デジタルリマスター 2023年7月27日

肖像画の裏から部屋を監視したい(デジタルリマスター)

サスペンスドラマなどを見ていると、壁の裏から部屋の中をのぞくシーンがあったりする。

大抵、肖像画の目がくり抜かれていて、その穴から部屋の様子を監視するのだ。アメリカのドラマ「ツインピークス」でもそんなシーンがあった。ホテルの経営者の娘が壁の覗き穴から父親の部屋をのぞき、色々な秘密を知っていく。「ツインピークス」は肖像画の目じゃなくて鹿の剥製の目から監視していた。

肖像画だったり剥製だったり、いずれにしても、あの覗き穴はとても魅力的である。

2009年1月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1970年神奈川県生まれ。デザイン、執筆、映像制作など各種コンテンツ制作に携わる。「どうしたら毎日をご機嫌に過ごせるか」を日々検討中。


前の記事:スピード写真にスピード感をつける(デジタルリマスター)

> 個人サイト すみましん

一度やってみたい。

例えば事務所に肖像画の監視穴を作ったらどうだろう? 出かけたように見せかけて、監視穴越しにスタッフの様子を観察するのだ。

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こういう絵の…
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目から部屋をのぞく

 考えただけで、相当感じが悪い。そんな会社は嫌だ。それに、僕がいなくなった途端、みんなが悪口を言い出したら大変である。出るに出られず、みんなが帰るまで監視穴の裏でじっと息を潜めるしかない。みんなが帰った後、一人淋しく涙を流すことになるだろう。そんなの嫌だ。やっぱり監視穴なんてなくていいのだ。

やめるか?

でも、「怖いもの見たさ」という言葉もある。
怖いけど見てみたい。人の心はややこしいのだ。

それに、悪口を言われると決まった訳でもない。逆に絶賛されてるって事も考えられる。

やるか?

いや、絶賛はあり得ない。

やめるか?
やるか?

と、悩んでいるうちにあっという間に原稿の締め切りが迫ってしまった。
他にネタは浮かばない。

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やるしかないようだ

肖像画の監視穴を実現するために、以下のような方法を考えた。

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設計図

実際の壁の外側に人が入れるくらいの隙間をあけて、新たな壁を作ってしまうのだ。名付けて、「嘘の壁作戦」である。隙間のスペースは30センチ程度。それ以上広く隙間を作ると部屋が狭くなってしまい、みんなに気付かれてしまう。

よし、東急ハンズに行って材料を揃えよう。

まずは「嘘の壁」の素材から選んでいく。

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嘘の壁は段ボールで

本当はベニア板のようなものを考えていたのだが、予算の関係上、段ボールを使用することにした。90センチ×180センチの段ボールが1枚540円、ベニア板よりは全然安い。これをうまくつなげて壁紙を貼っていこう。

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壁紙探し

しかし、事務所と全く同じ柄の壁紙が見当たらない。さらに、壁紙も結構高いのだ。45センチ×100センチで500円近くする。壁一面分で1万円以上かかってしまう。

壁紙の他に、「肖像画」も買わなければいけない。
予算的にかなり厳しい状況である。

「肖像画」の値段はどれくらだろう?

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肖像画探し

「肖像画」はレプリカのポスターで代用することにした。

僕が目をつけたポスターは、50センチ×70センチの大きさで6500円。決して安い買い物ではない。更に、そのサイズのポスターフレームが2500円。両方合わせて9000円である。

肖像画の他にも、隠し扉用の蝶番や、監視穴を作る為のキリや、なんだかんだと必要な物は結構ある。

一体全部でいくらかかってしまうんだ?

限りある予算の中で、出来る範囲の「壁」を作ろう。

⏩ 嘘の壁をつくる

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