特集 2025年8月21日

お天気キャスターから学ぶ「伝わりやすい話し方」とは? - 一文を短く、間を恐れない

ポイントを教わろう

一文を短くする

まず自分でも思ったことは、「一文が長すぎる」ということだ。
自分でも終わりが見えないままにずっと喋っているな。冒頭の対談動画でモヤッと思っていたのはこれだったのか。

林:
「ですけど」が多いのかな。

石上:
「ですけど」で続けずに「です。」で文を止めたいですね。
私も一文を短くすることはすごく心掛けています。着地点を決めて、何を言いたいか明確にしましょう。

おれは「ですけど」が口癖だったのか……と気付かされた。まったく自覚していなかったぞ。

間を恐れない

爲房:
あとは「えっと」が多いですね。

石上:
「えっと」や「あの」ってなぜ出てくるかってわかりますか。

爲房:
次に話すことがあまり固まってないのかなと思います。

石上:
そう、沈黙になってしまうから、何かで埋めなきゃと思ってしまうんです。
ただ、聞き手からするとその沈黙って大したことじゃないんです。

私も新人のころ「5秒以上沈黙してしまった」と思って、あとで録画を見返したら問題なく聞き流せる程度でした。

「えっと」や「まぁ」を言いそうになったら飲み込んで、"間"にする。そうすると聞き手にとっても「理解する時間」になります。

確かにアナウンサーが「えっと」と言っている様子はあまり見ない。
そういったところも意識しているのか。

声のトーンを少し高く

石上:
あとは声のトーンが普段の話し方と変わらないので、もう少し高くてもいいですね。
人前で話すときは少しだけトーンを上げると聞きやすいと言われています。

ひとり言のときのトーンをドとすると、ソの高さが人前で話すのに向いたトーンになります。

012.jpg
ドレミファソ~、おはようございます。と言う練習をする。何回やってもトーンが低い僕。

実際にやってみると、確かに聞き取りやすそうに感じる。
これ、電気屋で接客のアルバイトをしていたときのトーンだ。

話し方の部分でいうと、抑揚や間も大事なポイントだそう。

石上:
日本語は文の最初が一番高くて、そこからだんだん下がっていきます。
なので、文の途中で強調したいポイントがあるときは高く発音したり、間を取ったり、ゆっくり伝えると良いですね。

013.jpg
だんだん音が下がっていくというのも意識していなかった。確かにそうかも~。
014.jpg
話す姿勢も大事ということで壁に体をぴったり付ける練習もした。ふだん猫背の石川さんが見たことがない姿勢に。
いったん広告です

アドバイスを実践する

ここまでアドバイスをいただき練習もしたので、最後にこれを踏まえて先ほどのスピーチをブラッシュアップして話すこととなった。

自分のスピーチで特に意識したいのはこの辺りだ。

  • 「ですけど」で文を続けずに「です」で言い切る
  • 「えっと」を飲み込んで"間"にする

どのようになったのか、結果を見てみよう。

015.jpg
私がおすすめしたいのは、千葉県にあるマザー牧場でやっている「子ぶたのレース」です。子ぶたのレースは子どもと子ぶたがペアを組んで行うレースです。子ぶたが子どもたちの言うことを全然聞かないので、すごく見ていて面白いレースです。
016.jpg
子どもが一生懸命おしりをぺんぺん叩くんですけども、子ぶたが言うことを全然聞かずに止まってしまったりだとか、子どものことを無視してどんどん進んで行ってしまったりするのでとてもそれが面白いです。
017.jpg
子どもにすごく大人気なので、抽選の列がすごく長くなっていますが、あっ、長くなっています。
千葉県で最もアツいレースイベントだと思っています。ありがとうございました。

最後に実際の動画を。アドバイス後のパートでわけがわからなくなり言い直すところが見どころ。 

意識すると逆に「ですけど」で続けたくなってしまったが、どうにか我慢できた。本当に口癖だったのだな……!
「えっと」も飲み込むことができた。代わりに話すのが止まってしまったが、あとで見返すと確かにそこまで気にならない。沈黙に対しては、話しているときの感じとはだいぶ印象が違って驚いた。

ただ、話し方を意識しすぎて内容がぐにゃぐにゃになってしまった気がする。特に後半は何を話せばいいんだっけ……?となってしまった。

石上:
最初は大変ですが、話し方は身についてしまえばあとは話の内容に集中できるようになります。自転車に乗るときと同じですね。

伝え方と一口にいっても様々なポイントがある。とにかく実践あるのみだなぁ。
石上さんが話した通り、まだ自転車に乗り始めたばかりの腕前である。補助輪を外すくらいのところまでは練習して身につけたい。

最後に他の人のスピーチへのアドバイスについても紹介しよう。

019.jpg
べつやくさんのおすすめはワンタッチ式の日傘。便利ですよね……!
  • 身振り手振りが多く自然な話し方な反面、少し動きが多いため気になってしまう。
  • 一文につき一人を見る、「ワンセンテンス・ワンパーソン」の頻度の動きに抑えられると良い。
020.jpg
石川さんは寝るときにYouTubeのゆっくり解説動画を音だけで聞くことの良さについて熱弁。「スマホを見ながら寝ることは……愚かなことです」という入りが個人的には良かった。
  • 早口になりがち。口の開きが小さいので大きくしましょう。
  • 口を大きく開けると早く話すのは難しい。自然とゆっくりとした話し方になる。
021.jpg
最後は林さんから、マイナーリーグの帽子の良さについて。チームロゴがエビの球団があるらしい。​​​​​​
  • 途中からトーンダウンしてしまうので、意識的にトーンをキープして。
  • サ行が言いづらそうなので、サ行のタイミングで口を大きく開ける意識を持って。

余談だが、林さんはアドバイス前のスピーチがいまいちだったようで早めに切り上げていた。あきらめないで!


めちゃめちゃ役立った

当サイトで記事を書いて10年、これまでで一番有用な記事になった気がする。
仕事で話すときにも「一文を短く!」という意識をするようになった。まだ、意識だけだけど……。

018.jpg
石上さん、ありがとうございました!
編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
僕も一緒に参加させてもらって、講座もすごく役に立ったのですが、そのあと原稿を見て爲房さんの「一文ごとに字幕にする」メソッドがかなりいいぞと思いました。喋りの早口で長い感じがビジュアルで伝わるんですよね。これで「ワッ」ってならないくらいの短さで喋れると良さそう。
余談ですが、僕が背筋を伸ばしているだけの写真で、周りのみんながすごい笑顔になっているのに驚きました。普段そんなに猫背なのか…。(石川)

<もどる ▽デイリーポータルZトップへ

記事が面白かったら、ぜひライターに感想をお送りください

デイリーポータルZ 感想・応援フォーム

katteyokatta_20250314.jpg

> デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」が届きます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ