特集 2021年2月5日

FPSゲームみたいな写真を撮る方法

一人称視点の3Dガンシューティングゲーム(FPS)をし終えたあと、現実世界に目を移すと「微細な表現がリアル!」と思うことがある。ゲーム内の描写と現実の見た目がリンクしてしまうのだ。

逆に現実世界にFPSの要素を持ち込んだら、すごいリアルなゲームのように見えるのではないだろうか。試してみた。

1986年埼玉生まれ、埼玉育ち。大学ではコミュニケーション論を学ぶ。しかし社会に出るためのコミュニケーション力は養えず悲しむ。インドに行ったことがある。NHKのドラマに出たことがある(エキストラで)。(動画インタビュー)

前の記事:プラモデルを走らせたい

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FPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲームとは

FPSとはその名の通り一人称視点のシューティングゲームである。有名なところを挙げると『Apex Legends』や『Call of Duty』シリーズがある。

こんな画面のゲームである。やったことがなくても、こういうのがあるという認識はあるのではないだろうか。

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これがFPSです(『Apex Legends』の画面キャプチャ)

FPSの特徴として注目したいのは画面右下に銃がある点である。これこそFPSをFPSたらしめている要素と言っても過言ではない。

これを現実世界に置き換えるというのが今回のもくろみである。

実際に銃を持ち歩くわけにはいかないよね

では実際に銃を持ち歩いて、自分の視点から写真を撮ればFPSっぽくなる!ということになるかといえば、そうなのかもしれないが完全に危ない人になってしまう。そこでぼくはこういうものを用意しました。

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意味はわからないけど、銃が壁をどーんと突き抜けてきているのがかっこいい

6分の1サイズの銃のプラモデルである。これを実際の銃の代わりとしたい。

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とりあえず組み立てます
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気がついたらできました

銃だけでは不自然な画面になってしまいそうなので、「体」の方も用意する必要がある。

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用意しました。こちらも1/6サイズ。
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銃を構えたようす


あとはこれを接写して画面右下に銃がくるようにしたら、FPSみたいな写真が撮れるはずである。

ここまで読んで「画像を合成すればいいんじゃない?」と思った方、いるだろうか。いたら手を挙げてほしい。

では続けます。

FPSは絞って超広角で

まず構図だけ決めてふつうに撮ってみよう。するとこうなってしまうはずだ。

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銃がボケボケ

遠くにピントが合って、近くにある銃はボケてしまっている。こんなのはFPSではない。

ではどうすればいいかというと、レンズの絞りを絞るのだ。スマホだと無理だが、一眼カメラだと絞りというのがあって、絞ると全体的にピントが合うようになる。

(絞りすぎると逆にボケちゃうという現象があるのだが、今回はやむなし、ということにする。)

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左が絞り開放、右が絞った状態

こんかいは思い切って絞れるだけ絞って(F22まで)撮ってみよう。するとこうなる。

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銃もボケていない

風景にも銃にもピントが合っていてだいぶFPSっぽくなっていないだろうか。

しかし、同時に少し物足りなさを感じる。改めてFPSの画面を見ると、もう少し広い範囲が映っているようなのである。

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室内だとその画角の広さがわかるかもしれない(ふたたび『Apex Legends』の画面キャプチャ)

今のままだと、普通の写真に銃が写り込んだだけに見えてしまう。どうすればいいか。

超広角のレンズを買おう。

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超広角のレンズを、買おう

これは焦点距離14mmという、最近のiPhoneの超広角レンズと同じくらいの広い範囲が撮れるレンズである。これを買おう。

これを使って撮影するとだいぶFPSに近づいてくる。

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公園が広く見えるのがわかるだろうか
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ちなみにこんな感じで撮っている

ようするにFPSみたいな写真を撮るポイントは以下である。

・右下に銃のプラモデルを配置する
・絞りを絞る
・超広角レンズを買う

レンズを買うの部分は「借りる」でもいい。

これで照準、地図やステータスといった一切を削ぎ落とした純粋なFPS画面が出来上がった。

シーケンス-01.gif
GIFアニメでもどうぞ
シーケンス-02.gif
わー3D酔いする!
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FPSさんぽ

FPSっぽい写真(映像)が撮れることがわかったはずである。

ではさっそくこのFPS視点をたずさえて散歩にでかけたい。将来、埼玉県戸田市を舞台にしたFPSが発売されたら、きっとこうなるだろうという思いで歩いてこう。

(お察しかと思いますが、もうこの記事はおまけの段階に入っています。)

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この公園のこのエリアは看板が多いのがみどころ
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トイレだ

ゲームだとこういうところにアイテムが落ちてたりするんだよな。もしくは敵が隠れているか。

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実際になにか落ちてたら困るけど(トイレだから)
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すべり台のパースペクティブ!
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たぶんゲームにはないであろう現実のディテール
FPSさんぽメモ
現実のディテールを楽しもう
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真っすぐ伸びた道はダッシュしたいですね
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電話ボックスだ
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中に入ると縮尺がおかしくなるな(電話が大きく見える)
FPSさんぽメモ
オブジェクトへの近づき過ぎには気をつけよう
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ビール屋さんだ
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行ったことないんだよなあ、こんど寄ってみよう

しかし、右下に銃があると殺伐としてしまう。強盗でもしているかのような。でもFPSで掲示物を眺めたりすることってあるだろう。

FPSさんぽメモ
銃所持のため通常の視点は割と失われる

 

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中華屋の餃子がでかい
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公園の林にやってきた。

木の描写がリアルだ。現実ではあるが「木がリアルだなあ」と思えるのは右下にアサルトライフルがあるからだろう。

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ハトがたくさんいた

ハトをいじめているみたいな写真になってしまう。そんなつもりはないのに……。アサルトライフルのせいで……。

FPSさんぽメモ
生き物を見るとかわいそう
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あとなぜかたくさんカンガルーがいた

リアリティがないものが風景にあると逆にゲームっぽくなるから不思議だ。

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恐竜だ! 首にイルミネーションが巻かれてるな……。

歯がギザギザになっていたり首にイルミネーションが巻かれていたりリアリティのある造形ではない恐竜だが、存在感はたしかだ。まるで現実のようなFPS、のような現実!

FPSさんぽメモ
リアリティのない造形のものを見るとゲームっぽくなる
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「きけん」とのこと

 恐竜も危険だが、こちらも武装していて危険である。

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こちらにも恐竜がいる
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いい顔

うーむ、リアリティとはなにかわからなくなってきた。

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このオブジェはなんだろうと思って近寄ってみると、
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「上戸田地区都市ガス完遂記念」そんな記念あるのか!
FPSさんぽメモ
街にはガスが通って嬉しい時期もある

以上、ぶらりFPSさんぽでした。楽しみました。


不気味の谷を超えるまで

ゲームの描写に違和感がなくなりどんどんリアルに近づいたら、きっと今回の画像みたくなるのだろう、という話であった。

そうすると違いがなくなってしまって、現実のリアル感(!)はもう楽しめなくなってしまうのかもしれない。

これは今のうちに味わっておいたほうがいい感覚である。

014.jpg
武器を持ってない状態もできる!
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