電子工作力をあげたい
Arduinoを使ってスマートにUSB危機一髪を作ろうと張り切ってArduinoと本を買って勉強をしたのです。
が、勉強中、何もしてないのにArduinoは壊れました。何かしてたみたいです。電源を逆流させて繋いでいたそうです。
「何もしてないのに壊れた」という人を少し疑っていましたが、自分が当事者になると恥ずかしくて深く反省するしかありませんでした。
十数年前、会社でUSBメモリーからウィルス感染する騒ぎが起きた。
機械を入れ替え、データのやり取りがフロッピーディスクからUSBメモリーになった瞬間に訪れたあの騒ぎは忘れられません。
USBメモリーをUSBポートに入れ、データを読み込んだらウィルスに感染。これは剣を樽の穴にさしたら黒ひげが飛び出る黒ひげ危機一発みたいなものじゃないか。と思ってUSBメモリーを使った危機一発を作りました。
遊び方は黒ひげ危機一髪と同じです。
USBメモリーを一人ずつ順番にさしてウィルスに感染した人が負けになります。
ウィルスに感染すると画面が光って音(エリーゼのために)が流れます。建て付けが悪いので手で抑えながらUSBメモリーをさしています。
実際の職場でウィルス感染をやらかしたら、偉い大人に怒られ、「なぜウィルスに感染していたのか?経由は?」など「なぜ?」を5回くりかえし、原因を分析・追求するところでしょう。(なぜなぜ分析)
今はクラウド化が進んでUSBメモリーでやり取りすることは少なくなったと思いますが、。どの手段でもデータのやり取りは注意をしたいです。
PCはラジオです。乾電池を入れてスイッチをONにするとラジオ放送が流れます。アラサーは中学の技術の時間にこれを作りませんでしたか?
PC型ラジオの存在があったからこそUSB危機一髪を思いつき、実現したのです。
次に材料と仕組みを説明します。
本体の中にある基盤やスピーカーを取りのぞきました。
画面は赤い下敷きです。その下にプリンターで印刷できるプラ板で作った画面を重ねてあります。
重ねているだけなので画面を入れ替えることができます。
今回の要、USBポートです。黒いスチレンボードと本物のUSBポートで作りました。
ポートを六角形にして9個USBメモリーの挿入口を。当たり判定は黒ひげ危機一髪から抜き出した部品を使っています。
USB挿入口は、何ゴミの日に捨てていいかわからないでほったらかしにしていた、壊れたUSBハブから金具だけ拝借しました。
本当はギミックにUSBメモリの先を直接当てたかったのですが、大きさをラジオのサイズに合わせた結果、USBポートがギミックから遠くなってしまいました。
仕方なく、ギミックまで届く棒を竹ひごで作りました。先端はギミックに当たる面積を大きくするためにグルーガンを。
ライトは赤下敷きに負けないくらいの明るさにしたかったので車用の12ボルトのライトを使用しました。このライトは始めから電池とスイッチが繋がっているので便利です。
音は呼び出しチャイムを分解して中身を使いました。
本当はエリーゼのためにではなくブザー音にしたかったんです。
しかしブザー(90デシベル・騒々しい工場の中と同じくらいのうるささ)をいじっていたところ、ちょうどマンションの空き家を掃除しにきた大家さんが「さっきからなんか鳴ってるけど平気か?」と険しい顔で訪ねてきました。そりゃそうなるな。近所迷惑になるのでメロディ型にしました。
外観はアナログでの作成ですが、中身の仕組みは少しだけ電子要素があります。はんだ付です。
呼び出しチャイムのスイッチの配線を短くし、ラジオ本体の電池ボックスにはんだ付しました。チャイムの電源を本体の電池ボックスから供給できるようになります。
ここらへんの作業は中学生の授業ぶりなので、電気に詳しく普段仕事ではんだ付けをしている夫に見てもらいながらやりました。
ラジオは単3電池3本、呼び出しチャイムは単4電池2本で作動します。
「単4電池2本で動くものに単3電池3本入れてスイッチを入れたら電気の供給過多で爆発しちゃうのでは?」と焦ります。
「このままじゃ爆発しちゃう!壊れちゃう!」と騒いでいたら、「電池は単3、単4共に1本あたり1.5ボルト。ラジオは電池3本(4.5ボルト)、チャイムは電池2本(3ボルト)だから電池の本数を同じにしたら大丈夫。空いたところは金属で電気が流せるようにしたらいいよ」と金属をつけてもらいました。へぇ〜そんなことができるんだ!
『電気』という言葉が出てくると脳が勝手に思考停止してしまいます。いやな仕様だなぁ。
動画を見ると始めから光って音がなるので「1箇所しか当たりがないのか?」と心配した人もいるでしょう。大丈夫です。底をグリグリ回せば当たりが変わります。
ここまで何事もなく出来上がりを見せてきましたが、実はいろいろとつまづいてきました。
中身の養生テープのみすぼらしさ感じや建て付けの悪さにはそれなりの理由があります。失敗続きでどうでもよくなった…いや、力が抜けたからです。力が抜けたからこそ出来たUSB危機一髪なのです。
私が失敗して落ち込むたびにセコンド(夫)が「大丈夫!失敗は成功への道だよ!」「この失敗でヒントが得られたんじゃないかな」「初めから成功したら面白くないだろ」と励ましてくれました。
これらの励ましがなかったら、この企画は世に出ずに終わっていたかもしれません。
工作や発明を趣味にしている友人・知り合いがいたら褒めちぎってあげてください。きっと世の中がどんどん便利になりますよ。
Arduinoを使ってスマートにUSB危機一髪を作ろうと張り切ってArduinoと本を買って勉強をしたのです。
が、勉強中、何もしてないのにArduinoは壊れました。何かしてたみたいです。電源を逆流させて繋いでいたそうです。
「何もしてないのに壊れた」という人を少し疑っていましたが、自分が当事者になると恥ずかしくて深く反省するしかありませんでした。
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