その名はリバーシブルレーン
渋滞緩和を目的として、時間帯によってセンターラインをずらすことで交通量の多い方向の車線を増やす仕組みをリバーシブルレーンという。
最近ではその複雑さから時代の流れとともに各地で姿を消しているというが、私の住む新潟にはまだある。
西大通という道路の新潟市の中心部と、郊外を結ぶ道路がそれである。
リバーシブルレーンのセンターラインの変更の方法にはいくつか方法があるが、ここ新潟市西大通の場合は、可変標識板タイプというものである。
四角い箱の中に、「中央線↓」と書かれた文字が入っており、時間ごとにこの表示が切り替わる。そのためこれを可変標識板と呼ぶそうである。
この表示の場合
ちなみに「×」の表示のある車線は進行方向とは逆車線であることを示している。
この中央線の文字が左右入れ替わるようすは巨大ロボットの変身シーンのようでワクワクするに違いない。
路面標示も複雑になる
センターラインの変更は可変標識でかわることが分かったが、車の進行可能な方向を示す路面標示は簡単に書き換えることができない。どうするのか?
実はこんな風になっている。
運転席から見ると
運転しながら「わかるか!」と叫びたくなるほど、初見の道路でこれを見極めるにはハイレベルな判断能力を要する。
私はここを通るとき、「は?は?」と言いながら、毎回選択を誤り、したくもない右折をさせられ遠回りしております。
切り替わる瞬間はこうだ!
さあ、切り替わる瞬間を見てみよう。
新潟市西大通りは午前と午後でセンターラインが切り替わるので、正午を狙って撮影する。
午前11時55分、スタンバイOK。あとは12時ちょうどに表示が切り替わるのを待つだけだ。
しかし、12時を過ぎてもうんともすんとも言わない。あれ?
午後って12時ではないのか?17時とかなのか?
炎天下の中、検索するが有益な情報なし。
熱中症になりそうだし、一旦帰るか?
と思ったそのときだった!
音を立てることもなく蓋が閉まりだす可変標識。
このまま10秒経過。
そして…
ふたたび静かに蓋が開くと…
おお、こうなっていたのか?!
やっぱりかっこいい!
センターラインが切り替わる方法は、握ったコインが、左右の手で入れ替わる手品のようであった。
と、ここまで書いて入稿したところ、2000年代に書かれた編集長の林さんによるこちらの記事が発掘されたと連絡があった。
今回の記事と同じ内容である。
でもでもでも!しかし!林さんの記事は東京の品川のリバーシブルレーンの話であって、今回の私の記事は新潟のものなので、同じ内容というか、少し似てるというか、言い方をかえればぜんぜんちがう内容であると言い張ることもできるので、私はそう言い張ります。