特集 2023年8月9日

イカスミチャーハンがおいしい【石垣島】

スーパーにイカスミが売っていた。なら作れる

こんなにも飽きることがないのに、この街を離れたあと、私はどう暮らしていけばいいのだろう。そう思っていた矢先である。

スーパーで、
「いか墨」を見つけたのだ
小分けになっている袋タイプと大きいもの、2種類あった
海外のものらしい(沖縄ではないのね)

さっそく帰宅後、調理をしてみた。

作り方はいたってシンプルである。

にんにくを油で炒めて、香りがたってきたら、みじん切り玉ねぎを追加してさらに炒める

さらに、イカや白身魚などの具材を入れ、ごはんを入れ、なんとなく炒めたあとにイカスミを入れる。

えい!

ああ。この工程だけがどうしても、恐ろしい光景に見える。

おいしいのに。

混ぜれば混ぜるほど、メタリックでぎらぎらとした、得体のしれない食べものへと変貌をとげていく。

フライパンのなかでいったい何が起こってんだ……っていう色

でも口にすれば、やっぱりうまいのだ。

塩を使わずに作ったら、ただただ優しい味わいになった

優しい。とても優しい。羽毛布団のような、おろしたての今治タオルのような、どこまでも包み込んでくれそうな味がする。

そして少し遠くに旨みも感じる。

 

ところで、イカスミ単品だとどんな味なんだろう。今更なんだが、気になってきたので、ダイレクトに口にしてみたい。

墨汁みたい
………!?

あれ。えっと。たまたまこの商品だからなのだろうか。磯の香りがするとかもっとあると思っていたけど、わりと薄味な気がする。 

というか……味……味はどれだ。つかみそうでつかめない。あるんだけど、ないような気がする。なんだかとても味の迷子である。

手にはしっかりと汚れがつくけど

ますますイカスミのことがわからなくなってきたぞ……!


理解が深まった気がしていたのに

家で好物を作れるようになれば無敵だ。そう思って購入した素材を、じっくり味わってみた結果、なんだかよくわからなくなってしまった。でも、好きな気持ちは変わらない。変わらないのだから、もっと探究してみればいいんだと思う。とりあえずまずは、家にあるイカスミたちをじっくり味わい尽くしたい。

last.jpg
これは、インターネットから青い鳥が消えたちょうどそのころ、石垣島で見かけた青い鳥
<もどる ▽デイリーポータルZトップへ
20240626banner.jpg
傑作選!シャツ!袋状の便利な布(取っ手付き)買って応援してよう

 

デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」がとどきます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ