「とん汁」と「かす汁」
以上、前置きが長くなってしまってすみません。ここからはもう、ひたすら思いついた〇〇ライスをどんどん作っていってみようというターン。カレーライス、ハヤシライスに並ぶ、新たなるスタンダードは生まれるのか!?
ある日の夕飯に、たっぷりのとん汁をこしらえました。汁っぽい料理にとろみを加え、ごはんと合わせるのが今回のテーマ。やってみましょう。
以降、登場する〇〇ライスのソース部分の作りかたは、基本的に全部一緒です。具材を炒め、火を止めて小麦粉を加え、よく混ぜたのちに適量の汁を加えて煮つめ、とろみを出す。
つまりこう。
この方法で、たいていの汁ものはとろみのついたソース状にできると思います。
あ、ちなみに、今回の〇〇ライス検証。連日お昼に似たような料理を食べることになり、少食気味の僕には若干重たくなることが予想されるため、基本、小さめのお茶碗サイズで作って試食していきます。最終的に1位になったレシピは、最後にあらためてたっぷり作って、洋食皿に盛ってみようかなと。
で、こいつのネーミングはどうしようかな。トンジルライスでもいいんだけど、もうひとひねりほしい。ポークスープというのもニュアンスが違うしな……。あ、トンジルの“ル”とライスの“ラ”が同じラ行なので打ち消し合って(謎の独自ルール)、「トンジライス」と呼ぶのはどうでしょう? 「え、なにその料理?」っていう、ちょっとした興味深さが出ません?
もぐもぐもぐ……あ〜、なるほど。じゅうぶん美味しいんだけど、ちょっと惜しい。食感はなじみのあるカレーやシチューとほぼ同じなんです。けれどもそいつらと比べると、味わいがあっさりしすぎている。
とん汁をずずずとすすってそれをおかずに白メシを食べるのは大好きなんですが、あれはどっちかというと滋味の世界であり、〇〇ライスの定番になるには、もう一歩パンチが足りてない感じです。けれども、可能性は大いにある気がする!
ならばほぼ同じ具材で、酒かすと白みそをベースにこってり味で作ってみた「かす汁」ならどうでしょう?
同様の手順でとろみをつけて、
味見をしてみると、とん汁に比べてものすごい濃厚さですね。ただ、ごはんと合わせるにはちょっと甘すぎるかな。もちろん美味しく食べられるんですが、もうちょっとこう、尖った味の料理のほうが合うのかもしれません。
和洋麺類を〇〇ライスにアレンジ
ならばちょっと趣向を変えて、日本で生まれた洋食の代表選手、ナポリタンを〇〇ライス化してみるなんてどうでしょう?
ここに小麦粉と、汁としてトマトジュースを加えてみましょう。
これはもう、「ナポリライス」がいちばんしっくりきますかね。
するとこれが、想像していたとおりではあるんですが、うまい!
味わいはおなじみのナポリタン。けれどもそれが濃厚なもったり感のあるソースとなって、白メシに絡む。その甘酸っぱさと味の濃さで、ごはんがすすむことこの上ないです。当然タバスコをかけても合うし、さらにバランスを微調整すれば新しい〇〇ライスのスタンダードになれるのでは!?
もはや、カレールーやシチューのルーのように、どこかのメーカーで「ナポリルー」を開発して販売してほしいほどです。
続いて思いついたのが、そば/うどんの〇〇ライス化。僕の大好物のひとつに「たぬきそば」がありますが、麺ではなくてごはんと合わせても絶対美味しいに違いないですよね? たぬきだけだと少し寂しいので、きつね要素、つまりあぶらあげも加えてあげましょう。あげだまとあぶらあげの両方がのったおそばのことを「むじなそば」と呼びます。つまり、これから作るのは「ムジナライス」。
ここに、小麦粉、それから、かけつゆの濃度に希釈しためんつゆを加えて煮つめます。
仕上げにあげだまをたっぷりとかけたらソースがあまり見えなくなってしまいましたが、がさっとスプーンですくって食べてみると、これが絶品! さっきのナポリライスと甲乙つけがたくはあるけれども、個人的な好みで言うとムジナライスがより好きかな。
焦げたあぶらあげの香ばしさ、とろとろと甘いねぎ、あげだまのサクサク感、間違いのないめんつゆ味。こんなうめーごはんはなかなかないですよ! しかも、肉類を一切使ってないのにこの満足感。

