まず「徳」という文字を作る
ゆっくりとだが、滑らかに切れていく。楽しい。そして発泡スチロールが溶ける匂いが臭い。換気のために窓を開けているので寒い。
楽しくて臭くて寒い。これが徳を切り出す作業である。
だいたい18センチ四方、厚さ5センチの徳ができた。しっかりめの、まとまった大きさの徳と捉えていいと思う。善行に例えると、道に迷ってる人に道を教えるだけじゃなくて目的地まで付いて行ってあげるとか。
そしてこの時点では徳は積めていない。徳を置いただけだ。二つ目の徳からやっと徳を積める。
五個まで徳を積めた
あとはひたすら作って徳を積む作業である。
ここから少し危なげになってきた。積むのが難しいのだ。徳を積むのが難しい。これ以上徳を積むと倒れちゃうよという感じが徳の様子から伝わってくるのだ。
何度か崩れながらそれでもなんとか徳を積んだ。ここが積める徳の限界かもしれない。
積んだ徳が崩れた。限界は五個だ。
分かったこと
18センチ四方、厚さ5センチの発泡スチロールの徳の場合、
積める徳は五個まで
この方法で「経験」も積める。「徳」の様子から想像するに、積める経験は三個ぐらいじゃないかなと思う。
無い慣用句の実写版
積める徳の個数が分かったところで、発泡スチロールの「徳」が五個、手元に残った。この「徳」になんらかのアクションを加えると慣用句っぽくなる。
無い慣用句なのだが、その無い慣用句をやってみている雰囲気が出る。どんな意味の慣用句なのかは、各々想像してみてください。
「徳」ってこんな文字だっけという気持ちになってきた。ゲシュタルト崩壊だ。徳のゲシュタルト崩壊。
実際の善行の徳の方は絶対に崩壊させてはならない。丁寧に、心を込めて徳を積んでいこう。