実食
完成したので食べてみよう!
まずは握り寿司から。


全体的に米が固い。おこげ出来てたしな……。
不思議と、酢飯感があまりない。 最初の一瞬だけ酢飯だが、すぐに酸味が消える。でも、おこげの香ばしさが勝っているだけかもしれない。
醤油はちょっと甘めで美味しい。餅と一緒に食べたい味である。

米のクオリティを下げることによって、上に乗っているネタの美味しさがグッと上がっている。お刺身はよくスーパーで買っているが、なぜかいつもより美味しいのだ。なんだこの感覚……!
ボソボソの固いパンに普通のジャムを塗ったら、いつもよりジャムが美味しく感じるのか気になってきた。今度やってみよう。

日本の湿度でしっけているのか、海苔が噛みきれない。固い米と噛みきれない海苔で、かなり歯応えのある寿司となっている。
ただ、だんだんとその固さに慣れつつある自分がいた。
癖になる固さで、噛めば噛むほど美味しく感じ始めている。
最後に野菜巻きを食べよう。
お箸だとすぐバラバラになりそうなので、手で食べることにした。

海苔と醤油と野菜が絶妙にマッチしている!!なんならこれが一番美味しいかもしれない。今回使わなかったけど、エビを入れたらさらに美味しいと思う。
お寿司は野菜が摂取できないところがいつも気にかかるのだが、この野菜巻きを添えておけば、栄養バランスも良くなる! お寿司やさんにこれがあったら絶対注文するだろう。スシローで商品化して欲しい。
まさかの野菜巻きが一番美味しいという結論に至ったが、海外に行って、お寿司を食べたくなったとき、この固いお米のお寿司が出てきたら普通に嬉しいだろうと思う。寿司でしか満たされない部分が、満たされていく感じがした。
フランス在住の日本人たちにとって、オアシス的な存在として、この「KIT SUSHI」はあるのかもしれない。