ギフトの文化はパーソナルへ
それにしても凄まじい品揃えである。
ギフト用の食器はもちろん、洗剤やタオルから・・・
出産祝いの赤ちゃんグッズまで
店舗によっては冷凍庫を置いて冷え冷えの洋菓子まで置いてあるそうだ(写真は葛飾区白鳥店)
わたしがサラダ館に追いつくまでの間、ギフト文化もいろいろと変化があったのだろうか。
それはもう、すごい変わりようでしたね。
一番最初の頃は、結婚式の引出物ですごく需要があった。サラダ館でも、こんな辺鄙な立地でどうやってんだろうっていう小さな店舗があるでしょう。
そういうところは店舗で売るというよりは、結婚式場に業者として納品していたり、法事の香典返しとか、大口の取引があったんですね。
ここらでは結婚式が減って、代わりに法事が増えて、そこに新型コロナウイルスの流行でしょう。
みんなで集まるような宴席が一気になくなって、お葬式も家族葬みたいなこじんまりしたものに変わって、今は店舗で個人のお客様相手に販売するのがメインですね。
ああ、郊外の一生を走馬灯で見たかのようだ。
会社単位ではお中元やお歳暮をとりやめるところも増えてきているけれど、個人単位ではまだまだお中元もお歳暮もあるし、季節問わず「ちょっとした挨拶」っていうのは無くなりませんね、と店主は話す。
「ちょっとした挨拶」って「ちょっとしたパーティー」みたいな響きだけど、出くわす可能性はきっと高い。そのときのためにこういう助っ人を知っておくと心強かろう
お気に入りのサラダ館を見つけにいこう
「まだまだ、サラダ館の存在意義はありますよ」と続くように話してくださったのは、東京初のサラダ館である白鳥店。
東京にもサラダ館ってあるのかな?と思って調べたらばっちりありました
当時このあたり(葛飾区)で贈答品を買おうと思ったら、上野の松坂屋まで行かなければならなかったそうだ。今でこそ大きめのスーパー、コンビニなんかでも簡単な菓子折りぐらいは手に入るけれども、わざわざ百貨店に出向かずともギフトが購入できるというのは革新的だったという。
都内であってもこうなのだから、ましてや郊外の田舎町におけるサラダ館の役割はさぞ大きかったのだろう。
お店の一角には家族で楽しめるボードゲームがぎっしり!こちらは二代目の趣味が高じたものだそう。
買おう買おうと思っていたボードゲームがあった!法事で渡す菓子折りを注文するついでに、お孫さんにボードゲームを選ぶ、なんて場面があったら最高だな~
お店におじゃましている間も、お客さんがパラパラと来てはおしゃべりを楽しみ、贈り物の相談をして帰っていく。この風景こそがサラダ館の素敵なところだと思う。
正直なことを言うと、わたし自身は今までギフトが苦手なタイプだった。
マナーとかその人の好みとか、自分のセンスがどう思われるかとか、気になることがたくさんありすぎる。目につくすべての店に入り熟考を重ねそのうちに、贈りたいという気持ちよりも品物を決めるための体力が先に尽きるのである。そうして幾多の贈りものチャンスを逃してきた。
そんなひとこそ、もうギフトはここに相談すると頼る先を決めてしまえばいい。あとは素直にお祝いをしたいという気持ちを楽しむだけでいいのだ。目の前がぱっと明るくなって、お祝いごとが待ち遠しくなってきた。
ところで「サラダ館」はどういう意味だったんだ
あちこちのお店の方とお話ししたが、すっかり「なぜサラダ館という名前なのか」お聞きするのを失念してしまった。なので、直接シャディ株式会社にお尋ねしました。
「サラダ館」という事業名の由来
フレッシュで色とりどりの野菜が一杯入っている「サラダ」のように、シャディのお店には、たくさんの新鮮な商品の取り扱いがあることから「サラダ館」としました。
なぜ看板がトマトのモチーフなのか
フレッシュなサラダのシンボルとして真っ赤なトマトを選びました。
…
……わかったようなわからないような!でもおかげで、20年経ってもあなたのことを思い出すことができました。ありがとうサラダ館!