勝手に丸ポスト分類学
このまま33個のポストをいちいち紹介していく時間もスペースも内容もないので、回ってみて感じた「丸ポストのありよう」をいくつかに分類してみたいと思う。
■通りっぱたタイプ
道路脇に躊躇なく立っているタイプ。主張が強い。
■孤独タイプ
ひとつぽつねんと立っているタイプ。「通りっぱた」と通ずるものもあるがこちらのほうが寂寥感がある。
■幸せな一生タイプ
立っている環境のおかげで幸せそうなタイプ。愛され系?っていうか?
■カオスタイプ
よくわからないところに立っていたり、周囲が雑然としていたりするタイプ。何だかよくわからないが周囲には溶け込んでいる。
■主張しないタイプ
ひっそり立っている、もしくは完全に存在を消そうとしているタイプ。別に仕事さえしてくれれば静かに暮らしてもらって全くかまわない。
「だから何なんだ感」あふれる分類だが、ざっとこんな感じに分けてみた。どのみち丸ポストは、四角ポストよりも人間に近いたたずまいをしているので、ただそこに立っててもなぜかペーソスを感じてしまう仕掛けになっていると思われる。
ペーソスのほか、疲労と空腹も感じ出した。そのころのハガキはといえば、こうだ。
5時間ほど走って、日が暮れだしたのでやむなく退散。ここまででまだ18箇所しか回れず!最後のハガキには「小平なめてた。こりゃ大平(おおだいら)だ」と書いてあった。いろいろダメになってる。
実はこのあと少し頭痛がし、軽い熱中症っぽくなってしまった。無謀にもそのまま寝台列車で取材に。
こりゃいかん、夏場の長時間自転車は危険だ!とわかり(今さらだ)、秋を待つことにした。
残りの取材に出かけることができたのは、実に2ヶ月も経ったころである。