カニ、捕獲
頭というか体というか、カニの本体部分をトングが完全に捉えた。抵抗するように白い爪が逆にトングをはさみ返す。おかげでがっちり体が固定された。爪を持った腕は太く、各足には剛毛が生えている。二つ目の条件、足に毛が生えている、もクリアだ。なんとこいつ本当に上海ガニではないか。今日は蒸し蟹か。
甲羅の部分だけでも10センチくらいはあるんじゃないだろうか。およそそのへんの水場にいる生き物とは思えないでかさだ。興奮して50枚くらいカニの写真を撮った。しかし落ち着いてもう一度ボディを仔細に観察してみる。最後の条件をチェックするためだ。はたして胴体部の両側に角が4つずつあるのか。1、2、3・・
角、3つだ。
どう数えても一つ足りないのだ。捕まえたカニは両側に角が3つ。つまり上海ガニではないということだ。残念、情報をくれた僕の知り合いもおそらく上海ガニではなくこのカニを食べたものだと思われる。僕は食べずに逃がした。
モクズガニだと思われます
専門家ではないので完全な特定は難しいところだが、このカニ、おそらく上海ガニ(チュウゴクモクズガニ)と同属異種の「モクズガニ」ではないかと思われる。こちらも同じく食用のカニとして漁の対象とされているらしく、上海ガニ同様にうまいらしいので食べたらよかったのかもしれない。
僕の家の裏の畑にいるカニは上海ガニに近いカニだった。とても局所的な情報で申し訳ないがちょっと見てきての番外編みたいな位置づけで考えてもらえると幸いです。それからカニを捕まえるときには本当にトングが便利でしたよ。