野生のリスと戯れる
井の頭の飼いならされたリスをあきらめ、今度は野生のリスと戯れることにした。映画「風の谷のナウシカ」に、野生のリスみたいなのが、ナウシカの指を噛み「怖くない」とナウシカが言い、仲良くなるみたいなシーンがあるのだけれど、ぜひそれを再現したいと思う。
鎌倉の大仏で有名な高徳院。ここは野生のリスが出現するポイントでもある。また、ここには井の頭のリスの小径のような触ってはダメという看板はない。戯れても問題ないのだ。リスしだいだけれど戯れ放題なのだ。僕としてはぜひ戯れたいと思う。
リスを探すために上を見続けた。修学旅行と思われる小学生の団体がつられて上を一緒に見ていた。でも何もいないので、小学生は「こいつ何見てるんだ」みたいな、どう好意的に見ても決して温かいとは言えない視線を僕に送っていた。
全然リスいない
全然リスがいないので、脇にあった売店でリスはいないのか話を聞いた。
店員「10年前くらいはエサをあげてもよかったからたくさんいたけれど、今は減ったね」
僕「エサをあげてよかった頃はすごかったんですか?」
店員「すごかったよ。お店の中までリスが入って来て大変だった。増えすぎてエサをあげるのが禁止になったのよ」
あんなにかわいいリスだけれど、たくさんんいると迷惑らしい。いればいるほどかわいいと思うのだけれど。リスに囲まれて眠ったらいい夢が見れそうだと思ったのだけれどそうでもないみたいだ。
リスがいました
その後、僕は真剣にリスを探していたけれど、最初にリスを見つけたのは鎌倉探索をしていたのだと思われる幸せそうなカップルだった。人生とはそういうものなのだ。求めているものほど手に入らないのだ。
カップルの女性の方が「何かいる」と上をしきりに見ていて、男の方が「何だろう」と返す、ふわふわした会話をしていた。それは僕が2時間前から探していたリスだ。見つけてくれてありがとう。
僕の肩は左右ともあいているのだけれど、全然降りてこない。隣ではカップルが、かわいい~などと楽しい悲鳴をあげている。確かにかわいい。これが肩に乗ってくれればと思うのだが、それはムリなようだった。