残り作業と試食
うどんの生地を2時間寝かせている間、僕もすっかり眠ってしまった。何しろ作業を始めたのが深夜1時過ぎ、大里さんが帰ったのが2時である。そこから生地と一緒に2時間の仮眠を取り、朝の9時に目が覚めた。
予定では4時に起きて残作業を済ませるつもりだったのだ。しかし、5時間も寝過ごしてしまった。
沢山寝て体調は万全であるが、うどんの生地は大丈夫だろうか。
せっかく大里さんが掌圧を加えてくれたうどん。寝かせ過ぎてまずい事になってなければいいが。
何しろうどん作りは初めてなのだ。生地の具合がこれでいいのかどうか、まったく分からない。
それでも、一応、うどんっぽくなっている。きっと大丈夫だろう。
もう少しで大里さんの努力を台無しにするところだった。9時の時点で二度寝しないで本当に良かった。
ホテルの部屋では茹でる事が出来ないので、出来上がった麺を持って事務所に移動した。事務所で麺を茹でる。
麺を茹でる時、竹箸を8の字に動かしながらほぐしていくのがポイントらしい。麺がくっつかないよう、細心の注意を払って茹でなければいけない。
茹で上がった麺を水にさらし、表面のぬめりを取る。
これで、手打ちうどんの完成だ。
はなまるうどんの特製醤油をかけて試食する。
ちゃんとうどんの味がする。はなまるうどんほどではないが、美味しい。
もっとコシがあった方が更においしいとは思うが、それは僕が寝過ごしてしまったせいかもしれない。大里さんは悪くない。