とはいえ
とはいでですよ。ちょっとタイトルは大きく出すぎました。濃厚でなめらかな豆腐の味を想像すると、ちょっと違和感を感じるかもしれません。
が、僕は今回作って食べたような料理たちを、本気で美味しいと思って食べているので、ご興味があったら試してみてはいかがでしょう。より違和感がないのは、まるごとSOYのほうかと思います〜。
続いては、すりつぶした豆腐を衣にして野菜などをあえる「白和え」いってみましょうか。
いちから調理をするのがより良いのでしょうが、今回は検証なので手っ取り早く、スーパーのお惣菜コーナーでこんなものを買ってきてみました。
ひじき煮、きんぴら、ほうれん草ごまあえ。3種をすべてボウルにあけ、そこに豆乳ヨーグルトとすりごまを、目分量でどさっ。
煮ものに最初から味がついているので、一瞬で完成。
するとこれがびっくり。激安のお惣菜がいきなり高級和食の一品になってしまったようで、めちゃくちゃうまい!
白和えとしてまったく違和感はないけれど、知らずに食べると「これ、普通の白和えじゃないよね? なにか隠し味が入ってるよね? なんだろう〜?」ってなってしまいそうな、なんとも気の利いた味わいです。かなりおすすめ。
というか僕、実はこれまでも家でよくやっていたんですよね。新玉ねぎをきざんだものとか、きゅうりを刻んだものとかに豆乳ヨーグルトとオリーブオイル、塩などをあえてドレッシング的に使う食べかた。いつものサラダとは違う新鮮味があって美味しいんです。
それに加えて、白和えの成功体験。もう、たいていのものは豆乳ヨーグルトであえちゃっていいんじゃないか? と思うにいたりました。
そこで冷蔵庫に残っていた、トマトときゅうりを浅漬けの素で漬けたもの。
この時点で味見してみると、野菜に下味がついているから間違いなく美味しい。同時にふと感じたのは、これ、インドなどで食べられている、ヨーグルトに刻んだ野菜や果物とスパイスを混ぜたサラダ「ライタ」に近いんじゃないかと。
日本とインド。その境界線上にある料理、豆乳ヨーグルト白和え。ならばここに、クミンやガラムマサラなどのスパイスを加えてみたらどうだろう?
成り立ちが複雑なゆえ、料理名も長ったらしくなってしまいましたが、これがなんの違和感もなくシンプルにうまい! いや〜、我ながら思わぬところに着地したもんだ。
さて、最後は大きく脱線して、ライタから着想した料理をひとつ作ってみましょう。ずばり、カレーです。
けど実は、今回のテーマからものすごくそれているというわけではないんですよね。というのも僕、勝手に「フィーリングカレー」と呼んでいる、具材やスパイスをその日のフィーリングで決める、レシピなし、二度と再現できないスパイスカレー作りが趣味のひとつなんです。
その具材として使うことがけっこうあるのが、よくつぶした豆腐。これを豆乳ヨーグルトに置き換えて、作っていってみましょう。
今日はトマトとピーマン。そこに、ちょい賞味期限が切れてしまって、早めに食べちゃいたいと思ってたサバの水煮缶でも加えてみましょうか。
サバを崩しながらよく煮て、
さらにフィーリングでスパイスを足してみたりし、塩で味を整えれば完成。
あの〜、さっきから同じ感想ばっかりなんですが、いや〜、うまい……。香辛料と豆乳ヨーグルトのほのかな酸味が相性ばっちりで、爽やかな夏向きのカレーですね。サバとトマトの旨味の相乗効果も想像以上。やたらと体にも良さそうだし、これ、松屋の夏限定メニューとかで出たら大絶賛されるんじゃないかな? などと自画自賛してしまう美味しさでした。
そもそも、昔ながらのカレールーで作る家カレーって、実はけっこう時間も手間もかかるんですよね。けどこの豆乳ヨーグルトカレーならば、15分もあればできてしまう。“カレーの素”と考えても、かなり使える食材であると言えるでしょう。
とはいでですよ。ちょっとタイトルは大きく出すぎました。濃厚でなめらかな豆腐の味を想像すると、ちょっと違和感を感じるかもしれません。
が、僕は今回作って食べたような料理たちを、本気で美味しいと思って食べているので、ご興味があったら試してみてはいかがでしょう。より違和感がないのは、まるごとSOYのほうかと思います〜。
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