デジタルリマスター 2022年2月4日

メッコールの味を再現したい(デジタルリマスター)

好き嫌いがわかれます

メッコールという飲み物をご存知だろうか。
簡単に言うと「麦サイダー」のようなものだ。

昔から好物のひとつだが、あまり売っていないので入手困難。レアなドリンクとしても知られている。

すっかり見かけなくなったため、家で手軽にメッコール(に近いもの)を飲みたいという欲望からこの実験に至った。

2009年2月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1975年生まれ。千葉県鎌ヶ谷市在住。猫好き。人生においての目標は食べたことのないものをひとつでも多く食べること。旅先ではまだ見ぬ珍味に出会うため目を光らせている。

前の記事:野菜の種の名前がおもしろい(デジタルリマスター)

> 個人サイト 晴天4号 Twitter (@hosoi)

どこで売っているのか

ご存知の方も多いと思うが、メッコールは、ドクターペッパーやルートビアに並んでマニア受けする味と言われる清涼飲料水。一般的には「まずい麦ジュース」と認識されている。
売られているのは主に自販機。
そしてその自販機が全国で150強という。少な!その多くは関東に集中しており、全国的にゼロの県のほうが断然多い。

私は高校生の頃、予備校ちかくの自販機で買っていたが、時が経ちいつのまにかメッコール自販機は消え去っていた。他の土地でもどんどん消えているそうだ。そんなに売れないのか。

偽メッコールを作るにあたり、本物がないと味の比較ができない。さてどうしようと悩む。
あ、そういえばちょっと前、横浜の中華街で飲んだ記憶が。

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パソコンの中を探して見つけた写真。

2006年の日付の写真だった。たしかに中華街でメッコールを飲んでいる。なんでこんな写真を撮ったのかは覚えていないが、メッコールでパソコン内検索したら出てきた。どうでもよい写真でも撮っておくとたまに役に立つものですね。

この写真の背景をもとに、中華街のどのあたりかを割り出し、現地に向かった。はたしてまだ在るのだろうか。……

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あった!
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ふつうの飲み物と混じって、たしかにそこにメッコールが。

写真に写っているお店の向かい、小さな路地を入ったところに自販機はあった。
早速買ってみた。

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デザイン変わってるやん!でも再会できた喜びは大きい。

 

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会いたかったよ

缶のデザインがリニューアルされている。でも馴染みのある250ml缶はなつかしい。500mlペットボトルとかになっていなくてよかった(あまり需要はないと思うが)。
大人買いし帰宅。あの独特の味は健在なのだろうか。「また会えたね」とささやき飲んでみた。

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見た目は色の薄いコーラ。
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大麦健康飲料ですよ。

 

さわやかになってる!?

あれ、こんな味だったっけ。もっとクセの強い味だったような。もしかするとデザインの一新とともに中身も少しリニューアルしたのか。

…しばらく味わってみたが、やはり来た、この不穏な後味。口の中が不自然に麦々してくる。とてもなつかしい。うまい、うまい、うまいぞー。

アルコール抜きの甘いビール、もしくは麦スナックをサイダーにした感じか。

一見爽やかなんだけど、どこか危険をはらんでいるという、間違い探しのような味だ。

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イメージ

 

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偽メッコールを作ろう

脳に味をインプットさせたところで、身近にあって味が再現できそう材料を集めてみた。フィーリングで。

■ [麦茶] + [サイダー]

まずは直感でこれだった。
あの独特な味はこんなシンプルなものではないと思うが、とりあえず麦といったら麦茶という安易な考えからスタートを切ることにする。

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濃いめに出した麦茶とサイダー。
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炭酸を重視すると色は本物より薄くなる。

 

やっぱり何か足りない

うすい。砂糖入り麦茶よりも存在感がない。メッコールとはほど遠くパンチがないが、それが逆に飲みやすく、夏にがぶ飲みできるタイプの作品となった。

ちょっとフヌケですが、夏に試してみて下さい。

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イメージ:店先に長い間貼られて日焼けした南国のポスター

 

■ [コーヒー] + [サイダー]

なんかこう、濃いコクというか、フックのきいた味が根底にある気がする。
そこでこのコンビはどうか。

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煮詰めたコーヒー。
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あ、色も濃くていいかんじ。

 

コーヒーですわ

まんまコーヒー味だ。新しいコーヒー飲料。
何か間違ってはいるんだけど、これはこれで商品としてもアリかもしれない。ポップな新感覚飲料として売り出されて、ひとシーズンでコンビニの棚から消える感じの。

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イメージ:これくらいの違和感

なかなかメッコールに近づけない。やっぱりメッコールはメッコールなんだろうか。そりゃそうだけども。

もう、あれを使うしかないな。

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■ [ビール] + [砂糖]

メッコールの味を誰かに説明するときはたいてい「アルコール抜きの甘いビールみたい」と言ってきた。その説明がはたして正解なのか、ここで試さずしていつ試すのだ。
そして確実に分かっていることは、ビールはそのまま飲んだほうが美味しいということだ。

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この記事書いたら飲もうと思ってた…
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ガムシロップを入れました。

 

甘いビールはまずいという事がわかりました

わかりきってはいるが大失敗だった。あまりに面白いので妹にビールと偽り飲ませたら「ヅドゥッ!」という文字では表しにくい発音のうめき声をあげていた。

意味不明かつどこか心配になる味。酒という事がそもそもの間違いだったようだ。

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イメージ:川にウミガメ。腑に落ちない

 

■ [ホッピー] + [コーヒー] + [砂糖]

ならばこれでどうだ、ホッピー。一応アルコールは0.8%程度入っているが、ブドウ糖なども含まれ、なんとなく清涼飲料ぽくもある。

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健康をアピールしている点もメッコールと近い。
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煮詰めたコーヒー再び。そろそろ胃がイガイガしてきました。
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ちょっと泡立っていいかんじ。

 

戦慄の苦味と麦味

誰これ考えたの、と思った。ホッピーの苦さとコーヒーの苦さが見事にタッグを組んでいる。一生分の苦さを蓄えた飲み物を今飲んでいる。この先もっと苦い経験もあろうになんでここで・・・と涙が出そうになった。

それにしても強烈に麦々している。なるほど、ホッピーは焼酎と割って飲むものなので、麦の味は濃いのか。ああ、なるほど。

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イメージ:麦畑に走る稲妻

 

■ [ローアルコールビール] + [コーヒー] + [サイダー]

そもそも手に入りやすい材料で作るのが主旨だった。ホッピーよりも買いやすい、ローアルコールビールでどうだ。そして、またサイダーの出番。きっと飲みやすさはサイダーが決め手なのだ。だんだん分かってきた。

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試行錯誤の末のメンバーはこれでした。
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色も泡もバランスいい。

 

おかしいけど、やさしい

サイダーを入れたことで苦みが薄まり、飲みやすい。やっぱりサイダーだったのだ。
調和しているかどうかは自信がないが、やさしく博愛な味だ。深い母性を感じた。慣れが必要なのは認めるけれど。

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イメージ:母性・博愛・異種混合

 


どれも似てないけどそんなにまずくもないです

なにかずいぶん遠くへ着陸してしまった気がする。新しい飲み物を発明する試みではなかったはずなのに。
ただ、メッコールのような個性のあるドリンクを生み出せたことは満足している。

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放浪しすぎた

 

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