特集 2019年10月7日

スタバのカップに書かれたい

このカップに、何かメッセージを書かれたい!

スタバに憧れている。

スタバではカップに簡単なイラストや気の利いたひとことを書いてくれることがあるという。
あれに憧れているのだ。

僕は時々(半年に一度くらい)スタバに行くけれど、カップにオーダー以外の何かを書かれた記憶がほとんどない。
なぜだろう。憧れは強まるばかりだ。書かれたい。

その店の常連っぽく思われれば、なにか書いてくれたりしないだろうか。
半年に1度程度だった来店の頻度をいきなり上げてみよう。
7日間連続で同じスタバに通って、カップに書かれてみようと思う。

北海道在住の大学生。演劇サークルに所属していますが、やったことがあるのは音響担当・舞台装置担当・当日宣伝担当で、一度も演技をしたことがありません。好物はパステルのなめらかプリン。

前の記事:北海道でしてみよう!拾い食い


ルールを決めて常連感を出したい

というわけでスタバにやってきた。

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実に約半年ぶりのスタバ

1週間、同じスタバに通ってみるわけだが、常連っぽく思われるためのルールを課すことにした。

・午前中に行く

・注文するメニューは「ホワイトモカ」のみ

・必ずワンショット追加する

以上がルールである。

時間とメニューを一貫することで「いつもの常連っぽさ」が出そうだし、さらにワンショット追加することで程よくオリジナリティが出るはずだ。
こちらが言うより先に「ワンショット追加ですよね」と確認されてみたい気もする。それも常連感である。

カップに書かれるのが楽しみだ。

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1日目(9月8日・日曜日)

記念すべき初日のホワイトモカである。
個人的にはめちゃくちゃ久しぶりのスタバだったので、緊張感があった。

「ホワイトモカにショット追加したのを」
『サイズお願いします』
「……トールで」

トール のアクセントを 渡辺 と同じアクセントで言ってしまった。
少し恥ずかしかったが、ショットを追加したホワイトモカは味が濃くて美味しかった。

さて、重要なのがカップである。

 

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記念すべき初日のカップには…
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シールが貼られていた。まじか。

衝撃の事実を目の当たりにした。
現在はオーダーの内容をシールで貼っているようだった!

ペンではないのだ。ハイテク!
このシールのほかに、ペンで何か書かれている様子はなかった。むむむ。

でも、考えてみよう。
これはホットのホワイトモカだ。
アイスのホワイトモカを注文してみたらどうだろう。カップが結露するはずである。
さすがにシールは使わないんじゃないか。

ハイテク化にめげず、次の日も同じスタバに行くことにした。

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空は青くてきれいだった
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2日目(9月9日・月曜日)

2日目の今日は「アイスのホワイトモカのグランデにショット追加で」と一発で言えた。
さよなら、渡辺徹(注文したのはグランデ)。

前日の目論見通り、同じホワイトモカを今度はアイスで注文してみた。
カップには何かペンで書いているのだろうか、それともシールだろうか。

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アイスのホワイトモカ(おいしい)
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やっぱりシールだった

検証の結果、アイスのドリンクにもシールが貼られていた。これはまずい。
文明化がここまで進展しているとは。

しかしよくよく見てみると、店員さんは油性ペンを持っているのだ。
どれに何を書いているのかまではわからなかったが、確かにペンを使っていた。
ということは、カップに書かれる可能性はゼロではないのかもしれない。

通い続ければ、いつかカップに書かれるのかもしれない。続けて常連感を出していこう。

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ああ、やっぱり空がきれいだ
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シール店舗は全くカップに書かれない

こんなノリで同じ店舗でのスタバ通いを1週間続けてみた。
結果がこの通り。ダイジェストでご覧いただこう。

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6日間、ぜんぶシールのみ
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最終日もシールのみだった

毎日同じスタバに行ってみたが、この店舗では、完全にシールのシステムに置き換わってしまっているようだった。当然、シールの他には何も書かれていない。
あの時、店員さんが持っていた油性ペンの用途はなんだったんだろう。

そもそも、カウンターの店員さんが毎日違う人だったので、常連感すら醸しだせなかった。
いわんや「ショット追加しますよね」とも言われるわけがなかった。悲しい。

こうやって1週間スタバに通い続けてわかったのは
・ここ最近、スタバはシステムがハイテク化している
・シールを使っている店舗はカップに書いてくれない
ということだけである。

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見上げた空はだいたい青くてきれいでした

いやー、何か書かれたかったなあ、カップ!

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と思ったらあっさり書かれた

最終日のスタバを終えた午後、ふと思い立って別のスタバに行ってみた。

書店の中にある比較的すいているスタバである。
ベイクドアップルフラペチーノを注文すると、店員さんはおもむろにペンを取り出し、カップにオーダーを書き入れ…

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うわあ!

なんとあっさり。カップに「Thanks!」と書いてくれた。常連感とか関係ないんかーい!
でも純粋にうれしい。こちらこそありがとうだ。

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BAF ベイクドアップルフラペチーノの略

これでわかったのが、現状、カップに書かれるか書かれないかの大きなカギを握っているのは、システムが「シール化」されているかどうかのようである。
いまだペンでカップにオーダーを書いている店舗では、余裕があれば何かしら書いてくれそうだ。

カップに書かれたい皆さんは、シールのシステムに置き換わっていない方のスタバを探して通いつめましょう。
いつか書かれるはず。頑張りましょう。


よし、夢がかなった。でも、この1週間はなんだったんだ。
あの店の常連になれただろうか。


常連ぶるにはスターバックスカードを使うといい

スタバ通い3日目までは代金を現金で支払っていたが、小銭がなんだか面倒だったので、それ以降はスターバックスカードで支払うようにした。

スマホアプリのバーコードを読み取ってもらうとき「いつもありがとうございます!」と確実に言ってもらえるので、常連感があって爽快だった。

スタバで常連感を出すには、カードを作った方がいい、というライフハックを生み出した。
が、それはもはや常連なのかもしれない。

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