える。

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そんなまぼろしを見ながら初めてのくるまやらーめんで、
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みそチャーシュー(麺にコシがあり、みその風味が豊かでおいしい。少し辛いので水を飲むのにぴったりな味)を食べたり、
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かっぱ寿司で寿司を食べた。
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お寿司にはお茶だが、注文するとお水ももらえる。
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南アルプスの地で最後に食べたのはバーミヤンでした。
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半チャーハンセットを頼んだりしながら、水を飲んだ。

1日中水を飲んできた。その結果がこちらです。

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南アルプスの全てを食べたと言っても過言じゃないな。


川水が0、ビッグボーイ、くるまやらーめん、バーミヤンが9ポイントで同時優勝である。

食べたあとの落ち着く感じが、水を単独で飲んだときには味わえない感覚である。とくにしょっぱいものを食べ終わったあとに飲む水はおいしい。南アルプスはなんでもおいしい。


今度はゲロルシュタイナーの生まれた町に行きたい

南アルプスの水道水は東京で飲むよりも少しおいしい気がした。こういう環境がいい町で将来暮らしたいという思いがあるが、Amazonの配達が早い東京も捨てがたい。定年退職までには決めたいと思います!あとゲロルシュタイナーの生まれた町でも水の飲み比べをしたい。
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かっこいいポーズで飲んでいるな。

 

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