重い・見えない・体がかたい
ここからなんです。ここからがまじで意味分かんないんですよ。ぜひ意味のわからなさとわたしの表情を味わってください。
袍の裾を引き上げて長さを調整するのだが、たゆんだ布地が死角をつくって下のほうが見えないのである。作法上はよくないのだが、顎であまった布を抑えてなんとか覗き込むことになる。
引き上げた袍は、袴の腰部分に差し込んでズレないように仮で固定する。ボタンとかベルトとかご存じない方々がつくった服なので。
袴の腰に差し込んでいるだけなので、入れ込みが甘かったりするとすぐポロッと抜け出てやり直しになってしまう。そもそも袴がちゃんと履けていないと差し込むことすらできないので、最悪の場合はオールリセットである。
紐をこれでもかと強く縛っておかないと袍が形を維持できない。必死に縛る。この前の祭典では更衣室から出た瞬間に紐がずれて崩壊した。祭典中ずっと気が気じゃないのでほんとうによくない。
写真を見返していると、記事のために意識したとかじゃないのにずっと顔芸をやっていたのが恐ろしかった。宮中なら流刑ものである。
説明を大幅に省略しているが、あとは冠をかぶって浅沓という黒い靴を履き、笏を持てば神職の正装のできあがりである。
大変さが伝わっただろうか。慣れていると5分程度で着られるそうだが、私は30分くらいかかってしまう。時間が掛かるぶん腕や肩を使う。撮影の翌日、運動不足がたたり筋肉痛になってしまったほどだ。筋トレじゃん。
あなたの町の神職も、そっけなく澄ましているように見えて裏側では表情豊かに袍と格闘しているかもしれません。そう思うと神社が身近に思えますね。これってトリビアになりませんか?

